竹取物語9

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竹取物語の現代語訳です。長文です!

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(このひねずみのかわぎぬをいれたはこをみると、さまざまなしゅるいのうつくしいるりをつかって)

この火鼠の皮衣を入れた箱を見ると、様々な種類の美しい瑠璃を使って

(つくってある。かわぎぬをみると、こんじょういろをしている。けのせんたんは、)

作ってある。皮衣を見ると、紺青色をしている。毛の先端は、

(おうごんにひかりかがやいている。たからもののようにみえて、そのうつくしさにはならぶものもない。)

黄金に光り輝いている。宝物のように見えて、その美しさには並ぶ物もない。

(ひにやけないということよりも、そのがいけんのうつくしさがきわだっていた。)

火に焼けないという事よりも、その外見の美しさが際立っていた。

(「なるほど、かぐやひめがほしがるだけのものではある。」とおっしゃって、)

「なるほど、かぐや姫が欲しがるだけのものではある。」と仰って、

(「ああ、ありがたいことだ。」といって、はこのなかにいれた。)

「ああ、ありがたいことだ。」と言って、箱の中に入れた。

(そのはこをきのえだにむすびつけておくりものとし、じぶんじしんもねんいりにけしょうをして、)

その箱を木の枝に結び付けて贈り物とし、自分自身も念入りに化粧をして、

(「そのままひめのへやにとまれるだろう。」ともおもって、)

「そのまま姫の部屋に泊まれるだろう。」とも思って、

(うたをよんでからそのはこをもってきた。そのうたのないようは、)

歌を詠んでからその箱を持ってきた。その歌の内容は、

(「あなたへのかぎりないあいじょうでさえももやせないひねずみのかわぎぬ、)

「あなたへの限りない愛情でさえも燃やせない火鼠の皮衣、

(これをてにいれてこいのなみだにぬれていたたもともようやくかわきました、)

これを手に入れて恋の涙に濡れていた袂もようやく乾きました、

(きょうこそはきもちよくぬれていないいふくをきられます。」というものだった。)

今日こそは気持ちよく濡れていない衣服を着られます。」というものだった。

(だいじんはかぐやひめのやしきのもんに、ひねずみのかわぎぬをもってきてたっていた。)

大臣はかぐや姫の屋敷の門に、火鼠の皮衣を持って来て立っていた。

(たけとりのおきながでてきて、ひねずみのかわぎぬをうけとって、かぐやひめにみせた。)

竹取の翁が出て来て、火鼠の皮衣を受け取って、かぐや姫に見せた。

(かぐやひめはかわぎぬをみてからいった。)

かぐや姫は皮衣を見てから言った。

(「うつくしいかわぎぬですね。しかしこれがほかのものとはちがうほんとうのかわぎぬだということが)

「美しい皮衣ですね。しかしこれが他の物とは違う本当の皮衣だということが

(わたしにはたしかめられません。」)

私には確かめられません。」

(たけとりのおきながいった。「なにはともあれ、まずだいじんをここによびよせましょう。)

竹取の翁が言った。「何はともあれ、まず大臣をここに呼び寄せましょう。

(よのなかでみたこともないかわぎぬのようすをみると、これはほんものだというふうにも)

世の中で見たこともない皮衣の様子を見ると、これは本物だという風にも

(おもえますが。だいじんにあまりかなしいおもいをさせないようにしなさい。」)

思えますが。大臣にあまり悲しい思いをさせないようにしなさい。」

など

(といって、だいじんをよびよせた。)

と言って、大臣を呼び寄せた。

(こうしてだいじんをよびよせて、「こんどこそはきっとけっこんするだろう。」と)

こうして大臣を呼び寄せて、「今度こそはきっと結婚するだろう。」と

(おうなもおもっていた。おきなもかぐやひめがいつまでもひとりみでいることを)

媼も思っていた。翁もかぐや姫がいつまでも独り身でいることを

(なげいていたから、「すばらしいひととけっこんさせよう。」とおもって)

嘆いていたから、「素晴らしい人と結婚させよう。」と思って

(はなしをすすめてきたが、かぐやひめがひっしに、「いやだ」とこばんでいたので、)

話を進めてきたが、かぐや姫が必死に、「いやだ」と拒んでいたので、

(それいじょうのきょうせいもできずにいた。だから、ひめのけっこんがきまりそうなのを)

それ以上の強制もできずにいた。だから、姫の結婚が決まりそうなのを

(よろこぶのもどうりである。)

喜ぶのも道理である。

(かぐやひめはおきなにいった。「このひねずみのかわぎぬは、ひでやいてみてやけなければ)

かぐや姫は翁に言った。「この火鼠の皮衣は、火で焼いてみて焼けなければ

(ほんものであるとわかるとおもって、そうであればだいじんのきゅうこんもうけいれることが)

本物であると分かると思って、そうであれば大臣の求婚も受け入れることが

(できます。おじいさんは「よのなかでみたこともないものだからほんものだろう」と)

できます。おじいさんは『世の中で見た事もない物だから本物だろう』と

(おっしゃいますが、やはりわたしはじっさいにやいてためしてみたいとおもいます。」と。)

仰いますが、やはり私は実際に焼いて試してみたいと思います。」と。

(おきなは、「それももっともなことだ。」といって、だいじんに、)

翁は、「それももっともな事だ。」と言って、大臣に、

(「ひめがこのようにもうしております。」とつたえた。だいじんはそれにこたえて、)

「姫がこのように申しております。」と伝えた。大臣はそれに答えて、

(「このひねずみのかわぎぬはとうのくににもなかったものを、ようやくひとにたずねて)

「この火鼠の皮衣は唐の国にも無かった物を、ようやく人に尋ねて

(さがさせてにいれたものである。いったいなんのうたがいがあるというのか。」)

探させ手に入れたものである。いったい何の疑いがあるというのか。」

(といった。)

と言った。

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