左手小指と左手薬指の特訓【その後の鰆】

(さけきいたかなさわらごぜんさっきまでわすれてたわさび)

酒きいたかな鰆午前さっきまで忘れてたわさび

(あたまのなかはまだたんしゃでささやまにさったあなただけさ)

頭の中はまだ単車で笹山に去ったあなただけさ

(あれはらまからくだかさわらさんすわったままうたった)

あれはラマかラクダか鰆さん座ったまま歌った

(さよならぱんだわたしはあるぱかのせからさけぶ)

さよならパンダわたしはアルパカの背から叫ぶ

(あかさたなさわらはまやらわさわらさしすせそさわらわさび)

あかさたな鰆はまやらわ鰆さしすせそ鰆わさび

(だだこねたってあなたはかえらないさわらはでてきた)

だだこねたってあなたは帰らない鰆は出てきた

(つかってたわさびからきいてなかったわさびから)

浸かってたわさびからきいてなかったわさびから

(やさしさはしょうゆちいさなそんざいざぜんしてたさわらそまった)

優しさは醤油ちいさな存在座禅してた鰆染まった

(ひびわれたあすふぁるとのすきまからざっそうがあなたに)

ひびわれたアスファルトの隙間から雑草があなたに

(つたえてくれてたはなしはさわらつかったさけはあなたのたから)

伝えてくれてた話は鰆つかった酒はあなたの宝

(あるぱかはしったわたしのせたかおしたままさわらたくし)

アルパカ走ったわたし乗せた顔したまま鰆託し

(わたしはそのばをはなれたかおしてながめたさわらとあなた)

わたしはその場を離れた顔して眺めた鰆とあなた

(かなしさはかぜにさらわれなみだはみずだけさっとふいてさわらへ)

悲しさは風にさらわれ涙は水だけさっと拭いて鰆へ

(しおしすぎなんだわおたがいさまみずにながしてくださいな)

塩しすぎなんだわお互い様水に流してくださいな

(にげばはいらないかたりあおうさわらをあいだにはさまないで)

逃げ場は要らない語り合おう鰆を間にはさまないで

(かえるあしがないからさわらわたすわたしのわがまましかりもせず)

帰る足がないから鰆渡す私のわがまま叱りもせず

(かわぞこからたにからさわからさわらまでさわらのうたうたいながら)

川底から谷から沢から鰆まで鰆の歌うたいながら

(あなたはだまったままあたらしいさけをあけたさわらのまえで)

あなたは黙ったまま新しい酒を開けた鰆の前で

(おおざわはおあずけだとさつれられたあなたとわたし)

大ざわはおあずけだとさ連れられたあなたとわたし

(さわらはわらってるいなつかってるあなたのさけとわさびのなかに)

鰆は笑ってる否浸かってるあなたの酒とわさびの中に