する

(ほらまたどこかでこえがする)

ほらまた何処かで声がする

(たすけをよぶだれかのこえがする)

助けを呼ぶ誰かの声がする

(みてみぬふりをとおりこして)

見て見ぬ振りを通り越して

(むひょうじょうでだきしめてつばをはいた)

無表情で抱きしめて唾を吐いた

(のはだれだれ)

のは、誰？誰？

(ほらまたどこかでおとがする)

ほらまた何処かで音がする

(なにかがこわれてゆくおとがする)

何かが壊れてゆく音がする

(みみをふさいでしまったのは)

耳を塞いでしまったのは

(ぼくはぼくをまもるのでいそがしいから)

僕は僕を守るので忙しいから

(ねえごめんってば)

ねぇ、ごめんってば

(そのおおきなくちで)

その大きな口で

(たべてきたあいをはきだして)

食べてきた愛を吐き出して

(みんなにわけあたえましょう)

みんなに分け与えましょう

(そうしたならばせかいは)

そうしたならば世界は

(ひとつになるでしょう)

一つになるでしょう

(ちがうそうじゃないんだ)

違う、そうじゃないんだ

(あいしてよってさけんでる)

愛してよって叫んでる

(ぼくはだれかをあいすることにおびえてるだけさ)

僕は誰かを愛する事に怯えてるだけさ

(あいしてくれないならって)

愛してくれないならって

(きみのこともきらいになろうとしてる)

君の事も嫌いになろうとしてる

(ばかだな)

バカだな

(ほらまたどこかでこえがする)

ほらまた何処かで声がする

(わらいごえがけらけらうるさいなあ)

笑い声がケラケラ五月蝿いなぁ

(まざりあえないぼくのことを)

混ざり合えない僕のことを

(だれよりもぼくじしんがうとんでるんだ)

誰よりも僕自身が疎んでるんだ

(ねえごめんってば)

ねぇ、ごめんってば

(このちいさなこころで)

この小さな心で

(うしなったあいをみごろして)

失った愛を見殺して

(みんなのせいにしましょう)

みんなのせいにしましょう

(そうしたならばきょうもさ)

そうしたならば今日もさ

(わらってられるでしょう)

笑ってられるでしょう

(ちがうそうじゃないんだ)

違う、そうじゃないんだ

(あいしてよってさけんでた)

愛してよって叫んでた

(きっとあのこはだれかにすくわれたいんだろう)

きっとあの子は誰かに救われたいんだろう

(あいしてくれないからって)

愛してくれないからって

(きみをきずつけなきゃ)

君を傷つけなきゃ

(きえてしまいたくなるよな)

消えてしまいたくなるよな

(ちがうそうじゃないんだ)

違う、そうじゃないんだ

(あいしてよってさけんでる)

愛してよって叫んでる

(ぼくはさしのべられたてにもきづいてる)

僕は差し伸べられた手にも気付いてる

(なのに)

なのに

(あいしてよってさけんでる)

愛してよって叫んでる

(ぼくのくちをだれかふさいでくれればいいのに)

僕の口を誰か塞いでくれれば良いのに

(あいしてよ)

愛してよ

(ねえあいしてよ)

ねぇ　愛してよ

(ぼくはこうしてるあいだもしにつづけてる)

僕はこうしてる間も死に続けてる

(なのに)

なのに

(あいしてくれないならって)

愛してくれないならって

(ぼくはぼくさえゆるせなくなってゆく)

僕は僕さえ許せなくなってゆく

(ばかだな)

バカだな

(ばかだな)

バカだな