『瓜子姫子』楠山正雄2【完】

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プレイ回数383難易度(4.5) 2195打 長文
童話『桃太郎』『鶴の恩返し』『さるかに合戦』等の要素を含む話
※分かりやすくする為、表記等を一部改変しております

↓のURLからの続きですので、未プレイの方はプレイしてから
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https://typing.twi1.me/game/299775

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問題文

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(うらのやまへいくと、あまのじゃくはするするとかきのきによじのぼって、)

裏の山へ行くと、天邪鬼はスルスルと柿の木によじ登って、

(まっかになったかきを、おいしそうにとってはたべました。)

真っ赤になった柿を、おいしそうに取っては食べました。

(そしてしたにいるうりこひめこには、たねやへたばかりなげつけて、)

そして下にいる瓜子姫子には、種やヘタばかり投げつけて、

(ひとつもおとしてはくれません。うりこひめこはうらやましくなって、)

一つも落としてはくれません。瓜子姫子はうらやましくなって、

(「わたしにもひとつください」といいますと、)

「わたしにも一つ下さい」と言いますと、

(あまのじゃくは、「おまえもあがって、とってたべるがいい」といいながら、)

天邪鬼は、「お前も上がって、取って食べるがいい」と言いながら、

(したへおりてきて、こんどはかわりにうりこひめこをきのうえにのせました。)

下へ降りてきて、今度は代わりに瓜子姫子を木の上にのせました。

(のせるときに、「そんなきものをきてのぼると、よごれるから」といって、)

のせるときに、「そんな着物を着て登ると、よごれるから」と言って、

(じぶんのきものととりかえて、きがえさせました。)

自分の着物と取り替えて、着替えさせました。

(うりこひめこがやっとかきのきにのぼって、かきをとろうとしますと、)

瓜子姫子がやっと柿の木に登って、柿を取ろうとしますと、

(あまのじゃくは、どこからとってきたか、ふじのつるをもってきて、)

天邪鬼は、どこから取って来たか、藤のツルを持って来て、

(うりこひめこをかきのきにしばりつけてしまいました。)

瓜子姫子を柿の木にしばりつけてしまいました。

(そしてじぶんはうりこひめこのきものをきて、うりこひめこにばけて、)

そして自分は瓜子姫子の着物を着て、瓜子姫子に化けて、

(うちのなかにはいって、すましたかおをして、またとんからりことんからりこ、)

うちの中に入って、すました顔をして、またトンカラリコトンカラリコ、

(ぎいぎいばったん、はたをおっていました。)

ギイギイバッタン、はたを織っていました。

(しばらくすると、おじいさんとおばあさんがかえってきましたが、)

しばらくすると、おじいさんとおばあさんが帰って来ましたが、

(なにもしらないものですから、「うりこひめこ、よくおるすばんをしていたね。)

なにも知らないものですから、「瓜子姫子、よくお留守番をしていたね。

(さぞさびしかったろう」といって、あたまをさすってやりますと、)

さぞ寂しかったろう」と言って、頭をさすってやりますと、

(あまのじゃくは、「ああ、ああ」といいながら、したをそっとだしました。)

天邪鬼は、「ああ、ああ」と言いながら、舌をそっと出しました。

(するとおもてのほうが、きゅうにがやがやうるさくなって、)

すると表のほうが、急にガヤガヤうるさくなって、

など

(りっぱななりをしたおさむらいさんがおおぜい、ぴかぴかにぬった、)

立派ななりをしたお侍さんが大勢、ピカピカに塗った、

(きれいなかごをかついでやってきて、)

きれいなカゴをかついでやって来て、

(おじいさんとおばあさんのうちのまえに、とまりました。)

おじいさんとおばあさんのうちの前に、とまりました。

(おじいさんとおばあさんは、なにがはじまったのかとおもい、)

おじいさんとおばあさんは、なにが始まったのかと思い、

(びくびくしていますと、おさむらいさんはそのとき、)

ビクビクしていますと、お侍さんはそのとき、

(おじいさんとおばあさんにむかって、)

おじいさんとおばあさんに向かって、

(「おまえのむすめは、たいそううつくしいおりものをおるというひょうばんだ。)

「お前の娘は、大層美しい織り物を織るという評判だ。

(おしろのとのさまとおくがたさまが、おまえのむすめのはたをおるところがみたいと)

お城の殿様と奥方様が、お前の娘のはたを織る所が見たいと

(おおせだから、このかごにのってきてもらいたい」と、いいました。)

おおせだから、このカゴに乗って来てもらいたい」と、言いました。

(おじいさんとおばあさんはたいそうよろこんで、)

おじいさんとおばあさんは大層喜んで、

(うりこひめこにばけたあまのじゃくをかごにのせました。)

瓜子姫子に化けた天邪鬼をカゴに乗せました。

(おさむらいさんたちがあまのじゃくをのせて、うらのやまをとおりかかりますと、)

お侍さんたちが天邪鬼を乗せて、裏の山を通りかかりますと、

(かきのきのうえで、「ああ、うりこひめこがのるかごに、あまのじゃくがのっていく」)

柿の木の上で、「ああ、瓜子姫子が乗るカゴに、天邪鬼が乗って行く」

(というこえがしました。「おや、へんだ」とおもって、そばへよってみますと、)

という声がしました。「おや、変だ」と思って、そばへ寄ってみますと、

(かわいそうにうりこひめこは、あまのじゃくのきたないきものをきせられて、)

可哀想に瓜子姫子は、天邪鬼のきたない着物を着せられて、

(きのうえにしばりつけられていました。)

木の上にしばりつけられていました。

(おじいさんはうりこひめこをみつけると、いそいできからおろしてやりました。)

おじいさんは瓜子姫子を見つけると、急いで木から降ろしてやりました。

(おさむらいさんたちもたいそうおこって、あまのじゃくをかごからひきずりだして、)

お侍さんたちも大層怒って、天邪鬼をカゴから引きずり出して、

(そのかわりにうりこひめこをのせて、おしろへつれていきました。)

その代わりに瓜子姫子を乗せて、お城へ連れて行きました。

(そしてあまのじゃくのくびをきりおとして、はたけのすみにすてました。)

そして天邪鬼の首を斬り落として、畑のすみに捨てました。

(そのくびからながれだしたちが、しょくぶつのきびのからについたので、)

その首から流れ出した血が、植物のキビの殻についたので、

(きびのいろがそのときから、あかくなりだしました。)

キビの色がそのときから、赤くなりだしました。

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