血 前篇-1-

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師匠シリーズ
マイタイピングに師匠シリーズが沢山あったと思ったのですが、なくなってまっていたので、作成しました。
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 ヌオー 5715 A 5.9 96.0% 555.0 3309 137 57 2024/12/18
2 ぺこ 5258 B++ 5.6 94.2% 596.2 3340 205 57 2024/12/18

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問題文

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(だいがくいっかいせいのとき、おかるとどうをつきすすんでいたおれにはししょうがいた。)

大学1回生のとき、オカルト道を突き進んでいた俺には師匠がいた。

(ただのこわいものずきとはいっせんをかくす、えたいのしれないふんいきをもったおとこだった。)

ただの怖い物好きとは一線を画す、得体の知れない雰囲気を持った男だった。

(そのししょうとはべつに、じぶんをべつのせかいにふれさせてくれるひとがいた。)

その師匠とは別に、自分を別の世界に触れさせてくれる人がいた。

(おかるとけいのねっとなかまで、おふでもあうなかの「きょうすけ」さんというじょせいだ。)

オカルト系のネット仲間で、オフでも会う仲の「京介」さんという女性だ。

(どちらもおれとはすむせかいがちがうようにおもえる、すごいひとだった。)

どちらも俺とは住む世界が違うように思える、凄い人だった。

(ししょうのかのじょもおなじねっとなかまだったので、そのかのじょをつうじて)

師匠のカノジョも同じネット仲間だったので、その彼女を通じて

(めんしきがあるのかとおもっていたが、きょうすけさんはししょうをしらないという。)

面識があるのかと思っていたが、京介さんは師匠を知らないという。

(おれはそのふたりをあわせたらどういうかがくはんのうをおこすのか、みてみたかった。)

俺はその二人を会わせたらどういう化学反応を起こすのか、見てみたかった。

(そこで、あるときししょうにきょうすけさんのことをはなしてみた。)

そこで、あるとき師匠に京介さんのことを話してみた。

(「あってみませんか」と。ししょうはうでくみをしたままうなったあとで、)

「会ってみませんか」と。師匠は腕組みをしたまま唸ったあとで、

(「さいきんつきあいがわるいとおもってたら、うわきしてたのか」)

「最近付き合いが悪いと思ってたら、浮気してたのか」

(そんなしっとされてもこまる。が、くろまじゅつにくびをつっこむとろくなことがないよ、と)

そんな嫉妬されても困る。が、黒魔術に首をつっこむとろくなことがないよ、と

(さとされた。ねっとではくろまじゅつけいのふぉーらむにいたのだった。)

諭された。ネットでは黒魔術系のフォーラムにいたのだった。

(どんなことをしてるのか、ととわれて、あんまりくろまじゅつっぽいことは)

どんなことをしてるのか、と問われて、あんまり黒魔術っぽいことは

(してませんが、とこたえていると、あるえぴそーどにくいついてきた。)

してませんが、と答えていると、あるエピソードに食いついてきた。

(きょうすけさんのぼこうであるじもとのじょしこうにせんにゅうしたときのできごとだったが、)

京介さんの母校である地元の女子高に潜入したときの出来事だったが、

(そのじょしこうのなまえにはんのうしたのだった。)

その女子高の名前に反応したのだった。

(「まった、そのおんなのなまえは?きょうことか、ちひろとかいうなまえじゃない?」)

「待った、その女の名前は?京子とか、ちひろとかいう名前じゃない?」

(そういえばきょうすけというはんどるねーむしかしらない。)

そういえば京介というハンドルネームしか知らない。

(はなしをきくと、ししょうがだいがくにはいったばかりのころ、おなじしないにあるじょしこうこうで)

話を聞くと、師匠が大学に入ったばかりのころ、同じ市内にある女子高校で

など

(しんぶんさたになるりょうきてきなじけんがあったそうだ。)

新聞沙汰になる猟奇的な事件があったそうだ。

(じょしせいとがじゅうどのひんけつできゅうきゅうしゃではんそうされたのであるが、)

女子生徒が重度の貧血で救急車で搬送されたのであるが、

(「どうきゅうせいにちをすわれた」としょうげんして、じもとのしんぶんがそれにくいつき、)

「同級生に血を吸われた」と証言して、地元の新聞がそれに食いつき、

(ちょっとしたさわぎになった。そのあと、けいさつはじさつみすいとはっぴょうし、)

ちょっとした騒ぎになった。その後、警察は自殺未遂と発表し、

(じけんじたいはしりきれのようなかたちでちんせいかした。)

事件自体は尻切れのような形で沈静化した。

(しかしそのあと、ふたりのじょしせいとがひそかにていがくしょぶんになっているという。)

しかしそのあと、二人の女子生徒が密かに停学処分になっているという。

(「とうじ、ぼくらじもとのおかるとまにあにはこのじけんはほっとだった。まるまるこうの)

「当時、僕ら地元のオカルトマニアにはこの事件はホットだった。○○高

(ヴぁんぱいあってね。たしかこうないではやってたうらないのひみつさーくるが)

ヴァンパイアってね。たしか校内で流行ってた占いの秘密サークルが

(からんでて、ていがくになったのはそのりーだーかくのふたり。どっかでえた)

からんでて、停学になったのはそのリーダー格の二人。どっかで得た

(じょうほうではそんななまえだった」きゅうけつきって、いまどき。)

情報ではそんな名前だった」吸血鬼って、いまどき。

(おれはししょうにはもうしわけないが、はらをかかえた。)

俺は師匠には申し訳ないが、腹を抱えた。

(「わらいごとじゃない。そのおんなにはちかづかないほうがいい」)

「笑いごとじゃない。その女には近づかないほうがいい」

(おもいもかけないしんけんなかおでせまられた。)

思いもかけない真剣な顔で迫られた。

(「でもきょうすけさんがそのていがくになったひととはかぎらないし」)

「でも京介さんがその停学になった人とは限らないし」

(おれはあくまでいっぽひいてながそうとしていた。)

俺はあくまで一歩引いて流そうとしていた。

(しかし「きょうこ」というなまえがみょうにあたまのすみにのこったのだった。)

しかし「京子」という名前が妙に頭の隅に残ったのだった。

(じもとのだいがくということもあってか、そのじょしこうしゅっしんのひとが)

地元の大学ということもあってか、その女子高出身の人が

(おれのしゅうへんにはけっこういた。おなじがっかのせんぱいで、そのじょしこうobのひとが)

俺の周辺には結構いた。同じ学科の先輩で、その女子高OBの人が

(いたのでわざわざはなしをききにいった。)

いたのでわざわざ話を聞きに行った。

(やはり、じぶんでもかなりきになっていたらしい。)

やはり、自分でもかなり気になっていたらしい。

(「きょうこさん?もちろんしってる。わたしのいっこうえ。そうそう、ていがくになってた。)

「京子さん? もちろん知ってる。私の1コ上。そうそう、停学になってた。

(なんとかきょうこと、やまなかちひろ。うらないとかいって、ちをすってたらしい。)

なんとか京子と、山中ちひろ。占いとか言って、血を吸ってたらしい。

(うわー、きしょい。ふたりともあたまおかしいんだって。とくにきょうこさんのほうは、)

うわー、きしょい。二人とも頭おかしいんだって。とくに京子さんの方は、

(なまえをくちにだしただけでのろわれるとかって、かきゅうせいにもうわさがあったくらい。)

名前を口に出しただけで呪われるとかって、下級生にも噂があったくらい。

(えーと、そうそう、まさききょうこ。ぎゃ、いっちゃった」)

えーと、そうそう、間崎京子。ギャ、言っちゃった」

(そのせんぱいに、「きょうこ」さんとどうがくねんというひとをふたりしょうかいしてもらった。)

その先輩に、「京子」さんと同学年という人を二人紹介してもらった。

(ふたりともたがくぶだったが、がくないのきっさてんと、さーくるのぶしつに)

二人とも他学部だったが、学内の喫茶店と、サークルの部室に

(のりこんではなしをきいた。「きょうこさん?あのひとはやばいよ。)

乗りこんで話を聞いた。「京子さん? あの人はヤバイよ。

(あくまをよびだすとかいって、へんなぎしきとかしてたらしい。こうこうせいが)

悪魔を呼び出すとか言って、へんな儀式とかしてたらしい。高校生が

(そこまでするかってくらい、いっちゃってた。さいしょはうらないとかすきな)

そこまでするかってくらい、イッちゃってた。最初は占いとか好きな

(とりまきがけっこういたけど、さいごはそのきょうこさんとちひろさんしか)

取り巻きが結構いたけど、最後はその京子さんとちひろさんしか

(いなくなってた。そつぎょうしてそとにでたってはなしはきかないから、)

いなくなってた。卒業して外に出たって話は聞かないから、

(あんがいまだしないにいるんじゃない?なにしてるんだかしらないけど」)

案外まだ市内にいるんじゃない? なにしてるんだか知らないけど」

(「そのなまえはださないほうがいいですよ。いや、ほんと。ふざけて)

「その名前は出さないほうがいいですよ。いや、ホント。ふざけて

(かげぐちたたいてて、じこにあったこ、けっこういたし。ほんとですよ。え?)

陰口叩いてて、事故にあった子、結構いたし。ホントですよ。え?

(そうそう。しょーとでせがたかかったなあ。かおはね、きれいだったけど・・・)

そうそう。ショートで背が高かったなあ。顔はね、きれいだったけど・・・

(ちかよりがたくて、かれしなんかいなさそうだった」)

近寄りがたくて、彼氏なんかいなさそうだった」

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