大豆物語　5巻

(だいずは、まめかのいちねんそう。かんじゅくしゅしはおもにさくゆのげんりょうとなり、)

大豆は、マメ科の一年草。完熟種子は主に搾油の原料となり、

(だっしごのしぼりかすはしりょうとしてりようされている。)

脱脂後の絞り粕は飼料として利用されている。

(しょくようにもなりとくにひがしあじあではさまざまなりようけいたいがはったつしている。)

食用にもなり特に東アジアでは様々な利用形態が発達している。

(みせいじゅくのしゅしをえだまめとよぶ。)

未成熟の種子を枝豆と呼ぶ。

(ひがしあじあげんさんのつるまめがげんしゅとかんがえられる。)

東アジア原産のツルマメが原種と考えられる。

(つるまめはとくににほん、ちゅうごく、かんこくにひろくぶんぷしており、)

ツルマメは特に日本、中国、韓国に広く分布しており、

(れきしてきにふくすうのちいきでさいばいかがはじまった。)

歴史的に複数の地域で栽培化が始まった。

(のうさくぶつとしてせかいじゅうでひろくさいばいされている。)

農作物として世界中で広く栽培されている。

(にほんにはじょうもんじだいにそんざいしたとおもわれるだいずのしゅつどれいがあり、)

日本には縄文時代に存在したと思われる大豆の出土例があり、

(こじきにもだいずのきろくがきさいされている。)

古事記にも大豆の記録が記載されている。

(しょくぶつのなかでもたんぱくしつをおおくがんゆうすることからにほん、どいつでははたけのにく、)

植物の中でもタンパク質を多く含有することから日本、ドイツでは畑の肉、

(あめりかがっしゅうこくではだいちのおうごんともよばれている。)

アメリカ合衆国では大地の黄金とも呼ばれている。

(また、にほんりょうりやそのちょうみりょうのげんざいりょうとしてちゅうしんてきやくわりをはたしている。)

また、日本料理やその調味料の原材料として中心的役割を果たしている。

(さいしょくしゅぎやせっしょうをきんじたしゅうきょうにおいては)

菜食主義や殺生を禁じた宗教においては

(しょくぶつせいのたんぱくげんとしてりようされ、)

植物性のタンパク源として利用され、

(しょうじんりょうりにおいてもおもくもちいられたことでおおくのかこうしょくひんがうみだされた。)

精進料理においても重く用いられた事で多くの加工食品が生み出された。

(かこうしょくひんのぎじゅつがあがるにつれて、)

加工食品の技術が上がるにつれて、

(にくをもしただいたいしょくひんとしてもちゅうもくされている。)

肉を模した代替食品としても注目されている。

(だいずは２０せいきしょとうまでは、ひがしあじあにかぎられたおもにしょくようのさくもつであった。)

大豆は20世紀初頭までは、東アジアに限られた主に食用の作物であった。

(２０せいきにはいりまんてつがまんしゅうにおいて)

20世紀に入り満鉄が満州において