トカトントン7 太宰治【終】

順位 | 名前 | スコア | 称号 | 打鍵/秒 | 正誤率 | 時間(秒) | 打鍵数 | ミス | 問題 | 日付 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | まがり | 3215 | E++ | 3.3 | 96.7% | 358.3 | 1192 | 40 | 28 | 2025/07/12 |
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問題文
(おしえてください。このおとは、なんでしょう。)
教えて下さい。この音は、なんでしょう。
(そうして、このおとからのがれるには、どうしたらいいのでしょう。)
そうして、この音からのがれるには、どうしたらいいのでしょう。
(わたしはいま、じっさい、このおとのためにみうごきができなくなっています。)
私はいま、実際、この音のために身動きが出来なくなっています。
(どうか、ごへんじをください。)
どうか、ご返事を下さい。
(なおさいごにもうひとことつけくわえさせていただくなら、)
なお最後にもう一言つけ加えさせていただくなら、
(わたしはこのてがみをはんぶんもかかぬうちに、)
私はこの手紙を半分も書かぬうちに、
(もう、とかとんとんが、さかんにきこえてきていたのです。)
もう、トカトントンが、さかんに聞えて来ていたのです。
(こんなてがみをかく、つまらなさ。)
こんな手紙を書く、つまらなさ。
(それでも、がまんしてとにかく、これだけかきました。)
それでも、我慢してとにかく、これだけ書きました。
(そうして、あんまりつまらないから、)
そうして、あんまりつまらないから、
(やけになって、うそばっかりかいたようなきがします。)
やけになって、ウソばっかり書いたような気がします。
(はなえさんなんておんなもいないし、でももみたのじゃないんです。)
花江さんなんて女もいないし、デモも見たのじゃないんです。
(そのほかのことも、たいがいうそのようです。)
その他の事も、たいがいウソのようです。
(しかし、とかとんとんだけは、うそでないようです。)
しかし、トカトントンだけは、ウソでないようです。
(よみかえさず、このままおおくりいたします。けいぐ。)
読みかえさず、このままお送り致します。敬具。
(このきいなるてがみをうけとったぼうさっかは、)
この奇異なる手紙を受け取った某作家は、
(むざんにもむがくむしそうのおとこであったが、つぎのごときへんとうをあたえた。)
むざんにも無学無思想の男であったが、次の如き返答を与えた。
(はいふく。きどったくのうですね。)
拝復。気取った苦悩ですね。
(ぼくは、あまりどうじょうしてはいないんですよ。)
僕は、あまり同情してはいないんですよ。
(じっしのゆびさすところ、じゅうもくのみるところの、)
十指の指差すところ、十目の見るところの、
(いかなるべんめいもせいりつしないしゅうたいを、きみはまださけているようですね。)
いかなる弁明も成立しない醜態を、君はまだ避けているようですね。
(しんのしそうは、えいちよりもゆうきをひつようとするものです。)
真の思想は、叡智よりも勇気を必要とするものです。
(またいじゅっしょう、にはち、)
マタイ十章、二八、
(みをころしてたましいをころしえぬものどもをおそるな、)
「身を殺して霊魂をころし得ぬ者どもを懼るな、
(みとたましいとをげへなにてほろぼしうるものをおそれよ)
身と霊魂とをゲヘナにて滅し得る者をおそれよ」
(このばあいのおそるは、いけいのいにちかいようです。)
この場合の「懼る」は、「畏敬」の意にちかいようです。
(このいえすのことに、へきれきをかんずることができたら、)
このイエスの言に、霹靂を感ずる事が出来たら、
(きみのげんちょうはやむはずです。ふじん。)
君の幻聴は止む筈です。不尽。