夢のひかり速度旅行舎_1/3

『ヴィ』 は VI
小さな『ぁ』 は LA または XA
なんだったっけ? ていう疑問はたぶん智恵子抄
続きは 夢のひかり速度旅行舎_2/3
https://typing.twi1.me/game/500576
関連タイピング
-
岡本綺堂 半七捕物帳シリーズ
プレイ回数546長文3335打 -
小説作ってみたのでやってみてね! 練習!長文タイピング!
プレイ回数1.2万長文1069打 -
夏目漱石「こころ」2-8
プレイ回数871長文1906打 -
原初の自覚赤子の哲学的覚醒
プレイ回数1786長文2077打 -
少年探偵団シリーズ第2作品『少年探偵団』
プレイ回数588長文4484打 -
三人の奇妙な女たちに助けられる話
プレイ回数916長文2814打 -
少年探偵団シリーズ第1作品『怪人二十面相』
プレイ回数715長文4485打 -
少年探偵団シリーズ第2作品『少年探偵団』
プレイ回数643長文4644打
問題文
(「じんるいはひかりのそくどでりょこうできるようになりました。)
『人類は光の速度で旅行できるようになりました。
(まばたきするまにもくてきち。ゆめのひかりそくどりょこうしゃ」)
まばたきする間に目的地。夢のひかり速度旅行舎』
(おおきなきんぴかのもじでいりぐちのかんばんにそうかいてあります。)
大きなキンピカの文字で入り口の看板にそう書いてあります。
(もじのよこではあおいたぬきのきゃらが)
文字の横では青いたぬきのキャラが
(あかいまどをあけてこっちをのぞいています。)
赤い窓を開けてこっちを覗いています。
(ぴにょんさんはあさからなんどもかんばんのまえをいったりきたり。)
ピニョンさんは朝から何度も看板の前をいったりきたり。
(ひかりそくどりょこうしゃには、ひっきりなしにおとこのひとやら、)
ひかり速度旅行舎には、ひっきりなしに男の人やら、
(ごふじんやら、なかのよさそうなろうふうふやら、)
ご夫人やら、仲の良さそうな老夫婦やら、
(こどもづれのしあわせそうなかぞくやらがおとずれます。)
子供連れの幸せそうな家族やらがおとずれます。
(ぴにょんさんはいをけっしてどあにてをかけます。)
ピニョンさんは意を決してドアに手をかけます。
(ずいぶんなねんだいものでほんもののきでできています。)
ずいぶんな年代物で本物の木で出来ています。
(からんからぁん。どあをあけるとすんだねいろがひびきます。)
カランカラァン。ドアを開けると澄んだ音色が響きます。
(「ようこそいらっしゃいました。さ、さ、おくへ」)
「ようこそいらっしゃいました。さ、さ、奥へ」
(がっこうのきょうかしょにでてくるしんしのようなてんいんさんが)
学校の教科書にでてくる紳士のような店員さんが
(ぴにょんさんをあんないしてくれます。)
ピニョンさんを案内してくれます。
(ぴにょんさんは、ほんもののにんげんがあんないしてくれるような)
ピニョンさんは、本物の人間が案内してくれるような
(こうきゅうなおみせははじめてです。)
高級なお店ははじめてです。
(はずかしいやらてれくさいやらで、まごまごするぴにょんさんを、)
恥ずかしいやら照れくさいやらで、まごまごするピニョンさんを、
(てんいんさんはやさしくうながします。)
店員さんは優しくうながします。
(「ほんじつはどういったごようけんで?」)
「本日はどういったご用件で?」
(てんいんさんのじょうひんなえみに、ぴにょんさんも)
店員さんの上品な笑みに、ピニョンさんも
(なんだかしたしいゆうじんのうちにおじゃましたときのように、)
なんだか親しい友人の家にお邪魔したときのように、
(おちついてゆったりとしたきぶんになるのでした。)
落ち着いてゆったりとした気分になるのでした。
(ぴにょんさんにはヴぃるれというおとうとがいます。)
ピニョンさんにはヴィルレという弟がいます。
(たいそうあにおもいでかしこく、)
たいそう兄思いで賢く、
(おおきなかいしゃにつとめていそがしくあちこちとびまわっていますが、)
大きな会社に勤めて忙しくあちこち飛び回っていますが、
(ぴにょんさんのことをいつもきにかけてくれます。)
ピニョンさんのことをいつも気にかけてくれます。
(あるひ、あにおもいのヴぃるれからてがみがとどきました。)
ある日、兄思いのヴィルレから手紙が届きました。
(てがみです。ほんもののかみでできたてがみです。)
手紙です。本物の紙で出来た手紙です。
(いつものように、ぴにょんさんのからだのことや)
いつものように、ピニョンさんの体のことや
(しごとのことをしんぱいしたてがみのさいごにこうありました。)
仕事のことを心配した手紙の最後にこうありました。
(「p.s.このほしはすばらしいほしです。)
『P.S.この星は素晴らしい星です。
(ぜひ、いつかにいさんとヴぃるれ」)
ぜひ、いつか兄さんと ヴィルレ』
(てがみにはしゃしんがいちまいいっしょにはいっていました。)
手紙には写真が一枚いっしょに入っていました。
(これもかみでできた、きっとびっくりするくらいのこうかなものです。)
これも紙で出来た、きっとびっくりするくらいの高価なものです。
(あおいそら、あかいだいち、とおくにみどりのもり、)
青い空、赤い大地、とおくに緑の森、
(ためいきがでるほどうつくしいふうけいに、はにかみかおのヴぃるれ。)
ため息が出るほど美しい風景に、はにかみ顔のヴィルレ。
(あにおもいのヴぃるれ。ぴにょんさんもおとうとおもいですが、)
兄思いのヴィルレ。ピニョンさんも弟思いですが、
(どうしても、くやしいきもちになるのでした。)
どうしても、くやしい気持ちになるのでした。
(それというのも、もう、ここにはそらがないのです。)
それというのも、もう、ここには空がないのです。
(ぴにょんさんはしゃしんのあおいそらがうらやましくてしかたありません。)
ピニョンさんは写真の青い空がうらやましくて仕方ありません。
(いつも、ぼんやりとひるもよるともわからないあれのことを、)
いつも、ぼんやりと昼も夜ともわからないあれのことを、
(ぴにょんさんはどうしてもそらとおもえないのです。)
ピニョンさんはどうしても空と思えないのです。
(「あぁ、あのあおいそらをながめてむねいっぱいにしんこきゅうしたらどんなにしあわせだろう」)
『あぁ、あの青い空を眺めて胸一杯に深呼吸したらどんなに幸せだろう』
(そうおもうと、いてもたってもいられなくなって)
そう思うと、いてもたってもいられなくなって
(ぴにょんさんはひかりそくどりょこうしゃへむかったのでした。)
ピニョンさんはひかり速度旅行舎へ向かったのでした。
(「そうですか、おとうとさんが。)
「そうですか、弟さんが。
(はい。あれほどすばらしいほしはわたしもしりません。)
はい。あれほど素晴らしい星は私も知りません。
(おとうとさんはよくごぞんじだ」)
弟さんはよくご存知だ」
(ぴにょんさんはじぶんのことをほめられたように、)
ピニョンさんは自分のことを誉められたように、
(ほこらしいきもちでいっぱいです。)
誇らしい気持ちでいっぱいです。
(「わかりました。それでは、こちらのしょるいにごきにゅうを、)
「わかりました。それでは、こちらの書類にご記入を、
(それからたいじゅうをはかっていただいて・・・・・・」)
それから体重を量って頂いて……」
(こまごまとしたてつづきがおわって、)
こまごまとした手続きが終わって、
(さあ、いよいよひかりそくどりょこうのはじまりです。)
さあ、いよいよひかり速度旅行の始まりです。