怪人二十面相49

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(ぼうしをとっておじぎをしますと、つじのしはいっそうにこやかなかおに)

帽子をとっておじぎをしますと、辻野氏はいっそうにこやかな顔に

(なって、)

なって、

(「ああ、きみのなはきいていますよ。じつは、いつかしんぶんにでたしゃしんで、)

「ああ、きみの名は聞いていますよ。じつは、いつか新聞に出た写真で、

(きみのかおをみおぼえていたものだから、こうしてこえをかけたのですよ。)

きみの顔を見おぼえていたものだから、こうして声をかけたのですよ。

(にじゅうめんそうとのいっきうちはみごとでしたねえ。わたしのうちのこどもたちも)

二十面相との一騎うちはみごとでしたねえ。わたしのうちの子どもたちも

(だいのこばやしふぁんです。ははは・・・・・・。」)

大の小林ファンです。ハハハ……。」

(と、しきりにほめたてるのです。)

と、しきりにほめたてるのです。

(こばやしくんはすこしはずかしくなって、ぱっとかおをあかくしないでは)

小林君は少しはずかしくなって、パッと顔を赤くしないでは

(いられませんでした。)

いられませんでした。

(「にじゅうめんそうといえば、しゅぜんじではあけちさんのなまえをかたったりして、)

「二十面相といえば、修善寺では明智さんの名まえをかたったりして、

(ずいぶんおもいきったまねをするね。それに、けさのしんぶんでは、いよいよ)

ずいぶん思いきったまねをするね。それに、けさの新聞では、いよいよ

(こくりつはくぶつかんをおそうのだっていうじゃないか。じつにけいさつをばかに)

国立博物館をおそうのだっていうじゃないか。じつに警察をばかに

(しきった、あきれたたいどだ。けっしてうっちゃってはおけませんよ。)

しきった、あきれた態度だ。けっしてうっちゃってはおけませんよ。

(あいつをたたきつぶすためだけでも、あけちさんがかえってこられるのを、)

あいつをたたきつぶすためだけでも、明智さんが帰ってこられるのを、

(ぼくはまちかねていたんだ。」)

ぼくは待ちかねていたんだ。」

(「ええ、ぼくもそうなんです。ぼく、いっしょうけんめいやってみました)

「ええ、ぼくもそうなんです。ぼく、いっしょうけんめいやってみました

(けれど、とても、ぼくのちからにはおよばないのです。せんせいにかたきうちを)

けれど、とても、ぼくの力にはおよばないのです。先生にかたき討ちを

(してほしいとおもって、まちかねていたんです。」)

してほしいと思って、待ちかねていたんです。」

(「きみがもっているしんぶんは、けさの?」)

「きみが持っている新聞は、けさの?」

(「ええ、そうです。はくぶつかんをおそうっていうよこくじょうののっているしんぶんです。」)

「ええ、そうです。博物館をおそうっていう予告状ののっている新聞です。」

など

(こばやしくんはそういいながら、そのきじののっているかしょをひろげて)

小林君はそういいながら、その記事ののっている個所をひろげて

(みせました。しゃかいめんのはんぶんほどがにじゅうめんそうのきじでうずまっているのです。)

見せました。社会面の半分ほどが二十面相の記事でうずまっているのです。

(そのいみをかいつまんでしるしますと、きのうにじゅうめんそうからこくりつはくぶつかんちょうに)

その意味をかいつまんでしるしますと、きのう二十面相から国立博物館長に

(あててそくたつびんがとどいたのですが、それには、はくぶつかんしょぞうのびじゅつひんを)

あてて速達便がとどいたのですが、それには、博物館所蔵の美術品を

(いってんものこらず、ちょうだいするという、じつにおどろくべきせんこくぶんが)

一点ものこらず、ちょうだいするという、じつにおどろくべき宣告文が

(したためてあったのです。れいによってじゅうにがつとおかというぬすみだしの)

したためてあったのです。例によって十二月十日というぬすみだしの

(ひづけまで、ちゃんとめいきしてあるではありませんか。じゅうにがつとおかと)

日づけまで、ちゃんと明記してあるではありませんか。十二月十日と

(いえば、あますところ、もうここのかしかないのです。)

いえば、あますところ、もう九日しかないのです。

(かいじんにじゅうめんそうのおそるべきやしんは、ちょうじょうにたっしたようにおもわれます。)

怪人二十面相のおそるべき野心は、頂上にたっしたように思われます。

(あろうことか、あるまいことか、こっかをあいてにしてたたかおうというのです。)

あろうことか、あるまいことか、国家を相手にしてたたかおうというのです。

(いままでおそったのはみなこじんのざいほうで、にくむべきしわざには)

今までおそったのはみな個人の財宝で、にくむべきしわざには

(ちがいありませんが、よにれいのないことではありません。)

ちがいありませんが、世に例のないことではありません。

(しかし、はくぶつかんをおそうというのは、こっかのしょゆうぶつをぬすむことに)

しかし、博物館をおそうというのは、国家の所有物をぬすむことに

(なるのです。むかしから、こんなだいそれたどろぼうを、もくろんだものが、)

なるのです。むかしから、こんなだいそれた泥棒を、もくろんだものが、

(ひとりだってあったでしょうか。だいたんともむぼうともいいようのない)

ひとりだってあったでしょうか。大胆とも無謀ともいいようのない

(おそろしいとうぞくです。)

おそろしい盗賊です。

(しかし、かんがえてみますと、そんなむちゃなことが、いったいできること)

しかし、考えてみますと、そんなむちゃなことが、いったいできること

(でしょうか。はくぶつかんといえば、なにじゅうにんというおやくにんがつめているのです。)

でしょうか。博物館といえば、何十人というお役人がつめているのです。

(しゅごもいます。おまわりさんもいます。そのうえ、こんなよこくをしたんでは、)

守護もいます。おまわりさんもいます。そのうえ、こんな予告をしたんでは、

(どれだけけいかいがげんじゅうにになるかもしれません。はくぶつかんぜんたいを)

どれだけ警戒がげんじゅうにになるかもしれません。博物館ぜんたいを

(おまわりさんのひとがきでとりかこんでしまうようなことも、)

おまわりさんの人がきでとりかこんでしまうようなことも、

(おこらないとはいえません。)

おこらないとはいえません。

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