さだまさし フレディもしくは三教街

(ふれでぃあなたとであったのははんかお)

フレディ　あなたと出会ったのは　漢口

(ようすこうぞいのばんどで)

揚子江沿いのバンドで

(あなたはじんりきしゃふをとめた)

あなたは人力車夫を止めた

(ふれでぃふたりではじめていったれすとらん)

フレディ　二人で　初めて行った　レストラン

(さんきょうがいをぬけて)

三教街を抜けて

(ふらんすそかいへとらんでぶー)

フランス租界へとランデブー

(あのころわたしがいちばんすきだった)

あの頃　私が一番好きだった

(さんきょうがいのけーきやをおぼえてる)

三教街のケーキ屋を覚えてる？

(へいぜるうっどのおじいさんの)

ヘイゼルウッドのおじいさんの

(なんてふかくてあおいめ)

なんて深くて蒼い目

(いつでもぱいぷをくゆらせて)

いつでもパイプをくゆらせて

(あーむちぇあーでしんぶんをひろげてた)

アームチェアーで新聞をひろげてた

(ふれでぃあなたもとしおいたらきっと)

フレディ　あなたも年老いたらきっと

(あんなすてきなおじいさんになるとおもってたの)

あんなすてきな　おじいさんに　なると思ってたの

(ほんとにおもってたの)

本当に思ってたの

(ふれでぃそれかられんがやきのぱんやの)

フレディ　それから　レンガ焼きのパン屋の

(ぼんこのおばあさんのそうじずきなこと)

ボンコのおばあさんの　掃除好きなこと

(ふれでぃゆうぐれのかねにじゅうじきって)

フレディ　夕暮れの鐘に　十字切って

(ぽぷらのかれはにうもれたあのひとはいちまいのえだった)

ポプラの枯葉に　埋もれたあの人は一枚の絵だった

(ほんとうはあなたとわたしのためにも)

本当はあなたと私のためにも

(きょうかいのかねのねはひびくはずだった)

教会の鐘の声は響くはずだった

(けれどもそんなゆめのすべても)

けれどもそんな夢のすべても

(あなたさえもうばったのは)

あなたさえも奪ったのは

(もえあがるあかいほのおのなかをとびかうせんとうき)

燃えあがる紅い炎の中を　飛び交う戦闘機

(ふれでぃわたしはずっとあなたのそばで)

フレディ　私はずっとあなたの側で

(あなたはすてきなおじいさんになっていたはずだった)

あなたはすてきな　おじいさんに　なっていたはずだった

(ふれでぃあなたとであったのははんかお)

フレディ　あなたと出会ったのは　漢口