舞姫
関連タイピング
-
少年探偵団シリーズ第3作品『妖怪博士』
プレイ回数1287長文4670打 -
芥川龍之介
プレイ回数5.5万長文かな1675打 -
自分用。なかったから。
プレイ回数45歌詞かな959打 -
SOS信号受けて貨物船が向かった先には船がなく…
プレイ回数1413長文3727打 -
Tani Yuukiさんの自分革命
プレイ回数2歌詞1571打 -
夏目漱石
プレイ回数16万長文かな512打 -
SOS信号受けて貨物船が向かった先には船がなく…
プレイ回数1580長文4131打 -
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳
プレイ回数783長文2583打
問題文
(せきたんをばはやつみはてつ。)
石炭をばはや積み果てつ。
(ちゅうとうしつのつくえのほとりはいとしずかにて、)
中等室の卓のほとりはいと静かにて、
(しちねつとうのひかりのはれがましきもいたづらなり。)
熾熱灯の光の晴れがましきもいたづらなり。
(こよいはよごとにここにつどいくるかるたなかまもほてるにやどりて、)
今宵は夜ごとにここに集ひ来る骨牌仲間もホテルに宿りて、
(ふねにのこれるはよひとりのみなれば。)
船に残れるは余一人のみなれば。
(いつとせまえのことなりしが、ひごろののぞみたりて、ようこうのかんめいをかうむり、)
五年前のことなりしが、平生の望み足りて、洋行の官命をかうむり、
(このせいごんのみなとまでこしごろは、めにみるもの、みみにきくもの、)
このセイゴンの港まで来し頃は、目に見るもの、耳に聞くもの、
(ひとつとしてあらたならぬはなく、ふでにまかせてかきしるしつるきこうぶん、)
一つとして新たならぬはなく、筆に任せて書き記しつる紀行文、
(ひごとにいくせんことをかなしけん、とうじのしんぶんにのせられて、)
日ごとに幾千言をかなしけん、当時の新聞に載せられて、
(よのひとにもてはやされしかど、)
世の人にもてはやされしかど、
(きょうになりておもへば、おさなきしそう、みのほどしらぬほうげん、)
今日になりて思へば、幼き思想、身の程知らぬ放言、
(さらぬもよのつねのどうしょくきんせき、さてはふうぞくなどをさへめずらしげにしるししを、)
さらぬも尋常の動植金石、さてはふうぞくなどをさへ珍しげに記ししを、
(こころあるひとはいかにかみけん。)
心ある人はいかにか見けん。
(こたびはとにあがりしとき、)
こたびは途に上りしとき、
(にきものせんとてかいひしさっしもまだはくしのままなるは、)
日記ものせんとて買ひし冊子もまだ白紙のままなるは、
(どいつにてものまなびせしまに、)
独逸にて物学びせし間に、
(いっしゅのにる、あどみらりいのきしょうをやしないえたりけん、)
一種のニル・アドミラリイの気象をや養ひ得たりけん、
(あらず、これにはべつにゆえあり。)
あらず、これには別に故あり。