星を見る少女 -5-

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プレイ回数64順位2670位  難易度(4.8) 2849打 長文 長文モードのみ
師匠シリーズ
以前cicciさんが更新してくださっていましたが、更新が止まってしまってしまったので、続きを代わりにアップさせていただきます。
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順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 berry 7960 8.1 98.2% 343.2 2781 49 60 2026/02/27
2 HAKU 7553 7.7 97.2% 366.3 2847 80 60 2026/02/28
3 Jyo 5938 A+ 6.1 96.7% 453.5 2788 95 60 2026/02/26

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問題文

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(「だれもいないはずのあきべやに、そんなおんながみえるってはなしだろ。) 「誰もいないはずの空き部屋に、そんな女が見えるって話だろ。 (おれのしってるかぎりあきべやなんてねえよ。) オレの知ってる限り空き部屋なんてねえよ。 (あんまがきのころはわかんねえけど、こうこう、っていうかたぶんちゅうがくいこうは、) あんまガキのころは分かんねえけど、高校、っていうかたぶん中学以降は、 (ずっとじゅうにんめんばーかわってないはずだ。それに・・・・・」) ずっと住人メンバー変わってないはずだ。それに・・・・・」 (せんぱいはまんしょんのほうをふりむきながらあごをしゃくった。) 先輩はマンションの方を振り向きながら顎をしゃくった。 (「あきべやならよ、あまどしめるだろ、ふつう」) 「空き部屋ならよ、雨戸閉めるだろ、普通」 (「あ」とこえがでた。いわれてみるとそのとおりだった。) 「あ」と声が出た。言われてみるとその通りだった。 (ふろーりんぐだかたたみだかしらないが、あきべやのにっこうのはいるべらんだの) フローリングだか畳だか知らないが、空き部屋の日光の入るベランダの (おおきなまどに、あまどでめばりをしないはずはなかった。) 大きな窓に、雨戸で目張りをしないはずはなかった。 (「そのへやでしんだはずのこが、よなかにまどからそとをみてるとかってばなしは) 「その部屋で死んだはずの子が、夜中に窓から外を見てるとかって話は (どうなんですか」) どうなんですか」 (「そんなうわさもあったなあ。どっちにしろでまだ、でま。) 「そんな噂もあったなあ。どっちにしろデマだ、デマ。 (そもそもまんしょんでだれかしんだなんてはなし、きかねえよ」) そもそもマンションで誰か死んだなんて話、聞かねえよ」 (あほくさ、とつぶやいてせんぱいは、「めいわくなんだよなあ、じゅうみんとしちゃあ」) あほくさ、と呟いて先輩は、「迷惑なんだよなあ、住民としちゃあ」 (とまじめなかおでかたった。) と真面目な顔で語った。 (かれじしんはもうじゅうみんではないはずだったが。) 彼自身はもう住民ではないはずだったが。 (「203ごうしつだとか、302ごうしつだとか、いやいや402ごうしつだとか、) 「203号室だとか、302号室だとか、いやいや402号室だとか、 (ぜんぶうわさのなかみがちがうんだぜ。てきとうすぎだろ。) 全部噂の中身が違うんだぜ。適当すぎだろ。 (おれんちのべやのばーじょんもあってさ、) オレんちの部屋のバージョンもあってさ、 (ちゅうがくのころにからかわれたこともあんだぜ」) 中学のころにからかわれたこともあんだぜ」
など
(ほんとにめいわくだと、なぜかぼくをにらみつけてきた。) ほんとに迷惑だと、なぜか僕を睨みつけてきた。 (「すみません」ととっさにあやまりながら、ふとわいたぎもんをくちにだしていた。) 「すみません」ととっさに謝りながら、ふと湧いた疑問を口に出していた。 (「かなりむかしからあるうわさなんですか」) 「かなり昔からある噂なんですか」 (「ああ。がきのころからあったきがする。あんまおぼえてねえけど」) 「ああ。ガキのころからあった気がする。あんま覚えてねえけど」 (むかしからあるうわさ・・・・・) 昔からある噂・・・・・ (まったくまったくねもはもないものが、) まったくまったく根も葉もない物が、 (それだけながくつづくなんてことがあるのだろうか。) それだけ長く続くなんてことがあるのだろうか。 (かんがえこんでいると、いきなりせんぱいがたちあがり、ぼくのかたをどしんとたたいた。) 考え込んでいると、いきなり先輩が立ち上がり、僕の肩をドシンと叩いた。 (かたをたたくのがすきなひとだ。) 肩を叩くのが好きな人だ。 (「とにかく、そんなくだらねえうわさしんじてんじゃねえよ。) 「とにかく、そんなくだらねえ噂信じてんじゃねえよ。 (めいしんなんてしんじるとろくなことにならない、っていうだろ」) 迷信なんて信じるとろくなことにならない、って言うだろ」 (こうはんはじょうだんのつもりだったらしく、わらいながらかたをばんばんとたたかれるので、) 後半は冗談のつもりだったらしく、笑いながら肩をバンバンと叩かれるので、 (ぼくはぎこちなくあいそわらいをうかべるしかなかった。) 僕はぎこちなく愛想笑いを浮かべるしかなかった。 (せんぱいとわかれ、おいたてられるようにそのばをあとにしたぼくは、) 先輩と別れ、追い立てられるようにその場を後にした僕は、 (じてんしゃにまたがりながら、きょうえたじょうほうをあたまのなかでせいりしていた。) 自転車に跨りながら、今日得た情報を頭の中で整理していた。 (むかしからあきべやはない。しんだおんなのこもいない。) 昔から空き部屋はない。死んだ女の子もいない。 (うわさのなかみもばらばら。じゅうみんじしんもしんじていない。) 噂の中身もバラバラ。住民自身も信じていない。 (ためいきがでた。うわさなんてこんなものか。) 溜め息が出た。噂なんてこんなものか。 (げんじつにほしをみるしょうじょなんているわけはないのだ。) 現実に星を見る少女なんているわけはないのだ。 (それでも・・・・・) それでも・・・・・ (「ほしをみるしょうじょをみてこい」) 「星を見る少女を見てこい」 (のうりによみがえったししょうのことばに、ぼくはうなずくのだった。) 脳裏に蘇った師匠の言葉に、僕は頷くのだった。 (そのみっかあと、めげないぼくはまたりばーさいどまんしょんをのぞむ) その三日後、めげない僕はまたリバーサイドマンションを望む (はしのうえにきていた。) 橋の上に来ていた。 (なんのもくさんもない。とりあえずきてみたのだ。) なんの目算もない。とりあえず来てみたのだ。 (われながらなみだぐましいむだなどりょくだ。) 我ながら涙ぐましい無駄な努力だ。 (じつはおとといもきていた。もちろんなんのしゅうかくもなくかえっている。) 実は一昨日も来ていた。もちろんなんの収穫もなく帰っている。 (はしのまんなかにらんかんがすこしそとがわへふくらんだばしょがあり、) 橋の真ん中に欄干が少し外側へ膨らんだ場所があり、 (そこがまんしょんをみるべすとぽじしょんだった。) そこがマンションを見るベストポジションだった。 (ぼくはそばにじてんくるまをとめると、そのいちにりょうひじをのせた。) 僕はそばに自転車を止めると、その位置に両肘を乗せた。 (そして、ふときづいて、せんぱいがいないかあたりをみまわす。) そして、ふと気づいて、先輩がいないか辺りを見回す。 (このうわさばなしにかなりめいわくをこうむっているであろうそのせんぱいは、) この噂話にかなり迷惑を被っているであろうその先輩は、 (じょうだんめかしてわらってはいたが、きょうみほんいでうわさをおいかけるやじうまに、) 冗談めかして笑ってはいたが、興味本位で噂を追いかける野次馬に、 (ないしんむかついているのはよういにそうぞうできた。) 内心むかついているのは容易に想像できた。 (またぼくがこりもせずにこんなところにいるのをみられたら、) また僕がこりもせずにこんなところにいるのを見られたら、 (どんなめにあわされるかわかったものではない。) どんな目に遭わされるか分かったものではない。 (じつはきのうもきていたのだ。そしてなにもみえずにかえっている。) 実は昨日も来ていたのだ。そしてなにも見えずに帰っている。 (ようするにまいにちきているのである。) ようするに毎日来ているのである。 (よし、とせんぱいがいないのをかくにんして、まんしょんのほうへむきなおり、) よし、と先輩がいないのを確認して、マンションの方へ向き直り、 (かんさつをかいしする。) 観察を開始する。
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