宣戦布告

(ざつにのばしたまえがみできょうをみおとし)

雑に伸ばした前髪で　今日を見落とし

(ひねりつぶしたうらごえでふこうをうたっている)

捻り潰した裏声で　不幸を謳っている

(このよにひとつまちがいがあるとするなら)

この世にひとつ間違いがあるとするなら

(このよにせいをさずかってしまったことだろう)

この世に生を授かってしまったことだろう

(ことばのないふはなまくらだけど)

言葉のナイフは鈍だけど

(たしかにむねをつきさした)

確かに胸を突き刺した

(きっかけなんてさ)

きっかけなんてさ

(それでいいからおしまいだ)

それでいいから　御終いだ

(あといっぽふみこめのうにしたがえ)

あと一歩踏み込め　脳に従え

(ぜつぼうここにみらいなんてものはない)

絶望　此処に未来なんて物はない

(ふさぎこんでいく)

塞ぎ込んでいく

(あしたはきのうよりずっとつめたい)

明日は昨日よりずっと冷たい

(いっしょうこどくなぴえろで)

一生孤独なピエロで

(ふるえおびえていくのだろう)

震え怯えていくのだろう

(これはせんせんふこくだ)

これは宣戦布告だ

(もうなにもいらない)

もう何もいらない

(ざつにのばしたまえがみできょうをみおとし)

雑に伸ばした前髪で　今日を見落とし

(ひねりつぶしたうらごえでふこうをうたっている)

捻り潰した裏声で　不幸を謳っている

(きらいなものはひとつだってみたくないから)

嫌いなものはひとつだって見たくないから

(きらいなものをふたつみっつさがしてきたんだよ)

嫌いなものをふたつみっつ　探してきたんだよ

(きずつけないようにつめをきったら)

傷つけないように爪を切ったら

(きみをひっかくのがあいか)

君を引っ掻くのが愛か

(ゆめもきぼうもふこうじまんも)

夢も　希望も　不幸自慢も

(たいていははなにつくあじであきてしまったよ)

大抵は鼻につく味で　飽きてしまったよ

(しつぼうひとりよがって)

失望　独り善がって

(せかいけいなしんぐ)

セカイ系なシング

(そんぐらいてぃんぐともいえない)

ソングライティングとも言えない

(そまつたりきほんがんなりりっく)

粗末他力本願なリリック

(いっしょうこどくなぴえろで)

一生孤独なピエロで

(なにをもとめていたのだろう)

何を求めていたのだろう

(これはせんせんふこくだ)

これは宣戦布告だ

(もうあめはやまない)

もう雨は止まない

(こどくのきずでかすむひとみじゃ)

孤独の傷で霞む瞳じゃ

(ぼくのかおすらみえない)

僕の顔すら見えない