エンドロール

(ねえおぼえてる)

ねえ　覚えてる？

(あれからずいぶんじかんもたったしさしかたないか)

あれからずいぶん時間も経ったしさ仕方ないか

(はるをはこぶかぜはまだつめたくて)

春を運ぶ風はまだ冷たくて

(ぼくのうわぎをきたきみが)

僕の上着を着た君が

(すこしさいたさくらをうれしそうにみあげていた)

少し咲いた桜を嬉しそうに見上げていた

(あのあとべつのこいもしたよ)

あの後別の恋もしたよ

(でもきゅうにきみのかおがうかぶことが)

でも急に君の顔が浮かぶことが

(たまにあってこまったよ)

たまにあって困ったよ

(あれやめてよね)

あれやめてよね

(それでもれんらくはしなかったよ)

それでも連絡はしなかったよ

(よったいきおいでのでんわはおいといて)

酔った勢いでの電話は置いといて

(きせつをうわがきするたび)

季節を上書きする度

(おもいはしたがきした)

想いは下書きした

(しゅうでんせまるかいさつのまえ)

終電迫る改札の前

(あのさいいだせなくて)

「あのさ」言い出せなくて

(ひとなみにきえるせなかにねがった)

人波に消える背中に願った

(じかんよとまってくれ)

時間よ止まってくれ

(あいじゃなくてこいじゃなくて)

愛じゃなくて恋じゃなくて

(さいごにのこるのは)

最後に残るのは

(すきなんだ)

「好き」なんだ

(いまさらなにをいってるんだろう)

今更何を言ってるんだろう

(きづけなくてきずつけて)

気付けなくて傷つけて

(えにかいたようなこうかいです)

絵に描いたような後悔です

(えきまえのけんそうがやけにみみにつくそんなよるだ)

駅前の喧騒がやけに耳につくそんな夜だ

(ことしもまたあのはなさいた)

今年もまたあの花咲いた

(しぶやえき５ふんのあのこうえんで)

渋谷駅５分のあの公園で

(なんとなくあのひとおなじうわぎでいた)

なんとなくあの日と同じ上着でいた

(ふゆのおわりをつげるかぜがふいて)

冬の終わりを告げる風が吹いて

(つめたくなったほおを)

冷たくなった頬を

(うでにうめてかなしくなったんだ)

腕に埋めて悲しくなったんだ

(きみのにおいがした)

君の匂いがした

(これでよかったのかもな)

これでよかったのかもな

(くろいかみをそめたきみが)

黒い髪を染めた君が

(このまちのどこかきょうもわらうのなら)

この街のどこか今日も笑うのなら

(なんてぼくもかわったかな)

なんて僕も変わったかな

(あいじゃなくてこいじゃなくて)

愛じゃなくて恋じゃなくて

(さいごにのこるのは)

最後に残るのは

(すきなんだ)

「好き」なんだ

(いまさらなにをいってるんだろう)

今更何を言ってるんだろう

(きづけなくてきずつけて)

気付けなくて傷つけて

(えにかいたようなこうかいです)

絵に描いたような後悔です

(えきまえのけんそうもきみとなら)

駅前の喧騒も君となら

(せかいにふたりきりだったんだ)

世界に二人きりだったんだ