あの子が横に座る

(けいこうとうにむらがる)

蛍光灯に群がる

(むしのねがとおのく)

虫の音が遠のく

(しずけさがただよう)

静けさが漂う

(ろじうらにとける)

路地裏に溶ける

(ずっとずっとひびをさまよって)

ずっとずっと日々を彷徨って

(ちくたくちくたく)

チクタクチクタク

(はりはうごいていく)

針は動いていく

(さいのうはないってこと)

才能は無いってこと

(くらいわかってるって)

くらい分かってるって

(いつのひかかきわけた)

いつの日か掻き分けた

(ことのはさえみおろす)

言の葉さえ見下ろす

(ちいさいころにえがいた)

小さい頃に描いた

(へたくそなたからのちず)

下手くそな宝の地図

(いまもまださがしてる)

今もまだ探してる

(あしたでさえみつからないのに)

明日でさえ見つからないのに

(かわしたことばも)

交わした言葉も

(ほうかごのあおさも)

放課後の青さも

(ことばにならない)

言葉にならない

(おきざりにしたひびも)

置き去りにした日々も

(ひかってきえゆく)

光って消えゆく

(あわいなつのはなびらも)

淡い夏の花びらも

(すごしたじょうけい)

過ごした情景

(いまになってはかなさをしる)

今になって儚さを知る

(がいとうのおちば)

街頭の落ち葉

(きたかぜにふきよせられ)

北風に吹き寄せられ

(またあしたへにげてゆく)

また明日へ逃げてゆく

(みちしるべもみえなくて)

道しるべも見えなくて

(こうかせんよりそって)

高架線より沿って

(できたかげのうえを)

できた影の上を

(そっとしのびあしわたってく)

そっと忍び足渡ってく

(まだみえないひかりのさきへ)

まだ見えない光の先へ

(となりではなしていたきみからきこえた)

隣で話していた君から聞こえた

(みらいのはなしもふるえたせなかも)

未来の話も震えた背中も

(よぞらにとけてく)

夜空に溶けてく

(おさなきあやまちさえ)

幼き過ちさえ

(いまではあのひに)

今ではあの日に

(ふれることさえかなわない)

触れることさえ叶わない

(かわしたことばも)

交わした言葉も

(ほうかごのあおさも)

放課後の青さも

(ことばにならない)

言葉にならない

(おきざりにしたひびも)

置き去りにした日々も

(さえないぼくのこえは)

冴えない僕の声は

(きみにはきこえた)

君には聞こえた

(みらいのはなしのつづきをしよう)

未来の話の続きをしよう