O・ヘンリー「賢者の贈り物」1/5

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投稿者投稿者邪王真眼いいね2お気に入り登録
プレイ回数3010順位2872位  難易度(5.0) 2190打 長文
O・ヘンリーの短編 賢者の贈り物です 長いです
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 A.N 6462 S 6.5 98.1% 327.1 2154 40 32 2024/12/25
2 なきり 4989 B 5.1 96.3% 423.1 2195 84 32 2024/12/26

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問題文

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(1どる87せんと。それでぜんぶ。しかもそのうち60せんとはこぜにでした。)

1ドル87セント。それで全部。しかもそのうち60セントは小銭でした。

(こぜにはいっかいのかいものにつきいちまいかにまいずつうかせたものです。かんぶつやややおやや)

小銭は一回の買い物につき一枚か二枚ずつ浮かせたものです。乾物屋や八百屋や

(にくやにむりやりまけさせたのでしまいに、こんなにねぎるなんてというむごんの)

肉屋に無理矢理まけさせたのでしまいに、こんなに値切るなんてという無言の

(ひなんでほおがあかくなるほどでした。でらはさんかいかぞえてみました。でもやっぱり)

非難で頬が赤くなるほどでした。デラは三回数えてみました。でもやっぱり

(1どる87せんと。あしたはくりすますだというのに。これでは、まったくの)

1ドル87セント。明日はクリスマスだというのに。これでは、まったくの

(ところ、そまつなこいすにつっぷしてなくしかありません。ですからでらは)

ところ、粗末な小椅子に突っ伏して泣くしかありません。ですからデラは

(そうしました。そうしているうちに、じんせいというものは、わあわあなくのと、)

そうしました。そうしているうちに、人生というものは、わあわあ泣くのと、

(しくしくなくのと、ほほえみとでできており、しかも、わあわあなくのがだいぶぶんを)

しくしく泣くのと、微笑みとでできており、しかも、わあわあ泣くのが大部分を

(しめているとおもうようになりました。このいえのしゅふがだいいちだんかいからだいにだんかいへと)

占めていると思うようになりました。この家の主婦が第一段階から第二段階へと

(すこしづついこうしているあいだに、いえのようすをみておきましょう。ここはしゅう8どるの)

少しづつ移行している間に、家の様子を見ておきましょう。ここは週8ドルの

(かぐつきあぱーとです。まったくひつぜつにつくしがたいというわけではないけれど、)

家具付きアパートです。全く筆舌に尽くしがたいというわけではないけれど、

(ふろうしゃいっそうぶたいにきをつけるためにあぱーとというなまえをつけたにちがい)

浮浪者一掃部隊に気をつけるためにアパートという名前をつけたに違い

(ありません。かいかにはゆうびんうけがありましたがてがみがはいるようすはなく、よびりんは)

ありません。階下には郵便受けがありましたが手紙が入る様子はなく、呼び鈴は

(ありましたがにんげんのゆびではならせそうもありません。そのうえには)

ありましたが人間の指では鳴らせそうもありません。その上には

(「みすたーじぇーむずでぃりんがむやんぐ」というなまえがかかれためいしが)

「ミスター・ジェームズ・ディリンガム・ヤング」という名前が書かれた名刺が

(はってありました。その「でぃりんがむ」のもじは、そのなのもちぬしに)

貼ってありました。その「ディリンガム」の文字は、その名の持ち主に

(しゅう30どるのしゅうにゅうがあったはんえいのじだいにはそよかぜにはためいてきました。)

週30ドルの収入があった繁栄の時代にはそよ風にはためいてきました。

(でもいまやしゅうにゅうは20どるにへってしまい、もじたちはもっとつつましくけんそんな)

でもいまや収入は20ドルに減ってしまい、文字たちはもっと慎ましく謙遜な

(「d」ひともじにおしちぢめようかとしんけんにかんがえているようでした。しかし、)

「D」一文字に押し縮めようかと真剣に考えているようでした。しかし、

(じぇーむずでぃりんがむやんぐしがいえにかえってにかいのあぱーとにつくと、)

ジェームズ・ディリンガム・ヤング氏が家に帰って二階のアパートに着くと、

など

(すでにでらとしてごしょうかいずみのじぇーむずでぃりんがむやんぐふじんが、)

すでにデラとしてご紹介済みのジェームズ・ディリンガム・ヤング夫人が、

(「じむ」とよびながら、いつでもぎゅうっとおっとをだきしめるのでした。)

「ジム」と呼びながら、いつでもぎゅうっと夫を抱きしめるのでした。

(これはたいへんけっこうなことですね。でらはなくのをやめ、ほおにおしろいをはたくのに)

これはたいへん結構なことですね。デラは泣くのをやめ、頬に白粉をはたくのに

(いしきをしゅうちゅうさせました。でらはまどべにたち、はいいろのうらにわにあるはいいろのへいのうえを)

意識を集中させました。デラは窓辺に立ち、灰色の裏庭にある灰色の塀の上を

(はいいろのねこがあるいているのをものうげにみました。あしたはくりすますだというのに、)

灰色の猫が歩いているのを物憂げに見ました。明日はクリスマスだというのに、

(じむにおくりものをかうおかねが1どる87せんとしかありません。なんつきもなんつきも)

ジムに贈り物を買うお金が1ドル87セントしかありません。何月も何月も

(こつこつとためてきたのに、これがそのけっかなのです。しゅう20どるでは、)

コツコツとためてきたのに、これがその結果なのです。週20ドルでは、

(たいしたことはできません。ししゅつはでらがけいさんしたいじょうにありました。)

大したことはできません。支出はデラが計算した以上にありました。

(ししゅつというものはいつだってそういうものでした。じむへのおくりものをかうのに)

支出というものはいつだってそういうものでした。ジムへの贈り物を買うのに

(1どる87せんとしかないなんて。たいせつなじむなのに。でらは、じむのために)

1ドル87セントしかないなんて。大切なジムなのに。デラは、ジムのために

(なにかすばらしいものをあげようと、ながいあいだけいかくしていたのです。なにか、すてきで)

何かすばらしいものをあげようと、長い間計画していたのです。何か、すてきで

(めったにないものじむのしょゆうぶつとなるえいよをうけるにすこしでもあたいするなにかを。)

めったにないものジムの所有物となる栄誉を受けるに少しでも値する何かを。

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