セントオブウーマン夢の香り　あらすじ

(ことばがあたまにのこるちゃーりーはうかないかおをしていました。そんなちゃーりーに)

言葉が頭に残るチャーリーは浮かない顔をしていました。そんなチャーリーに

(たいして、ふらんくは「きみのじんせいきょういくのはじまりだ！」といってたびのはじまりを)

対して、フランクは「君の人生教育の始まりだ！」と言って旅の始まりを

(よろこんでいました。にゅーよーくにとうちゃくしたよる、するどいどうさつりょくをもつふらんくは)

喜んでいました。ニューヨークに到着した夜、鋭い洞察力を持つフランクは

(ちゃーりーがしんぱいごとをかかえていることをみぬきます。ちゃーりーはなやみを)

チャーリーが心配事を抱えていることを見抜きます。チャーリーは悩みを

(ふらんくにうちあけ、ふらんくもまた「あにとあい、すばらしいおんなをだき、)

フランクに打ち明け、フランクもまた「兄と会い、素晴らしい女を抱き、

(ほてるであたまをうちぬく」というみずからのたびのもくてきをちゃーりーにうちあけます。)

ホテルで頭を撃ち抜く」という自らの旅の目的をチャーリーに打ち明けます。

(ちゃーりーはそのことばをなかばしんじられずにいましたが、ふらんくにはそれを)

チャーリーはその言葉を半ば信じられずにいましたが、フランクにはそれを

(やりかねないあやうさがあることもかんじとっていました。そして、ちゃーりーは)

やりかねない危うさがあることも感じ取っていました。そして、チャーリーは

(かえらなければならないみでしたが、ふらんくにだまされそのままにゅーよーくに)

帰らなければならない身でしたが、フランクに騙されそのままニューヨークに

(たいざいすることに。よくあさ、ちゃーりーもふらんくのあにのいえにむかうことと)

滞在することに。翌朝、チャーリーもフランクの兄の家に向かうことと

(なりました。あにのいえにむかうちょくぜん、ちゃーりーはでんわでじょーじからしょうげんさせる)

なりました。兄の家に向かう直前、チャーリーは電話でジョージから証言させる

(ほうほうをじょげんしますが、ちゃーりーはけつだんできないままほてるをしゅっぱつします。)

方法を助言しますが、チャーリーは決断できないままホテルを出発します。

(ふらんくのあにのいえにつくと、おとうととのさいかいにもかかわらず、あにをはじめかぞくいちどうは)

フランクの兄の家に着くと、弟との再会にも関わらず、兄を始め家族一同は

(ふらんくをめいわくがおででむかえ、とくにおいははげしくののしってきました。ふらんくはじぶんの)

フランクを迷惑顔で出迎え、特に甥は激しく罵ってきました。フランクは自分の

(わるぐちをいわれるぶんにはへいぜんとしていましたが、おいがちゃーりーのなまえをなんども)

悪口を言われる分には平然としていましたが、甥がチャーリーの名前を何度も

(あやまることにはげしいいかりをおぼえ、ついにおいののどをしめあげてしまいます。)

誤ることに激しい怒りを覚え、ついに甥の喉を締め上げてしまいます。

(くるしむおいをしりめに、ふらんくはあにに「むかしからだめなやつ」とみずからをひげすることば)

苦しむ甥を尻目に、フランクは兄に「昔からダメな奴」と自らを卑下する言葉

(をのこし、いえをさっていくのでした。よくあさ、ちゃーりーはじゅうをてにするふらんくの)

を残し、家を去っていくのでした。翌朝、チャーリーは銃を手にするフランクの

(すがたをもくげきします。ふらんくはぐんじんじだいをおもいかえしじゅうのぶんかいをおこなっていただけ)

姿を目撃します。フランクは軍人時代を思い返し銃の分解を行なっていただけ

(でしたが、ふらんくのたびのもくてきをしるちゃーりーはたまをとりあげてしまいます。)

でしたが、フランクの旅の目的を知るチャーリーは弾を取り上げてしまいます。

(まちにでたふたりのわだいはふたたびちゃーりーのしんぱいごとに。つげぐちはきらいという)

街に出た二人の話題は再びチャーリーの心配事に。告げ口は嫌いという

(ちゃーりーにたいして、ふらんくのいけんはこうちょうのこうかんじょうけんをのむべきという)

チャーリーに対して、フランクの意見は校長の交換条件を飲むべきという

(ものでした。ちゃーりーはますますあたまをなやませることとなります。)

ものでした。チャーリーはますます頭を悩ませることとなります。

(ふたりがまちのれすとらんにはいると、ふらんくはここちよいせっけんのかおりのするじょせいが)

二人が街のレストランに入ると、フランクは心地良い石鹸の香りのする女性が

(いることにきづきます。ちゃーりーのこのみのじょせいということもみぬいた)

いることに気づきます。チャーリーの好みの女性ということも見抜いた

(ふらんくは、ちゃーりーとひきあわせないようにじょせいのもとへ。)

フランクは、チャーリーと引き合わせないように女性の元へ。

(せっけんのめいがらをふらんくにいいあてられたじょせいはおどろきつつも、ふらんくとのかいわに)

石鹸の銘柄をフランクに言い当てられた女性は驚きつつも、フランクとの会話に

(きょうじていきます。そして、たんごにきょうみがあるというじょせいのために、)

興じていきます。そして、タンゴに興味があるという女性のために、

(ふらんくはれっすんをつけることに。れすとらんのおーけすとらがえんそうするなか、)

フランクはレッスンをつけることに。レストランのオーケストラが演奏する中、

(ふらんくはみごとなえすこーとでじょせいとたんごをおどりあげ、そのばはせいだいな)

フランクは見事なエスコートで女性とタンゴを踊りあげ、その場は盛大な

(はくしゅにつつまれました。しかし、そのちょくごじょせいはこいびととともにさっていき、)

拍手に包まれました。しかし、その直後女性は恋人とともに去っていき、

(ちゃーりーのこいははかなくもきえてしまいました。そのよる、たびのだいにのもくてき)

チャーリーの恋は儚くも消えてしまいました。その夜、旅の第二の目的

(「すばらしいおんなをだく」というもくてきをはたしたふらんくは、よくあさにさいごのもくてき)

「素晴らしい女を抱く」という目的を果たしたフランクは、翌朝に最後の目的

(「あたまをうちぬく」ことをじっこうにうつそうとします。ちゃーりーはおもいとまらせる)

「頭を撃ち抜く」ことを実行に移そうとします。チャーリーは思い留まらせる

(ために、ふらんくがあいするふぇらーりでのどらいぶをていあんします。はじめは)

ために、フランクが愛するフェラーリでのドライブを提案します。始めは

(なごやかなどらいぶでしたが、とちゅうからふらんくはちゃーりーからはんどるを)

和やかなドライブでしたが、途中からフランクはチャーリーからハンドルを

(うばいむちゃくちゃなうんてんをくりひろげます。たいへんなどらいぶとなりましたが、うんてんちゅうの)

奪い無茶苦茶な運転を繰り広げます。大変なドライブとなりましたが、運転中の

(ふらんくのひょうじょうはよろこびにみちていました。ぶじにどらいぶをおえほてるにもどる)

フランクの表情は喜びに満ちていました。無事にドライブを終えホテルに戻る

(ことができました。ふらんくはいってん、むきりょくにおちいっていました。ちゃーりーは)

ことができました。フランクは一転、無気力に陥っていました。チャーリーは

(かいものにでかけたものの、むなさわぎからへやにもどると、そこにはぐんぷくをちゃくようし)

買い物に出掛けたものの、胸騒ぎから部屋に戻ると、そこには軍服を着用し

(じゅうをもったふらんくのすがたがありました。ちゃーりーにあずけたたまいがいにも、)

銃を持ったフランクの姿がありました。チャーリーに預けた弾以外にも、

(ふらんくはたまをよういしていたのです。じさつしようとするふらんくをちゃーりーは)

フランクは弾を用意していたのです。自殺しようとするフランクをチャーリーは

(ひっしにとめますが、ぎゃくにふらんくにじゅうをつきつけられ「いきるりゆうは？」と)

必死に止めますが、逆にフランクに銃を突きつけられ「生きる理由は？」と

(といつめられます。それにたいしてちゃーりーは「たんごとふぇらーりのうんてん」)

問い詰められます。それに対してチャーリーは「タンゴとフェラーリの運転」

(とこたえ、そのことばにふらんくはきょうのじさつはとりやめることをきめました。)

と答え、その言葉にフランクは今日の自殺は取りやめることを決めました。

(おちつきをとりもどしたふらんくはちゃーりーにじぶんのゆめをかたります。それは、)

落着きを取り戻したフランクはチャーリーに自分の夢を語ります。それは、

(「あまくてあたたかいかおり」をもつじょせいとであいあいしあうことでした。そのゆめをおい)

「甘くて温かい香り」を持つ女性と出会い愛し合うことでした。その夢を追い

(かけることが、ふらんくのじんせいのささえだったのです。そして、ふたりはばたばたと)

かけることが、フランクの人生の支えだったのです。そして、二人はバタバタと

(ききょうするひこうきにのりこむのでした。にゅーよーくからもどったちゃーりーを、)

帰郷する飛行機に乗り込むのでした。ニューヨークから戻ったチャーリーを、

(こうちょうしゅさいのとくべつしゅうかいのしょうげんだいがまちうけていました。しかも、じょーじはちちおやの)

校長主催の特別集会の証言台が待ち受けていました。しかも、ジョージは父親の

(けんりょくをたよってはなしをかいけつさせようとしていたのです。ふりなたちばにあるちゃーりー)

権力を頼って話を解決させようとしていたのです。不利な立場にあるチャーリー

(をふらんくはしんぱいしつつも、くるまはふらんくのいえにとうちゃく。ふらんくとわかれ、)

をフランクは心配しつつも、車はフランクの家に到着。フランクと別れ、

(ちゃーりーはがっこうへむかいます。がっこうではほうていさながらのぶたいがよういされて)

チャーリーは学校へ向かいます。学校では法廷さながらの舞台が用意されて

(いました。せいとぜんいんがみまもるなか、ちゃーりーはとうだん、おなじしょうげんだいにはじょーじと)

いました。生徒全員が見守る中、チャーリーは登壇、同じ証言台にはジョージと

(ちちおやがすわっていました。ちゃーりーはきんちょうしたおももちでかいかいのときをまっていると)

父親が座っていました。チャーリーは緊張した面持ちで開会の時を待っていると

(そこにふらんくがおやのだいりとしょうしてあらわれました。しゅうかいがひらかれると、ふらんくの)

そこにフランクが親の代理と称して現れました。集会が開かれると、フランクの

(よそうどおりじょーじはあいまいなしょうげんをすることでほしんにはしります。いっぽう、ちゃーりー)

予想通りジョージは曖昧な証言をすることで保身に走ります。一方、チャーリー

(はしょうげんをきょひ、ふりょうこういをしたとはいえおなじこうしゃでまなぶともをうるようなまねは)

は証言を拒否、不良行為をしたとは言え同じ校舎で学ぶ友を売るような真似は

(ちゃーりーにはできませんでした。こうちょうはそれをきょぎのしょうげんだとして、どうせきする)

チャーリーにはできませんでした。校長はそれを虚偽の証言だとして、同席する

(ちょうかいいいんかいにちゃーりーのたいがくをようきゅうします。そこに「ともだちはまもったぞ！」)

懲戒委員会にチャーリーの退学を要求します。そこに「友達は守ったぞ！」

(というふらんくのこえがかいじょうにひびきわたりました。ふらんくはこうちょうやじょーじ、)

というフランクの声が会場に響き渡りました。フランクは校長やジョージ、

(はんにんのせいとをげひんなことばでこきおろすいっぽうで、あまいことばにのらずともをまもった)

犯人の生徒を下品な言葉でこき下ろす一方で、甘い言葉に乗らず友を守った

(ちゃーりーこそがこうけつなたましいをもっているとねつべん、しゅうかいはせいだいなはくしゅに)

チャーリーこそが高潔な魂を持っていると熱弁、集会は盛大な拍手に

(つつまれました。ちょうかいいいんかいはそのばでしんぎをそっけつ、はんにんのせいとたちへのしょぶんと)

包まれました。懲戒委員会はその場で審議を即決、犯人の生徒たちへの処分と

(ちゃーりーのかいほうをはっぴょうし、かいじょうにはかんせいがひびきました。)

チャーリーの解放を発表し、会場には歓声が響きました。

(ちゃーりーとふらんくががっこうをでると、ふらんくのことばにかんどうしたじょせいきょうしが)

チャーリーとフランクが学校を出ると、フランクの言葉に感動した女性教師が

(ちかづいてきました。ふらんくはすぐにじょせいきょうしのこうすいをいいあて、)

近づいてきました。フランクはすぐに女性教師の香水を言い当て、

(「これであなたをいつでもさがせる」とだけいいのこしそのばをさります。)

「これであなたをいつでも探せる」とだけ言い残しその場を去ります。

(ふらんくのいえについたふたりはさいかいのやくそくをむすぶと、ふらんくはいえのそとであそぶめいの)

フランクの家に着いた二人は再会の約束を結ぶと、フランクは家の外で遊ぶ姪の

(こどもたちにしたしげにはなしかけはじめました。しかし、ふだんのたいどのわるさがたたり、)

子供達に親しげに話しかけ始めました。しかし、普段の態度の悪さがたたり、

(ふらんくはこどもたちにあいてにされません。ちゃーりーはそんなふらんくのすがたを)

フランクは子供達に相手にされません。チャーリーはそんなフランクの姿を

(えがおでみとどけ、きしゅくしゃへもどっていくのでした。)

笑顔で見届け、寄宿舎へ戻っていくのでした。