オバマ大統領広島演説⑥
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問題文
(このりそうのじつげんはけっしてよういではなかった。わがこくないやこくみんのあいだでさえ)
この理想の実現は決して容易ではなかった。わが国内や国民の間でさえ
(そうだった。しかし、このはなしにちゅうじつであろうとどりょくするかちはある。)
そうだった。しかし、この話に忠実であろうと努力する価値はある。
(それは、しんけんなどりょくにたいするりそうであり、たいりくそしてうみをこえてひろがる)
それは、真剣な努力に対する理想であり、大陸そして海を越えて広がる
(りそうだ。すべてのにんげんのぜったいてきなかちをしめし、すべてせいめいはたいせつであるという)
理想だ。全ての人間の絶対的な価値を示し、全て生命は大切であるという
(ゆるぎないしゅちょうだ。われわれはみんなひとつのじんるいというかぞくのいちいんであるとの)
揺るぎない主張だ。我々は皆一つの人類という家族の一員であるとの
(こんげんてきでひつぜんてきなかんがえかただ。これこそ、われわれみんながつたえなければならない)
根源的で必然的な考え方だ。これこそ、我々皆が伝えなければならない
(ものがたりだ。これがひろしまをおとずれるりゆうだ。あいするひと、じぶんのこどもたちのあさいちばんの)
物語だ。これが広島を訪れる理由だ。愛する人、自分の子供達の朝一番の
(えがお、だいどころのしょくたくごしのおっとやつまとのやさしいふれあい、こころやすらぐおやのほうようと)
笑顔、台所の食卓越しの夫や妻との優しい触れ合い、心安らぐ親の抱擁と
(いったことにおもいをはせる(はせる)ためだ。こうしたことにおもいをよせると、)
いったことに思いを馳せる(はせる)ためだ。こうしたことに思いを寄せると、
(71ねんまえにここでおなじようにたいせつなひととき(ひととき)があったという)
71年前にここで同じように大切な一時(ひととき)があったという
(ことはわかる。なくなったひとびとは、われわれのようなひとたちだ。ふつうのひとには)
ことは分かる。亡くなった人々は、我々のような人達だ。普通の人には
(わかることだとおもう。みんな、せんそうはたくさんだとおもっている。かがくのきょういは)
分かることだと思う。皆、戦争はたくさんだと思っている。科学の驚異は
(くらしのこうじょうにしょうてんをあてるべきで、いのちをうばうものであってはならない)
暮らしの向上に焦点を当てるべきで、命を奪うものであってはならない
(とかんがえている。くにぐにやそのしどうしゃがけつだんをおこなうときにこのたんじゅんなちえが)
と考えている。国々やその指導者が決断を行なう時にこの単純な知恵が
(はんえいされれば、ひろしまのきょうくんはいかされたことになる。せかいはここで)
反映されれば、広島の教訓は生かされたことになる。世界はここで
(えいえんにかわってしまった。しかしきょう、このまちのこどもたちはへいわにいちにちを)
永遠に変わってしまった。しかし今日、この町の子供達は平和に一日を
(すごすだろう。それはなんときちょうなことか。それはまもるにあたいすることであり、)
過ごすだろう。それは何と貴重なことか。それは守るに値することであり、
(すべてのこどもがそうあるべきだ。これこそわれわれがせんたくできるみらいだ。)
全ての子どもがそうあるべきだ。これこそ我々が選択できる未来だ。
(ひろしまとながさきがかくせんそうのよあけとしてではなく、わたしたちじしんのどうぎてきなめざめの)
広島と長崎が核戦争の夜明けとしてではなく、私達自身の道義的な目覚めの
(はじまりとしてしられるみらいだ。そうしたみらいをわれわれはえらびとる。)
始まりとして知られる未来だ。そうした未来を我々は選び取る。