白面の兵士 5

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投稿者投稿者大樹野いいね4お気に入り登録
プレイ回数2847難易度(4.5) 4236打 長文
【シャーロック・ホームズの事件簿】より
長文なので、読書感覚でお楽しみください

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問題文

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(「もうどうしようもありませんでしたので、わたしはなんども)

「もうどうしようもありませんでしたので、私は何度も

(げんざいのじょうきょうをかんがえなおし、すべてのじじつをまんぞくさせるすじがきをみつけようとして)

現在の状況を考え直し、全ての事実を満足させる筋書きを見つけようとして

(もんもんとしたよるをすごしました。つぎのひわたしはたいさがじゃっかんゆうこうてきに)

悶々とした夜を過ごしました。次の日私は大佐が若干友好的に

(なっているのがわかりました。そしてかれのつまがちかくにいくつか)

なっているのが分かりました。そして彼の妻が近くにいくつか

(おもしろいところがあるとはなしたので、それをりようしてわたしは、めいわくでなければ)

面白い所があると話したので、それを利用して私は、迷惑でなければ

(もうひとばんとめてもらうことができないかときりだしました。)

もう一晩泊めてもらうことができないかと切り出しました。

(ちちおやはいかにも、しぶしぶというかんじでしたがみとめてくれました。)

父親はいかにも、しぶしぶという感じでしたが認めてくれました。

(それでわたしはまるいちにちちょうさをするじかんをえられたのです。)

それで私は丸一日調査をする時間を得られたのです。

(わたしはごどふりーがどこかちかくにひそんでいることをかくしんしていました。)

私はゴドフリーがどこか近くに潜んでいる事を確信していました。

(しかしそのばしょとでてこないりゆうはわかりませんでした」)

しかしその場所と出てこない理由は分かりませんでした」

(「いえはひじょうにおおきくてまとまりがないので、だれにもみつからずに、いっこれんたいが)

「家は非常に大きくてまとまりがないので、誰にも見つからずに、一個連隊が

(そのなかにかくれられそうでした。もしいえのなかにひみつがかくされていれば、)

その中に隠れられそうでした。もし家の中に秘密が隠されていれば、

(わたしにはそれをあばくことはこんなんでした。しかしわたしがしまるおとをきいたとびらは、)

私にはそれを暴くことは困難でした。しかし私が閉まる音を聞いた扉は、

(まちがいなくいえのなかではありませんでした。わたしはにわをうろついてなにかみつかるか)

間違いなく家の中ではありませんでした。私は庭をうろついて何か見つかるか

(かくにんしなければなりません。それはむずかしくありませんでした。)

確認しなければなりません。それは難しくありませんでした。

(ろうじんたちはじぶんたちのしごとにいそがしく、わたしはじぶんのやりたいようにできました」)

老人達は自分たちの仕事に忙しく、私は自分のやりたいようにできました」

(「ちいさなはなれはいくつかありましたが、にわのはずれに、かなりおおきな)

「小さな離れはいくつかありましたが、庭の外れに、かなり大きな

(どくりつしたたてものがありました、ーーにわしかりょうばばんにんのじゅうきょとしても)

独立した建物がありました、 ―― 庭師か猟場番人の住居としても

(じゅうぶんつかえるくらいのおおきさでした。ここがとびらがしまるおとがきこえてきた)

十分使えるくらいの大きさでした。ここが扉が閉まる音が聞こえてきた

(いえなのか?わたしはあてもなくにわをあるきまわっているようにさりげないたいどで)

家なのか?私はあてもなく庭を歩き回っているようにさりげない態度で

など

(そこにちかづきました。わたしがちかづいたとき、やまたかぼうをかぶりくろいこーとをきた、)

そこに近づきました。私が近づいた時、山高帽をかぶり黒いコートを着た、

(せのひくいきびきびしたあごひげをはやしたおとこが、ーーまったくにわしふうでは)

背の低いきびきびした顎鬚を生やした男が、 ―― まったく庭師風では

(ありませんーーげんかんからでてきました。おどろいたことに)

ありません ―― 玄関から出てきました。驚いたことに

(かれはでたあと、とびらにかぎをかけてそのかぎをぽけっとにいれました。)

彼は出た後、扉に鍵をかけてその鍵をポケットに入れました。

(そのあと、かれはちょっとびっくりしたかおでわたしをみました」)

その後、彼はちょっとびっくりした顔で私を見ました」

(「「ここのおきゃくさんですか?」かれはたずねました」)

「『ここのお客さんですか?』彼は尋ねました」

(「わたしはそうだとこたえ、ごどふりーのゆうじんだとせつめいしました」)

「私はそうだと答え、ゴドフリーの友人だと説明しました」

(「「りょこうにでかけたとはなんともざんねんですね。)

「『旅行に出かけたとはなんとも残念ですね。

(ぼくにあいたかったでしょうに」わたしはつづけました」)

僕に会いたかったでしょうに』私は続けました」

(「「そうですね。ほんとうに」かれはちょっとうしろめたいかんじでいいました。)

「『そうですね。本当に』彼はちょっと後ろめたい感じで言いました。

(「いつかもっとつごうのいいときに、ぜひもういちどいらしてください」)

『いつかもっと都合のいい時に、ぜひもう一度いらしてください』

(かれはわたしをとおりすぎていきました。しかしわたしがふりかえったとき、かれはにわの)

彼は私を通り過ぎて行きました。しかし私が振り返った時、彼は庭の

(いちばんむこうのげっけいじゅのしげみにはんぶんみをかくしてわたしをみつめていました」)

一番向こうの月桂樹の茂みに半分身を隠して私を見つめていました」

(「わたしはそのいえをとおりすがりにじっくりとかんさつしました。しかしまどには)

「私はその家を通りすがりにじっくりと観察しました。しかし窓には

(ぶあついかーてんがかかっていて、みるかぎりでは、だれもいないようでした。)

分厚いカーテンがかかっていて、見る限りでは、誰もいないようでした。

(わたしはまだみられているということにきづいていましたので、それいじょう)

私はまだ見られているということに気づいていましたので、それ以上

(だいたんなことはしませんでした。もし、そうすればわたしのけいかくは)

大胆なことはしませんでした。もし、そうすれば私の計画は

(とんざしていたかもしれませんし、それどころかやしきから)

頓挫していたかもしれませんし、それどころか屋敷から

(おいだされたかもしれません。ですからわたしはぶらぶらとあるいていえにもどり、)

追い出されたかもしれません。ですから私はぶらぶらと歩いて家に戻り、

(たんさくにのりだすまえによるがくるのをまちました。)

探索に乗り出す前に夜が来るのを待ちました。

(そとがかんぜんにくらくしずまりかえったとき、わたしはまどからそっとぬけだし、)

外が完全に暗く静まり返った時、私は窓からそっと抜け出し、

(できるかぎりものおとをたてないようにしてあのなぞめいたいえにむかいました」)

できる限り物音を立てないようにしてあの謎めいた家に向かいました」

(「ぶあついかーてんがかかっていたことははなしましたが、このとき、)

「分厚いカーテンが掛かっていたことは話しましたが、この時、

(まどにはよろいどまでおろされていました。そのよろいどのひとつのすきまから)

窓には鎧戸まで下ろされていました。その鎧戸の一つの隙間から

(ひかりがもれていましたので、わたしはそのばしょをにゅうねんにしらべました。こううんにも、)

光が漏れていましたので、私はその場所を入念に調べました。幸運にも、

(かーてんがかんぜんにしまっておらず、よろいどにひびわれがあったので、)

カーテンが完全に閉まっておらず、鎧戸にひび割れがあったので、

(わたしはへやのなかをみることができました。そこはかんじのいいへやで、)

私は部屋の中を見ることが出来ました。そこは感じのいい部屋で、

(らんぷはあかるくだんろはほのおをあげていました。わたしのむかいにそのひのあさ)

ランプは明るく暖炉は炎を上げていました。私の向かいにその日の朝

(みかけたせのひくいおとこがすわっていました。かれはぱいぷでたばこを)

見かけた背の低い男が座っていました。彼はパイプで煙草を

(すいながらしんぶんをよんでいました」「なにのしんぶんです?」わたしはたずねた。)

吸いながら新聞を読んでいました」「何の新聞です?」私は尋ねた。

(いらいにんははなしをちゅうだんされたことにいらだったようすだった。)

依頼人は話を中断されたことに苛立った様子だった。

(「それがもんだいなんでしょうか?」かれはたずねた。)

「それが問題なんでしょうか?」彼は尋ねた。

(「ひじょうにじゅうようなことです」「ほんとうにきにとめませんでしたので」)

「非常に重要な事です」「本当に気に留めませんでしたので」

(「せめて、おおがたのしんぶんか、うぃーくりーによくあるこがたのしんぶんかくらいは)

「せめて、大型の新聞か、ウィークリーによくある小型の新聞かくらいは

(わかりませんか」「そういわれれば、おおがたではなかったですね。)

分かりませんか」「そう言われれば、大型ではなかったですね。

(すぺくてーたーだったかもしれません。しかし、そんなこまかいことはほとんど)

スペクテーターだったかもしれません。しかし、そんな細かい事はほとんど

(かんがえていませんでした。まどのほうにせをむけてすわっているふたりめのおとこがいて、)

考えていませんでした。窓のほうに背を向けて座っている二人目の男がいて、

(そしてそのふたりめのおとこがまちがいなくごどふりーだったからです。)

そしてその二人目の男が間違いなくゴドフリーだったからです。

(かおをみることはできませんでしたがかたのせんはみおぼえがありました。)

顔を見る事はできませんでしたが肩の線は見覚えがありました。

(かれはひじをつき、ひじょうにゆううつそうなしせいで、からだをかたむけていました。)

彼は肘をつき、非常に憂鬱そうな姿勢で、体を傾けていました。

(だんろのほうをむいていました。わたしはどうするべきかまよっていました。)

暖炉のほうを向いていました。私はどうするべきか迷っていました。

(そのとき、だれかがかたをぱしっとたたきました。みると、となりにえむすわーすたいさの)

その時、誰かが肩をパシッと叩きました。見ると、隣にエムスワース大佐の

(すがたがありました」「「こっちへこい!」かれはちいさなこえでいいました。)

姿がありました」「『こっちへ来い!』彼は小さな声で言いました。

(かれはだまったままいえのなかにはいり、わたしはかれについてじぶんのへやまでいきました。)

彼は黙ったまま家の中に入り、私は彼について自分の部屋まで行きました。

(かれはげんかんぐちでじこくひょうをもってきていました」「「はちじはんにろんどんゆきの)

彼は玄関口で時刻表を持ってきていました」「『八時半にロンドン行きの

(れっしゃがでる」かれはいいました。「はちじにとぐちにばしゃをよぶ」」)

列車が出る』彼は言いました。『八時に戸口に馬車を呼ぶ』」

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