海野十三 蠅男⑪

投稿者nyokesi プレイ回数246
難易度(4.4) 3833打 長文 長文モード可 タグ長文 小説 文豪



※➀に同じくです。


順位名前スコア称号打鍵/秒正誤率時間(秒)打鍵数ミス問題日付
1 Yuu 7853 8.1 96.6% 463.1 3768 131 76 2020/05/09
2 berry 7084 7.3 96.3% 512.1 3769 141 76 2020/06/01
3 berry 6694 S+ 7.0 95.6% 537.6 3770 171 76 2020/05/09
4 subaru 6608 S+ 7.0 93.7% 538.7 3812 252 76 2020/04/06
5 nao 6149 A++ 6.3 96.2% 597.8 3825 149 76 2020/04/15

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問題文

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(ふたつのさつじんせんこくしょ)

◇二つの殺人宣告書◇

(あっとかおるはおどろきのこえをあげた。するともしや、)

「あッ」とカオルは愕きの声をあげた。「するともしや、

(ちちがさつじんをしてとうぼうしたとでもおっしゃるのですか)

父が殺人をして逃亡したとでも仰有るのですか」

(まだそうはいいきっていません。ーーいったいおとうさんは、)

「まだそうは云いきっていません。ーー一体お父さんは、

(このいえでどんなしごとをしていたかごぞんじですか)

この家でどんな仕事をしていたか御存じですか」

(わたくしもよくはぞんじません。ただてがみのなかには、(じぶんのけんきゅうも)

「わたくしもよくは存じません。ただ手紙の中には、(自分の研究も

(やっといちだんらくつきそうだ)というかんたんなもんくがありました)

やっと一段落つきそうだ)という簡単な文句がありました」

(けんきゅうというと、どういうふうなけんきゅうですか)

「研究というと、どういう風な研究ですか」

(さあ、それはぞんじませんわ)

「さあ、それは存じませんわ」

(このいえをしらべてみると、いしょだの、しゅじゅつのどうぐなどがおおいのですよ)

「この家を調べてみると、医書だの、手術の道具などが多いのですよ」

(おんなはすこしほこらしげに、わずかにわらった。)

女はすこし誇らしげに、わずかに笑った。

(そのときまさきしょちょうが、けんじのそばへすりよった。)

そのとき正木署長が、検事の傍へすり寄った。

(ええ、・・・きんきゅうのじけんで、ちょっとおみみにいれておきたい)

「ええ、・・・緊急の事件で、ちょっとお耳に入れて置きたい

(ことがありますんですが、いませんぽうからでんわがありましたんで・・・)

ことがありますんですが、いま先方から電話がありましたんで・・・」

(なんだい、それはーー)

「なんだい、それはーー」

(ろうかへでるとしょちょうはこごえで、ふごうたまやそういちろうしがこんや)

廊下へ出ると署長は低声(こごえ)で、富豪玉屋総一郎氏が今夜

(はえおとこにいのちをねらわれていることをほうこくし、ただいまそれについて)

「蠅男」に命を狙われていることを報告し、只今それについて

(たまやから、どうもけいさつのごえいがしんせつでないから、)

玉屋から、どうも警察の護衛が親切でないから、

(しほうだいじんにじょうしんするといってきたてんまつをつたえた。)

司法大臣に上申するといってきた顛末を伝えた。

(むらまつけんじはしょちょうに、そのきょうはくじょうをもっているならみせるようにいった。)

村松検事は署長に、その脅迫状を持っているなら見せるように云った。

など

(しょちょうは、おやすいごようといいながら、ぽけっとをさぐったが、)

署長は、お安い御用といいながら、ポケットを探ったが、

(どうしたものかせんこくあずかってたしかにぽけっとにいれたはずのふうとうが、)

どうしたものか先刻預かって確かにポケットに入れたはずの封筒が、

(どこへおとしたかみあたらないのであった。)

何処へ落としたか見当らないのであった。

(どうしたんやろなあ、たしかにぽけっとにいれとったのじゃがーー)

「どうしたんやろなア、確かにポケットに入れとったのじゃがーー

(ひょっとするとしたのおおひろまへわすれてきたのかしらん。)

ひょっとすると階下(した)の大広間へ忘れてきたのかしらん。

(けんじさん、ちょっとみてきます)

検事さん、ちょっとみてきます」

(しょちょうがあたふたとかいかへおりていくあとを、)

署長があたふたと階下へ下りていく後を、

(むらまつけんじはおいかけるようにして、おおひろまのほうへついていった。)

村松検事は追いかけるようにして、大広間の方へついていった。

(しょうしたいのあったおおひろまは、かんしのけいかんがひとりついたまま、)

焼屍体のあった大広間は、監視の警官が一人ついたまま、

(きみのわるいほどがらんとしていた。)

気味のわるいほどガランとしていた。

(けいかんのきょしゅのれいをうけて、しつないにはいったしょちょうは、そのときしつないに、)

警官の挙手の礼をうけて、室内に入った署長は、そのとき室内に、

(いようのふうていのにんげんが、ひのきえたすとーぶのそばにすりよって、)

異様の風体の人間が、火の消えたストーブの傍にすり寄って、

(うしろむきでなにかしているのをはっけんして、あっとおどろいた。)

後ろ向きでなにかしているのを発見して、あッと驚いた。

(まったくいようなふうていのにんげんだった。わふくをきてすあしのおとこなんだが、)

全く異様な風体の人間だった。和服を着て素足の男なんだが、

(うえにはけいかんのおーばーをはおり、くびのところにはてぬぐいをまきつけて)

上には警官のオーバーを羽織り、頸のところには手拭を捲きつけて

(いるのだった。とうはつはよもぎのようにぼうぼうだ。)

いるのだった。頭髪は蓬のようにぼうぼうだ。

(こらっだれやっしょちょうははいごからとびつきざま、)

「コラッ誰やッ」署長は背後から飛びつきざま、

(そのおとこのかたをぎゅっとつかんだ。うわっ、あいててて・・・)

その男の肩をギュッと掴んだ。「うわッ、アイテテテ・・・」

(いようなふうていのおとこは、かおをしかめて、さんしゃくもうえにとびあがったようにおもわれた。)

異様な風体の男は、顔をしかめて、三尺も上に飛びあがったように思われた。

(なにものや、きさまはーーと、けもののようにおおきなひめいをあげたかいじんに、)

「何者や、貴様はーー」と、獣のように大きな悲鳴をあげた怪人に、

(かえっておどろかされたしょちょうは、こうふんしていたけだかにどなった。)

却って愕かされた署長は、興奮して居丈高に怒鳴った。

(いやまさきしょちょう、そのおとこならわかっているよいつのまにはいってきたか、)

「いや正木署長、その男なら分っているよ」いつの間に入ってきたか、

(むらまつけんじがおかしそうにしょちょうをせいした。それはわたしのしりあいで)

村松検事がおかしそうに署長を制した。「それは私の知合いで

(ほむらというたんていだ)

帆村という探偵だ」

(ああほむらさん。このけったいなじんぶつがーー)

「ああ帆村さん。この怪(け)ったいな人物がーー」

(うむあやしむのもむりはない。かれはびょういんからだっそうするのがとくいなおとこでね)

「うむ怪しむのも無理はない。彼は病院から脱走するのが得意な男でネ」

(ほむらはかたがいたむのでひだりうでをつっていた。おおきないたみが)

帆村は肩が痛むので左腕を釣っていた。大きな痛みが

(やっとしずまるのをまって、こらえかねたようにくちをきいた。)

やっと鎮まるのを待って、こらえかねたように口を利いた。

(ーーまあおこるのはあとにしていただいて、これをごらんなさい、じゅうだいなはっけんだ)

「ーーまあ怒るのは後にして頂いて、これをごらんなさい、重大な発見だ」

(そういってさしのべたかれのみぎてには、)

そういってさし伸べた彼の右手には、

(おなじいろとかたちとをもったにまいのきいろいふうとうがあった。)

同じ色と形とを持った二枚の黄色い封筒があった。

(あっ、これはたまやしにだしたはえおとこのきょうはくじょうや。)

「あッ、これは玉屋氏に出した蠅男の脅迫状や。

(あんた、どこでそれをーー)

あんた、どこでそれをーー」

(まあまってください。こっちがたまやしあてのもので、)

「まあ待ってください。こっちが玉屋氏宛のもので、

(そこのじゅうたんのうえでひろった。もういっつうこっちのきいろいふうとうは、)

そこの絨毯の上で拾った。もう一通こっちの黄色い封筒は、

(このだんろのうえの、まんとるぴーすのうえにあった。)

この暖炉の上の、マントルピースの上にあった。

(そのてんばのかざりがついているおおきなおきどけいのしたにかくしてあったのです)

その天馬の飾りがついている大きな置時計の下に隠してあったのです」

(ほう、それはおてがらだ)

「ほう、それはお手柄だ」

(もっとおどろくことがある。ふうとうのなかには、ほらこのとおり)

「もっと愕くことがある。封筒の中には、ほらこのとおり

(おなじようにしんぶんしのきょうはくじょうがはいっているといってなかから)

同じように新聞紙の脅迫状が入っている」といって中から

(しんぶんしをだしてひろげ、おなじようにあかえんぴつのまるのついたもじを)

新聞紙を出してひろげ、「同じように赤鉛筆の丸のついた文字を

(たどってよんでみると、ーーきさまがちまつりだ。おれは)

辿って読んでみると、ーーきさまが血まつりだ。おれは

(おもったことをするのだ。はえおとこーー)

思ったことをするのだ。蠅男ーー

(どうです。たまやけのきょうはくじょうとまったくおなじものがだしたのです)

どうです。玉屋家の脅迫状と全く同じ者が出したのです」

(ふーむ、はえおとこ?なんだい、そのはえおとこてえのは)

「フーム、蠅男? 何だい、その蠅男てえのは」

(さあだれのことだかわかりませんがーーほらこのとおり、)

「さあ誰のことだか分りませんがーーホラこのとおり、

(はえのしがいがはりつけてあるのですよ)

蠅の死骸が貼りつけてあるのですよ」

(しょちょうがほむらのてのひらのなかをのぞきこむと、なるほどはえのしがいだった。)

署長が帆村の掌のなかを覗きこむと、なるほど蠅の死骸だった。

(やはりはねやあしをもがれ、そしてかふくぶはななめにちょんぎられていた。)

やはり翅や脚をもがれ、そして下腹ぶは斜めにちょん切られていた。

(まったくおなじ、きょうふのしるしだ。)

全く同じ、恐怖の印だ。

(ああはえおとこ!こんやたまやそういちろうにしのせんこくをあたえたはえおとこは、)

ああ蠅男! 今夜玉屋総一郎に死の宣告を与えた蠅男は、

(それよりすうじつまえに、どくとるかもしたのやしきにしのびこんでいたのだ。)

それより数日前に、ドクトル鴨下の屋敷に忍びこんでいたのだ。

(あのはんしょうしたいは、はえおとこのしわざではなかろうか。いやそれにちがいない。)

あの半焼屍体は、蠅男の仕業ではなかろうか。いやそれに違いない。

(でははえおとこは、たまやそういちろうをまちがいなくしゅうげきするつもりにちがいない。)

では蠅男は、玉屋総一郎を間違いなく襲撃するつもりに違いない。

(いたずらのきょうはくではなかったのだ。)

悪戯の脅迫ではなかったのだ。

(はえおとことはなにものであろう?)

「蠅男」とは何物であろう?

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