千年後の世界 4 海野十三
昭和初期の作家が書いた近未来のはなし
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問題文
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(どーんととびらがひらいたとき、こぐらいそとからひとりのにんげんがとびこんできた。)
どーんと扉がひらいたとき、小暗い外から一人の人間が飛び込んできた。
(「あっ」
と、ふるはたは、とほうもないおおきなこえをだした。)
「あっ」
と、フルハタは、途方もない大きなこえをだした。
(それはひじょうなおどろきのこえであった。かれのめがとらえたさいせいごはじめての)
それは非常な愕きの声であった。彼の目がとらえた再生後はじめての
(このほうもんしゃは、すはだかであったからだ。それはもじどおりすはだかであった。)
この訪問者は、素裸であったからだ。それは文字どおり素裸であった。
(しかもこのほうもんしゃは、ひとめでそれとわかるみょうれいのふじんだったのである。)
しかもこの訪問者は、一目でそれと分かる妙齢の婦人だったのである。
(ふるはたは、しゅうちでまっかになった。だが、このふじんは、かおをあからめるどころか)
フルハタは、羞恥でまっ赤になった。だが、この婦人は、顔を赤らめるどころか
(いたってへいきでふるはたのまえにたった。
「ふるはたじょきょうじゅ。そうですね」)
いたって平気でフルハタの前に立った。
「フルハタ助教授。そうですね」
(「そうです。ふるはたです。とびらをあけてくだすってありがとう」
「いっせんねんまえの)
「そうです。フルハタです。扉をあけてくだすってありがとう」
「一千年前の
(せかいにすんでいたいちじんるいを、こうしてはっけんしたことはわたしのたいへんよろこびと)
世界に住んでいた一人類を、こうして発見したことはわたしのたいへん悦びと
(するところです。わたしは、あなたのきろくを、ひゃくきゅうじゅうきゅうくのぼうくうかくを)
するところです。わたしは、あなたの記録を、百九十九区の防空劃を
(こわしているうちにはっけんしたのですが、ながいふせいこうてっかんのなかにはいっていました」)
壊しているうちに発見したのですが、長い不錆鋼鉄管のなかに入っていました」
(「ああ、そうでしたか」
といったが、かつてゆうじんたちがかれのまいぼつきろくを)
「ああ、そうでしたか」
といったが、かつて友人たちが彼の埋没記録を
(そんなふうにしてにひゃっぽんのげんじゅうなつつにおさめ、ほうぼうのちかにうめたり、)
そんなふうにして二百本の厳重な筒におさめ、方々の地下に埋めたり、
(またはくぶつかんにちんれつしてくれたのをおぼえていた。
「で、あなたのなは、)
また博物館に陳列してくれたのをおぼえていた。
「で、あなたの名は、
(なんとおっしゃるのですか」
「わたしのことですか。わたしははばろふすくだいがくの)
なんとおっしゃるのですか」
「私のことですか。わたしはハバロフスク大学の
(こうこがくしゅにんきょうじゅのちたです」
「えっ、しゅにんきょうじゅ!しつれいながらそんなわかさで、)
考古学主任教授のチタです」
「えっ、主任教授!失礼ながらそんな若さで、
(しゅにんきょうじゅとは、たいへんなものですね」
わたしはそっちょくにおどろきをのべると、)
主任教授とは、たいへんなものですね」
私は率直に愕きをのべると、
(ちたきょうじゅはわらって、
「ほほほほ。なにがわかいことがありましょうか。)
チタ教授は笑って、
「ほほほほ。なにが若いことがありましょうか。
(ことしできゅうひゃくさんかいめのたんじょうをむかえるのですよ」
「えっ、するとあなたは)
今年で九百三回目の誕生をむかえるのですよ」
「えっ、するとあなたは
(きゅうひゃくさんさいなのですね。それはとてもしんじられない」
まだじゅうくかにじゅうのはつらつたる)
九百三歳なのですね。それはとても信じられない」
まだ十九か二十の溌剌たる
など
(じょせいのししをもちながら、それできゅうひゃくさんさいとは、しゅこうしかねる。)
女性の四肢をもちながら、それで九百三歳とは、首肯しかねる。
(だいいち、そんなとこよがいるものだろうか。)
第一、そんな長寿者がいるものだろうか。