ピノッキオの冒険 22

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投稿者投稿者ローズマリーいいね0お気に入り登録
プレイ回数1難易度(4.4) 2633打 長文
原作 コッローディ

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問題文

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(ぴのっきおはありったけのちからで、わなからのがれようとしました。)

ピノッキオはありったけの力で、わなから逃れようとしました。

(くさりがちぎれるかどうか、かおをまっかにしてひっぱってもみました。)

鎖がちぎれるかどうか、顔を真っ赤にして引っぱってもみました。

(でも、ぴのっきおのあしにくいこんだてつのわなは、びくともしませんでした。)

でも、ピノッキオの足に食い込んだ鉄のわなは、びくともしませんでした。

(やがてひがしずんで、あたりがまっくらになりました。)

やがて日が沈んで、辺りが真っ暗になりました。

(あしはいたいしおなかはへるし、ぴのっきおはいまにもきがとおくなりそうです。)

足は痛いしお腹は減るし、ピノッキオは今にも気が遠くなりそうです。

(そのとき、めのまえをいっぴきのほたるがとおりかかりました。)

その時、目の前を一匹の蛍が通りかかりました。

(ぴのっきおは、むちゅうでほたるをよびとめました。)

ピノッキオは、夢中でホタルを呼びとめました。

(「ほたるくん、ほたるくん。たすけておくれ。ぼく、わなにはまってしまったんだ」)

「蛍くん、蛍くん。助けておくれ。僕、わなにはまってしまったんだ」

(「それはおきのどくに。でも、わたしはただのほたるですからねえ。)

「それはお気の毒に。でも、私はただの蛍ですからねえ。

(わなをはずすことなどできません。あっ、だれかがこっちへくる。)

わなをはずすことなどできません。あっ、誰かがこっちへ来る。

(それじゃ、わたしはいきますよ」ほたるはあわてて、とんでいってしまいました。)

それじゃ、私は行きますよ」蛍は慌てて、飛んで行ってしまいました。

(それといっしょに、らんぷをてにしたひとのかげがひとつ、)

それと一緒に、ランプを手にした人の影がひとつ、

(のっしのっしとぴのっきおのほうへちかづいてきました。)

のっしのっしとピノッキオの方へ近づいてきました。

(それは、ぶどうばたけのもちぬしのおひゃくしょうでした。)

それは、ぶどう畑の持ち主のお百姓でした。

(いたちようのわなに、あやつりにんぎょうがかかっているのをめにすると、)

イタチ用のわなに、操り人形がかかっているのを目にすると、

(おひゃくしょうは、あやうくこしをぬかしそうになりました。)

お百姓は、あやうく腰を抜かしそうになりました。

(「なんだ、おまえは?こんなところでなにをしている?」)

「なんだ、お前は?こんな所でなにをしている?」

(「ぼ、ぼく、ぶどうをほんのすこしもらおうとおもって」)

「ぼ、僕、ぶどうをほんの少しもらおうと思って」

(おひゃくしょうはめをひからせました。)

お百姓は目を光らせました。

(「ははーん、ちかごろいやにはたけがあらされるとおもったら、さてはおまえのしわざだな」)

「ははーん、近頃いやに畑が荒らされると思ったら、さてはお前の仕業だな」

など

(「どろぼうじゃありません。おなかがへっていただけです」)

「泥棒じゃありません。お腹が減っていただけです」

(「はらがへっていたら、ひとのものをぬすんでもいいのか」)

「腹が減っていたら、人の物を盗んでもいいのか」

(「だ、だって、ぼく」)

「だ、だって、僕」

(「やかましい。ひとがくろうしてつくったぶどうをなにだとおもっている。)

「やかましい。人が苦労して作ったぶどうを何だと思っている。

(おまえのようなこどもは、おもいっきりどやしつけてやらねばならん。さあ、くるんだ)

お前のような子供は、思いっきりどやしつけてやらねばならん。さあ、来るんだ

(あしにくいこんでいるわなをはずすと、おひゃくしょうはぴのっきおのくびをつかんで)

足に食い込んでいるわなをはずすと、お百姓はピノッキオの首をつかんで

(ずるずるといえのとぐちのほうへひきずっていきました。)

ずるずると家の戸口のほうへ引きずっていきました。

(いえのかべに、いっぽんのてつのくさりがとりつけてありました。)

家の壁に、一本の鉄の鎖が取り付けてありました。

(くさりのはしには、ふといくびわがぶらさがっています。)

鎖の端には、太い首輪がぶら下がっています。

(おひゃくしょうは、くびわをぴのっきおのくびにはめこむと)

お百姓は、首輪をピノッキオの首にはめ込むと

(はずれないようにしっかりとしめつけてしまいました。)

はずれないようにしっかりと絞めつけてしまいました。

(「さあ、これでもうにげようとしたってにげられんぞ。)

「さあ、これでもう逃げようとしたって逃げられんぞ。

(いいか、おまえはきょうからいぬになるんだ」)

いいか、おまえは今日から犬になるんだ」

(「えっ」)

「えっ」

(「ながいあいだかっていたいぬがしんだばかりで、こまっていたところだ。)

「長い間飼っていた犬が死んだばかりで、困っていたところだ。

(そのかわりを、おまえにやってもらおうというわけさ。)

そのかわりを、おまえにやってもらおうという訳さ。

(どうだ、ひとつわんわんとないてみんかね」)

どうだ、ひとつワンワンと鳴いてみんかね」

(「ひどいや、ひどすぎるよ、そんなの」)

「ひどいや、ひどすぎるよ、そんなの」

(「ふふん、わめけ、わめけ。ほれ、そこにいぬごやがある。)

「ふふん、わめけ、わめけ。ほれ、そこに犬小屋がある。

(あめがふりだしたら、そのなかへはいってねてもよろしい。)

雨が降りだしたら、その中へ入って寝てもよろしい。

(だが、どろぼうにだけはよくきをつけていろ。)

だが、泥棒にだけはよく気をつけていろ。

(あやしいものをめにしたら、せいいっぱいほえたてるんだぞ。)

怪しいものを目にしたら、精いっぱい吠えたてるんだぞ。

(よし、それじゃ、あしたのあさまたあおう」)

よし、それじゃ、明日の朝また会おう」

(おひゃくしょうはいえにはいると、とびらにかぎをかけ、じぶんたちだけでごはんをたべはじめました。)

お百姓は家に入ると、扉に鍵をかけ、自分たちだけでご飯を食べ始めました。

(ぴのっきおはしばらく、そのばにぼんやりとしゃがみこんでいましたが)

ピノッキオはしばらく、その場にぼんやりとしゃがみこんでいましたが

(さむさとおそろしさとで、どうにもじっとしていることができません。)

寒さと恐ろしさとで、どうにもじっとしていることができません。

(おまけに、おなかもますますへってくるばかりです。)

おまけに、お腹もますます減ってくるばかりです。

(しかたなしにぴのっきおは、がたがたとふるえながらいぬごやのなかへもぐりこみました。)

仕方なしにピノッキオは、がたがたと震えながら犬小屋の中へ潜り込みました。

(「もしかすると、ほんとうにおひゃくしょうのいったとおりかもしれないな。)

「もしかすると、本当にお百姓の言った通りかもしれないな。

(ぼくのようないけないこどもは、ろうやへいれられたり、)

僕のようないけない子供は、牢屋へ入れられたり、

(いぬにされたりしたってもんくなんかいえないんだ。)

犬にされたりしたって文句なんか言えないんだ。

(でもほんとうに、ぼくはいけないこどもなのかなあ」)

でも本当に、僕はいけない子供なのかなあ」

(ひとりごとをいっているうちに、ぴのっきおはぐっすりとねむりこんでしまいました。)

独り言を言っているうちに、ピノッキオはぐっすりと眠り込んでしまいました。

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