怪人二十面相62

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問題文

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(それがしょうこに、ほら、ごらんなさい。このとおりじゃ。わしは)

それがしょうこに、ほら、ごらんなさい。このとおりじゃ。わしは

(しょうしんしょうめいのまつしたしょうべえです。わしがほんもので、あいつのほうがにせものです。)

正真正銘の松下庄兵衛です。わしがほんもので、あいつのほうがにせ者です。

(おわかりになりましたかな。」)

おわかりになりましたかな。」

(まつしたしはそういって、にゅーっとあたまをまえにつきだし、じぶんのけを、)

松下氏はそういって、ニューッと頭を前につきだし、自分の毛を、

(ちからまかせにひっぱってみせたり、ほおをつねってみせたりするのでした。)

力まかせに引っぱってみせたり、ほおをつねってみせたりするのでした。

(ああ、なんということでしょう。なかむらかかりちょうは、またしても、ぞくのために)

ああ、なんということでしょう。中村係長は、またしても、賊のために

(まんまといっぱいかつがれたのです。けいしちょうをあげての、きょうぞくたいほの)

まんまといっぱいかつがれたのです。警視庁をあげての、凶賊逮捕の

(よろこびも、ぬかよろこびにおわってしまいました。)

喜びも、ぬか喜びに終わってしまいました。

(のちに、まつしたしのあぱーとのしゅじんをよびだして、しらべてみますと、)

のちに、松下氏のアパートの主人を呼びだして、しらべてみますと、

(まつしたしはすこしもあやしいじんぶつでないことがたしかめられたのです。)

松下氏は少しもあやしい人物でないことがたしかめられたのです。

(それにしても、にじゅうめんそうのようじんぶかさはどうでしょう。とうきょうえきで)

それにしても、二十面相の用心ぶかさはどうでしょう。東京駅で

(あけちたんていをおそうためには、これだけのよういがしてあったのです。)

明智探偵をおそうためには、これだけの用意がしてあったのです。

(ぶかをくうこうほてるのぼーいにすみこませ、えれべーたーかかりをみかたに)

部下を空港ホテルのボーイに住みこませ、エレベーター係を味方に

(していたうえに、このまつしたというかえだましんしまでやといいれて、とうそうの)

していたうえに、この松下という替え玉紳士までやといいれて、逃走の

(じゅんびをととのえていたのです。)

準備をととのえていたのです。

(かえだまといっても、にじゅうめんそうにかぎっては、じぶんによくにたひとを)

替え玉といっても、二十面相にかぎっては、自分によく似た人を

(さがしまわるひつようは、すこしもないのでした。なにしろ、おそろしい)

さがしまわる必要は、少しもないのでした。なにしろ、おそろしい

(へんそうのめいじんのことです。てあたりしだいにやといいれたじんぶつに、)

変装の名人のことです。手あたりしだいにやといいれた人物に、

(こちらでばけてしまうのですから、わけはありません。あいてはだれでも)

こちらで化けてしまうのですから、わけはありません。相手はだれでも

(かまわない。くちぐるまにのりそうなおひとよしをさがしさえすればよかった)

かまわない。口車に乗りそうなお人よしをさがしさえすればよかった

など

(のです。)

のです。

(そういえば、このまつしたというしつぎょうしんしは、いかにものんきものの)

そういえば、この松下という失業紳士は、いかにものんき者の

(こうじんぶつにちがいありませんでした。)

好人物にちがいありませんでした。

(にじゅうめんそうのしんでし)

二十面相の新弟子

(あけちこごろうのじゅうたくは、みなとくりゅうどまちのかんせいなやしきまちにありました。)

明智小五郎の住宅は、港区竜土町の閑静なやしき町にありました。

(めいたんていは、まだわかくてうつくしいふみよふじんと、じょしゅのこばやししょうねんと、おてつだい)

名探偵は、まだ若くて美しい文代夫人と、助手の小林少年と、お手伝い

(さんひとりの、しっそなくらしをしているのでした。)

さんひとりの、質素な暮らしをしているのでした。

(あけちたんていが、がいむしょうからあるゆうじんのたくへたちよってきたくしたのは、)

明智探偵が、外務省からある友人の宅へたちよって帰宅したのは、

(もうゆうがたでしたが、ちょうどそこへけいしちょうへよばれていたこばやしくんも)

もう夕方でしたが、ちょうどそこへ警視庁へ呼ばれていた小林君も

(かえってきて、ようかんのにかいにあるあけちのしょさいへはいって、にじゅうめんそうの)

帰ってきて、洋館の二階にある明智の書斎へはいって、二十面相の

(かえだまじけんをほうこくしました。)

替え玉事件を報告しました。

(「たぶん、そんなことだろうとおもっていた。しかし、なかむらくんにはきのどく)

「たぶん、そんなことだろうと思っていた。しかし、中村君には気のどく

(だったね。」)

だったね。」

(めいたんていは、にがわらいをうかべていうのでした。)

名探偵は、にが笑いをうかべていうのでした。

(「せんせい、ぼくすこしわからないことがあるんですが。」)

「先生、ぼく少しわからないことがあるんですが。」

(こばやししょうねんは、いつも、ふにおちないことは、できるだけはやく、ゆうかんに)

小林少年は、いつも、ふにおちないことは、できるだけ早く、勇敢に

(たずねるしゅうかんでした。)

たずねる習慣でした。

(「せんせいがにじゅうめんそうをわざとにがしておやりになったわけは、ぼくにも)

「先生が二十面相をわざと逃がしておやりになったわけは、ぼくにも

(わかるのですけれど、なぜあのとき、ぼくにびこうさせてくださらなかった)

わかるのですけれど、なぜあのとき、ぼくに尾行させてくださらなかった

(のです。はくぶつかんのとうなんをふせぐのにも、あいつのかくれががしれなくては、)

のです。博物館の盗難をふせぐのにも、あいつのかくれがが知れなくては、

(こまるんじゃないかとおもいますが。」)

こまるんじゃないかと思いますが。」

(あけちたんていはこばやししょうねんのひなんを、うれしそうににこにこしてきいていましたが、)

明智探偵は小林少年の非難を、うれしそうににこにこして聞いていましたが、

(たちあがって、まどのところへいくと、こばやししょうねんをてまねきしました。)

立ちあがって、窓のところへ行くと、小林少年を手まねきしました。

(「それはね。にじゅうめんそうのほうで、ぼくにしらせてくれるんだよ。)

「それはね。二十面相のほうで、ぼくに知らせてくれるんだよ。

(なぜだかわかるかい。さっきほてるで、ぼくはあいつを、じゅうぶん)

なぜだかわかるかい。さっきホテルで、ぼくはあいつを、じゅうぶん

(はずかしめてやった。あれだけのきょうぞくを、たんていがとらえようとも)

はずかしめてやった。あれだけの凶賊を、探偵がとらえようとも

(しないでにがしてやるのが、どんなひどいぶじょくだか、きみにはそうぞうも)

しないで逃がしてやるのが、どんなひどい侮辱だか、きみには想像も

(できないくらいだよ。)

できないくらいだよ。

(にじゅうめんそうは、あのことだけでも、ぼくをころしてしまいたいほどに)

二十面相は、あのことだけでも、ぼくをころしてしまいたいほどに

(にくんでいる。)

にくんでいる。

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