風神「ブレイブ・ガール」

(しんこきゅうひとつしてまっすぐにくだっていく)

深呼吸一つして、まっすぐに下っていく。

(あしがちをはなれるかんかくにはまだなれない)

足が地を離れる感覚にはまだ、慣れない。

(かわりゆくせかいのすべてにただそのままながされまいと)

変わり往く世界の全てに、ただそのまま流されまいと。

(いまはただいきていくばしょをふみかためたいのに)

今はただ生きていく場所を踏み固めたいのに。

(かりもののちからのままかりもののいしをかかげて)

借り物の力のまま、借り物の意思を掲げて。

(しんこうはきっとだれよりもわたしのために)

信仰はきっと誰よりも私の為に。

(みしらぬせかいにひとり)

見知らぬ世界に独り

(おきざりにされたみたい)

置き去りにされたみたい

(わたしがよりかかれるはしらがあればなと)

私が寄りかかれる柱があればなと

(いまはきっとただまえをむいていればいいとおもうの)

今はきっとただ前を向いていればいいと思うの。

(ゆうきをだして)

…勇気を出して。

(ぶれいぶがーるふみだしたそのさきにつづくせかいに)

ブレイブ・ガール 踏み出した、その先に続く世界に、

(じぶんのものがたりをみつけられますように)

自分の物語を見つけられますように

(だれかとあらそうなんてせいせきをくらべるくらいで)

誰かと争うなんて、成績を比べるくらいで。

(ゆずれないものはほんとうにゆずりたくないのかな)

譲れないものは本当に譲りたくないのかな。

(わたしがどれほどのおもいでここまでやってきたのかを)

私がどれほどの思いでここまでやってきたのかを。

(あなたにそのすこしだけでもぶつけられたのなら)

あなたにその少しだけでもぶつけられたのなら。

(そっきょうでありのままにじぶんをえんじるしかない)

即興でありのままに。“自分”を演じるしかない。

(それならありったけのおもいふるいたたせて)

それならありったけの思い、奮い立たせて。

(かみさまのなのもとにつきつけることばには)

神様の名の元に 突きつける言葉には

(ここでいきていくというけついをにじませて)

ここで生きていくという決意を滲ませて

(いまはきっとただまえをむいていればいいとおもうの)

今はきっとただ前を向いていればいいと思うの。

(ゆうきをだして)

…勇気を出して。

(ぶれいぶがーるそのことばちからづよくむねをはって)

ブレイブ・ガール その言葉、力強く胸を張って、

(だれがあいてになろうとたたかっていけますように)

誰が相手になろうと戦っていけますように

(あきめくたきいろづくそら)

―秋めく滝、色づく空。

(いつかうしなわれたそのけしき)

―いつか喪われたその景色

(すべてをうけいれられるときがきたなら)

全てを受け容れられる時が来たなら

(かみがみがこいをしたこのせかいをあいしたい)

神々が恋をしたこの幻想郷(せかい)を愛したい

(しんじているすべてのためにまけられないときがある)

信じているすべてのために 負けられない時がある

(かくごのおもさだけはだれにもまけないから)

覚悟の重さだけは誰にも負けないから

(いまはきっとただまえをむいていればいいとおもうの)

今はきっとただ前を向いていればいいと思うの。

(ただがむしゃらなままにたたかうことだけ)

ただがむしゃらなままに 戦うことだけ

(わたしにはそれだけしかできはしないから)

私にはそれだけしか出来はしないから

(いまはきっとただまえをむいていればいいとおもうの)

今はきっとただ前を向いていればいいと思うの。

(ゆうきをむねに)

…勇気を胸に

(ぶれいぶがーるたちむかうそれがだれのためでもなく)

ブレイブ・ガール 立ち向かう、それが誰の為でもなく、

(いつかはじぶんのためあるいていけますように)

いつかは自分の為歩いていけますように。

(ぶれいぶがーるまけたときほんとうのじぶんがはじまると)

ブレイブ・ガール 負けたとき、本当の自分が始まると、

(みまもるかげふたついつかわらえますように)

見守る影二つ、いつか笑えますように。