美由紀と美雪9

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プレイ回数260難易度(4.9) 3865打 長文
タグ小説
自作第二弾

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問題文

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(なにもわからない、なにもかんけいのないみゆきちゃんに)

何もわからない、何も関係のない美雪ちゃんに

(こんなことするなんてぜったいにゆるせない!!)

こんな事するなんて絶対に許せない!!

(わたしはけいさつへつうほうした。)

私は警察へ通報した。

(けいさつではいちれんのことはすべておなじじんぶつのしわざとし、そうさをかいしした。)

警察では一連の事はすべて同じ人物の仕業とし、捜査を開始した。

(どうぶつえんのちゅうしゃじょうのかめらのちぇっく。)

動物園の駐車場のカメラのチェック。

(でいりぐちのかめらをちぇっく。)

出入り口のカメラをチェック。

(あやしいじんぶつをぴっくあっぷし、わたしもきょうりょくしてそのなかにゆきやがいないか)

怪しい人物をピックアップし、私も協力してその中に幸也がいないか

(たしかめた、おもったとおりゆきやはちゅうしゃじょうのかめらにも)

確かめた、思った通り幸也は駐車場のカメラにも

(でいりぐちのかめらにもひとりでうつっている。)

出入り口のカメラにも一人で映っている。

(「このひとです!!まちがいありません!!」)

「この人です!!間違いありません!!」

(わたしはけいさつでそうこたえた。)

私は警察でそう答えた。

(ゆきやとのやくそくのひ。)

幸也との約束の日。

(しごとをおえたわたしはゆきやとのまちあわせばしょへむかおうとした。)

仕事を終えた私は幸也との待ち合わせ場所へ向かおうとした。

(「みゆきせんぱい、どこにいくんですか?」)

「美由紀先輩、何処に行くんですか?」

(「なかはらくんどうしたの?きょうみゆきちゃんたいいんでしょ?」)

「中原君どうしたの?今日美雪ちゃん退院でしょ?」

(「あねにいってもらいました、どこにいくんです?」)

「姉に行ってもらいました、何処に行くんです?」

(「きょうはともだちとやくつかがあるのよ。」)

「今日は友達と約束があるのよ。」

(「あきせんぱいがいってました、みゆきはぜったいにまたあいつにあうから)

「亜紀先輩が言ってました、美由紀は絶対にまたアイツに会うから

(こんどはなにするかわからないって、」)

今度は何するかわからないって、」

(「あきはしんぱいしょうなのよ、ほんとうにちがうのよ。」)

「亜紀は心配性なのよ、本当に違うのよ。」

など

(「みゆきせんぱい、あきせんぱいにでんわしたでしょ?)

「美由紀先輩、亜紀先輩に電話したでしょ?

(あのあとぼくにれんらくがきたんですよ、みゆきせんぱいのようすがおかしいって)

あの後僕に連絡が来たんですよ、美由紀先輩の様子がおかしいって

(なにかあったのかって、だからぜんぶはなしました。)

何かあったのかって、だから全部話しました。

(あきせんぱいはみゆきのことをまもってあげてって、)

亜紀先輩は美由紀の事を守ってあげてって、

(ひとりでいかせないでとないてましたよあきせんぱい。」)

一人で行かせないでと泣いてましたよ亜紀先輩。」

(「なかはらくん、はなしはしなくちゃいけないのよ、)

「中原君、話はしなくちゃいけないのよ、

(このままじゃ、わたしのまわりのひとみんなにめいわくがかかる)

このままじゃ、私の周りの人みんなに迷惑がかかる

(だからはなしをさせて、これはわたしとあいつとのことだから。」)

だから話をさせて、これは私とアイツとの事だから。」

(「ぼくもいきます、なにかされたらたいへんです。)

「僕も行きます、何かされたら大変です。

(みゆきせんぱいを、まもるってやくそくしたでしょ?)

美由紀先輩を、守るって約束したでしょ?

(じょうだんでいったんじゃないんですよ、)

冗談で行ったんじゃないんですよ、

(このかいしゃにはいってみゆきせんぱいにしごとおしえてもらうようになって)

この会社に入って美由紀先輩に仕事教えてもらうようになって

(じぶんのなくなったつまのこと、みゆきのことはなしたり、いっしょにすごしていくなかで)

自分の亡くなった妻の事、美雪の事話したり、一緒に過ごしていく中で

(とししただけどこのひとといっしょにこのせんせいきたいって)

年下だけどこの人とに生きたいって考えるようになったんです」

(「なかはらくん・・・・・。」)

「中原君・・・・・。」

(「だめだっていってもぼくはいきますからね。」)

「駄目だって言っても僕は行きますからね。」

(そういうわたしのてからくるまのきーをとりあげてうんてんせきにすわった。)

そう言う私の手から車のキーを取り上げて運転席に座った。

(「のってください、ばしょはどこなんですか。」)

「乗ってください、場所はどこなんですか。」

(わたしはなかはらくんのはくりょくにまけてじょしゅせきにのりいきさきをつげた。)

私は中原君の迫力にまけて助手席に乗り行先を告げた。

(「みなと・・・?そんなくらいばしょでまちあわせって・・・。)

「港・・・・?そんな暗い場所で待ち合わせって・・・。

(むちゃするな~、なにかしてくださいっていってるようなものですよ!」)

無茶するな~、何かして下さいって行ってるようなものですよ!」

(「ごめん・・・。」)

「ごめん・・・。」

(「そんなかわいいとこあるんですね。」)

「そんな可愛いとこあるんですね。」

(なかはらくんはけいたいをてにするとだれかにでんわしている。)

中原君は携帯を手にすると誰かに電話している。

(「ぼくです。まちあわせはふとうです、そうですあのくらいところです、)

「僕です。待ち合わせは埠頭です、そうですあの暗いところです、

(じゃ、あとよろしくおねがいします。」)

じゃ、後よろしくお願いします。」

(「なにをよろしくなの?」)

「何をよろしくなの?」

(「あきせんぱいですよ、ばしょがきまったられんらくしろって)

「亜紀先輩ですよ、場所が決まったら連絡しろって

(いわれてたんで。」)

言われてたんで。」

(「あきったら・・・。でもきをつけてね、)

「亜紀ったら・・・・。でも気を付けてね、

(ほんとうになにするかわからないから。」)

本当に何するかわからないから。」

(「わかりました、でもぼくになにかあったらいいですか、)

「わかりました、でも僕に何かあったらいいですか、

(ぜったいにみゆきせんぱいだけはにげてください、)

絶対に美由紀先輩だけは逃げてください、

(きーつけっぱなしにしておきますから)

キーつけっぱなしにしておきますから

(くるまでにげてくださいね。」)

車で逃げてくださいね。」

(「そんな・・・、なかはらくんをおいていくなんて・・・。」)

「そんな・・・、中原君をおいて行くなんて・・・。」

(「ぼくはだいじょうぶです!!だからおねがいします!!)

「僕は大丈夫です!!だからお願いします!!

(みゆきせんぱいにはいきていてほしいんです、でなきゃ)

美由紀先輩には生きていて欲しいんです、でなきゃ

(みゆきもぼくもこまる・・・。」)

美雪も僕も困る・・・・。」

(「なかはらくん・・・。」)

「中原君・・・・。」

(ふとうのいりぐちについた、がいとうがひとつふたつあるだけのうすぐらいばしょ。)

埠頭の入り口についた、街灯が一つ二つあるだけの薄暗い場所。

(むかいがわにとまっているくるまのらいとがついた。)

向かい側に止まっている車のライトが点いた。

(どあがひらきうんてんせきからゆきやがおりてきた。)

ドアが開き運転席から幸也が降りてきた。

(わたしたちもくるまをとめしゃからおりた。)

私たちも車を止め車から降りた。

(「ひとりじゃないのか?」)

「一人じゃないのか?」

(「ぼくがむりやりついてきたんです。こんなばしょに)

「僕が無理やりついてきたんです。こんな場所に

(ひとりなんてあぶないしかない。」)

一人なんて危ないしかない。」

(「おまえみゆきのないとのつもりか?」)

「お前美由紀のナイトのつもりか?」

(「ゆきややめて!あなたおかしいわ!こんなことするなんて、)

「幸也止めて!あなたおかしいわ!こんな事するなんて、

(かんけいのないみゆきちゃんにまであんなことして、はずかしくないの?」)

関係のない美雪ちゃんにまであんなことして、恥ずかしくないの?」

(「おれはひがいしゃだ、おまえにすてられたひがいしゃなんだ、)

「俺は被害者だ、お前に捨てられた被害者なんだ、

(おれのいないところでおまえがしあわせになるなんてゆるさない!!」)

俺のいない所でお前が幸せになるなんて許さない!!」

(「こうや、わたしはあなたのところをへもどるきはこれっぽちもない!)

「幸也、私はあなたのところをへ戻る気はこれっぽちもない!

(あなたのいないところでわたしのまいにちはじゅうじつしていて、)

あなたのいない所で私の毎日は充実していて、

(こんなにもしあわせなんだってかんじたの。)

こんなにも幸せなんだって感じたの。

(あのころにもどりたくもないわ!!2どとごめんよ!」)

あの頃に戻りたくもないわ!!二度とごめんよ!」

(「ならしかたないな、ここでおれとみゆきはふたりでうみへ。」)

「なら仕方ないな、ここで俺と美由紀は二人で海へ。」

(「なにかんがえてるんだあんた!!」)

「何考えてるんだあんた!!」

(「さあみゆき、こっちへおいで、おれとふたりでだれもじゃましない)

「さあ美由紀、こっちへおいで、俺と二人で誰も邪魔しない

(せかいへたびにでようじゃないか、ほら、ぼくのてをつかんでごらんよ、)

世界へ旅に出ようじゃないか、ほら、僕の手を掴んでごらんよ、

(すぐらくになるから。」)

すぐ楽になるから。」

(そういうとゆきやはわたしにむかってあるいてきた。)

そう言うと幸也は私に向かって歩いてきた。

(「みゆきせんぱい!ぼくのうしろにかくれて!!」)

「美由紀先輩!僕の後ろに隠れて!!」

(「なかはらくん・・・。」)

「中原君・・・。」

(「おまえじゃまだ!!じゃまものははいじょする!!」)

「お前邪魔だ!!邪魔者は排除する!!」

(「できるもんならやってみろ!みゆきせんぱいはぜったいにわたりささない!!)

「出来るもんならやってみろ!美由紀先輩は絶対に渡ささない!!

(かのじょはぼくといっしょにこのさきのじんせいあるいていくんだ!!)

彼女は僕と一緒にこの先の人生歩いて行くんだ!!

(だからおれがぜんりょくでまもる!」)

だから俺が全力で守る!」

(なかはらくんがわたしのまえにたちはだかってりょうてをひろげた)

中原君が私の前に立ちはだかって両手を広げた

(めのまえになかはらくんのせなかがそして・・・。)

目の前に中原君の背中がそして・・・。

(つぎのしゅんかんゆきやとなかはらくんがもみあっているのがめにはいった。)

次の瞬間幸也と中原君がもみ合っているのが目に入った。

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