カネと楽園とエゴイスト

(あしたのことなどわからない)

明日のことなどわからない

(きのうのことだってしらない)

昨日のことだってしらない

(だから)

だから

(くらやみにしずんだそのみちあるいていくことだろう)

暗闇に沈んだその道　歩いていくことだろう

(どこにもすがるものなどない)

どこにも縋るものなどない

(だれをもしんじられはしない)

誰をも信じられはしない

(だから)

だから

(きぼうあるみらいをもとめることさえいみをなさない)

希望ある未来を　求めることさえ意味をなさない

(だがあんずるなよそのざいは)

だが案ずるなよ　その財は

(たったひとつのやくそくだ)

たった一つの約束だ

(やみをはらうゆるぎなきちからで)

闇を掃う揺るぎなき力で

(こよいおどれかがやけ)

今宵　踊れ　かがやけ

(ふやじょうをまたにかけ)

不夜城を股にかけ

(かざれかねにあかせて)

飾れ　カネに　飽かせて

(そのきらめきをみにまとえ)

その煌めきを身に纏え

(そのてあっぱーかかげて)

その手　上昇志向かかげて

(てんたかくそびえたて)

天高く聳え立て

(はでにぜんぶばらまけ)

派手に　全部　バラ撒け

(なにもかもをぶっとばせ)

何もかもをぶっ飛ばせ

(だれもさからえぬせいぎよ)

誰も逆らえぬ正義よ

(はめつへのはなみちをいざてらせ)

楽園への花道をいざ照らせ

(おまえがどういきてもおまえのすべてはむくわれないそうむくわれない！)

お前がどう生きても　お前の全ては　報われない　そう　報われない！

(しあわせをさがしてはいずりまわってもみつからないああみつからない！)

幸せを探して　這いずり回っても　見つからない　嗚呼　見つからない！

(おまえにひとつきかせてやろう)

お前に一つ聞かせてやろう

(どれほどたくわえをなしても)

どれほど蓄えを成しても

(けして)

けして

(そのすべておまえのはかまでもってはいけないだろう)

そのすべてお前の　墓まで持っては逝けないだろう

(このよのすべてはかたちなく？)

『この世の全ては形なく』？

(ほろびもうみだされもしない？)

『滅びも生み出されもしない』？

(だから？)

『だから』？

(くるしみもおそれもすべてはないのとおなじことだと？)

『苦しみも恐れも　全ては無いのと同じことだと』？

(はあ？ごまかすなよそんなもんが)

はあ？　誤魔化すなよ　そんなモンが

(あってなにがたのしいか？)

あって何が楽しいか？

(せかいはいまこのうつしよだけだ)

世界は今　この現世だけだ

(こよいおどれはなやげ)

今宵　踊れ　はなやげ

(たちだいをとりかこめ)

立ち台を取り囲め

(すすめえごをさらして)

進め　エゴを　晒して

(いっさいがっさいふりはらえ)

一切合切振り払え

(もやせてんのはてまで)

燃やせ　天の果まで

(ぎんぎらにやきつかせ)

ギンギラに焼きつかせ

(そうだゆみずわくまで)

そうだ　湯水　湧くまで

(いっせんものこすんじゃねえ)

一銭も残すんじゃねえ

(なにもきにすることはない)

何も気にすることはない

(いまがよければそれでいいだろう)

今がよければそれでいいだろう

(さあみせてやろうこれこそが)

さあ見せてやろう　これこそが

(よいにさくやなぎばひめ)

宵に咲く柳葉姫

(けしてかれぬこのすがたをあおげ)

けして枯れぬこの姿を煽げ

(こよいおどれかがやけ)

今宵　踊れ　かがやけ

(ひょういつにはねまわれ)

飄逸に跳ね回れ

(あがれおんどにのっかって)

アガれ　音頭に　乗っかって

(そのしあわせにみをとかせ)

その幸せに身を溶かせ

(そうだあっぱーかますぜ)

そうだ　上昇志向かますぜ

(てんますってつきぬくまで)

天摩擦って　突き抜くまで

(よくにぜんぶまかせて)

欲に　全部　任せて

(なにもかもをぶっとばせ！！)

何もかもをぶっ飛ばせ！！

(けしてみちることなきざいを)

けして満ちることなき財を

(それがいきていくむくいとなって)

それが生きていく報となって-

(はめつへのはなみちをいま、てらせ！！)

-楽園への花道を今、照らせ！！