ジャックと豆の木 1

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イギリスのお話
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1 Shion 4036 C 4.1 96.5% 416.4 1743 62 41 2024/11/19

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問題文

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(むかしむかし、いなかのちいさなむらに)

むかしむかし、田舎の小さな村に

(じゃっくというなのおとこのことおかあさんがいました。)

ジャックという名の男の子とお母さんがいました。

(じゃっくとおかあさんは、あかいえんとつのある、)

ジャックとお母さんは、赤い煙突のある、

(ちいさなわらぶきやねのいえにすんでいました。)

小さなわらぶき屋根の家に住んでいました。

(ふたりはとてもまずしかったので、もちものといったら)

二人はとても貧しかったので、持ち物といったら

(「しろ」というなのうしがいっとうだけ。)

『しろ』という名の牛が一頭だけ。

(あとはいえのまわりに、やさいばたけがすこしあるだけでした。)

あとは家の周りに、野菜畑が少しあるだけでした。

(だからふたりは、しろのみるくをしぼってはいちばでうって)

だから二人は、しろのミルクをしぼっては市場で売って

(そのおかねでなんとかくらしていたのでした。)

そのお金でなんとか暮らしていたのでした。

(あついなつのあさのことです。)

暑い夏の朝のことです。

(いつものように、おかあさんはしろのいるうしごやに)

いつものように、お母さんはしろのいる牛小屋に

(みるくをしぼりにいきました。)

ミルクをしぼりに行きました。

(「さあ、しろや、たくさんみるくをだしておくれ」)

「さあ、しろや、たくさんミルクをだしておくれ」

(おかあさんはそういって、みるくをしぼりはじめました。)

お母さんはそう言って、ミルクをしぼり始めました。

(ところが、みるくがちっともでないのです。)

ところが、ミルクがちっとも出ないのです。

(「どうしたの、しろ。さあ、みるくをだして」)

「どうしたの、しろ。さあ、ミルクを出して」

(いくらおかあさんがたのんでも、いくらちからをいれてしぼってみても)

いくらお母さんが頼んでも、いくら力をいれてしぼってみても

(すこしもみるくはでませんでした。)

少しもミルクは出ませんでした。

(さあたいへん。どうしたらいいのでしょうか。)

さあ大変。どうしたらいいのでしょうか。

(おかあさんはあわてて、じゃっくをよびました。)

お母さんはあわてて、ジャックを呼びました。

など

(「じゃっく、ちょっときて、たいへんよ」)

「ジャック、ちょっと来て、大変よ」

(「どうしたの、おかあさん」おかあさんのこえをきいてじゃっくがとんできました。)

「どうしたの、お母さん」お母さんの声を聞いてジャックが飛んできました。

(「しろのみるくがでないの」「ほんと、おかあさん。たいへんだ」)

「白のミルクが出ないの」「ほんと、お母さん。大変だ」

(じゃっくはおかあさんのかわりにしぼってみました。)

ジャックはお母さんのかわりにしぼってみました。

(でも、やっぱりだめでした。しろはもう、みるくがでなくなってしまったのです)

でも、やっぱりだめでした。しろはもう、ミルクが出なくなってしまったのです

(「こまったわ。しろがみるくをだしてくれないと、)

「困ったわ。しろがミルクを出してくれないと、

(いちばでうるものはなにもないものね。どうしよう」)

市場で売るものは何もないものね。どうしよう」

(おかあさんはしんぱいそうにいいました。)

お母さんは心配そうに言いました。

(「そうだ。おかあさん、しろをいちばでうろうよ。)

「そうだ。お母さん、しろを市場で売ろうよ。

(しろは、いいうしだから、きっとたかくうれるよ。)

しろは、いい牛だから、きっと高く売れるよ。

(それに、みるくをださないうしをこのいえにはおいておけないもの」)

それに、ミルクを出さない牛をこの家にはおいておけないもの」

(「そうだね。しろをうるのはかなしいけど、それしかないわね」)

「そうだね。しろを売るのは悲しいけど、それしかないわね」

(じゃっくは、しろをこやのそとにつれだしました。)

ジャックは、しろを小屋の外に連れ出しました。

(「しろがいなくなると、さびしくなるわ」)

「しろがいなくなると、寂しくなるわ」

(おかあさんのめからなみだがぽろんとこぼれました。)

お母さんの目から涙がぽろんとこぼれました。

(「なかないで、おかあさん。おかあさんにはぼくがいるじゃない。)

「泣かないで、お母さん。お母さんには僕がいるじゃない。

(ぼく、たくさんおかねをもってかえってくるよ」「たのんだわ、じゃっく」)

僕、たくさんお金を持って帰ってくるよ」「頼んだわ、ジャック」

(がらんと、しろのくびにぶらさがったおおきなすずがなって)

ガランと、しろの首にぶらさがった大きな鈴がなって

(しろがおかあさんをふりかえりました。)

しろがお母さんを振り返りました。

(「ごめんなさいね、しろ」おかあさんはそっと、しろにいいました。)

「ごめんなさいね、しろ」お母さんはそっと、しろに言いました。

(「じゃあ、いってくるね」)

「じゃあ、行ってくるね」

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