【タイピング文庫】太宰治「走れメロス1」

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プレイ回数1.2万難易度(4.2) 6687打 長文 かな
波乱の人生を歩みながら数々の名作を生んだ太宰治の作品です。
処刑されるのを承知の上で、命をかけて友情を守ったメロスが、人の心を信じられない王に信頼する事の尊さを悟らせる物語。
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問題文

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(めろすはげきどした。かならず、かのじゃちぼうぎゃくのおうをのぞかなければならぬとけついした。)

メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。

(めろすにはせいじがわからぬ。めろすは、むらのぼくじんである。ふえをふき、)

メロスには政治がわからぬ。メロスは、村の牧人である。笛を吹き、

(ひつじとあそんでくらしてきた。けれどもじゃあくにたいしては、ひといちばいにびんかんであった。)

羊と遊んで暮して来た。けれども邪悪に対しては、人一倍に敏感であった。

(きょうみめいめろすはむらをしゅっぱつし、のをこえやまこえ、じゅうりはなれたこのしらくすの)

きょう未明メロスは村を出発し、野を越え山越え、十里はなれた此のシラクスの

(しにやってきた。めろすにはちちも、ははもない。にょうぼうもない。じゅうろくの、うちきないもうとと)

市にやって来た。メロスには父も、母も無い。女房も無い。十六の、内気な妹と

(ふたりくらしだ。このいもうとは、むらのあるりちぎないちぼくじんを、ちかぢか、はなむことしてむかえる)

二人暮しだ。この妹は、村の或る律気な一牧人を、近々、花婿として迎える

(ことになっていた。けっこんしきもまぢかなのである。めろすは、それゆえ、はなよめの)

事になっていた。結婚式も間近かなのである。メロスは、それゆえ、花嫁の

(いしょうやらしゅくえんのごちそうやらをかいに、はるばるしにやってきたのだ。)

衣裳やら祝宴の御馳走やらを買いに、はるばる市にやって来たのだ。

(まず、そのしなじなをかいあつめ、それからみやこのおおじをぶらぶらあるいた。)

先ず、その品々を買い集め、それから都の大路をぶらぶら歩いた。

(めろすにはちくばのともがあった。せりぬんてぃうすである。いまはこのしらくすの)

メロスには竹馬の友があった。セリヌンティウスである。今は此のシラクスの

(しで、いしくをしている。そのともを、これからたずねてみるつもりなのだ。)

市で、石工をしている。その友を、これから訪ねてみるつもりなのだ。

(ひさしくあわなかったのだから、たずねていくのがたのしみである。あるいているうちに)

久しく逢わなかったのだから、訪ねて行くのが楽しみである。歩いているうちに

(めろすは、まちのようすをあやしくおもった。ひっそりしている。もうすでにひもおちて)

メロスは、まちの様子を怪しく思った。ひっそりしている。もう既に日も落ちて

(まちのくらいのはあたりまえだが、けれども、なんだか、よるのせいばかりではなく、)

まちの暗いのは当りまえだが、けれども、なんだか、夜のせいばかりでは無く、

(しぜんたいが、やけにさびしい。のんきなめろすも、だんだんふあんになってきた。)

市全体が、やけに寂しい。のんきなメロスも、だんだん不安になって来た。

(みちであったわかいしゅうをつかまえて、なにかあったのか、にねんまえにこのしに)

路で逢った若い衆をつかまえて、何かあったのか、二年まえに此の市に

(きたときは、よるでもみながうたをうたって、まちはにぎやかであったはずだが、)

来たときは、夜でも皆が歌をうたって、まちは賑やかであった筈だが、

(としつもんした。わかいしゅうは、くびをふってこたえなかった。しばらくあるいてろうやにあい、)

と質問した。若い衆は、首を振って答えなかった。しばらく歩いて老爺に逢い、

(こんどはもっと、ごせいをつよくしてしつもんした。ろうやはこたえなかった。めろすは)

こんどはもっと、語勢を強くして質問した。老爺は答えなかった。メロスは

(りょうてでろうやのからだをゆすぶってしつもんをかさねた。ろうやは、あたりをはばかる)

両手で老爺のからだをゆすぶって質問を重ねた。老爺は、あたりをはばかる

など

(こごえで、わずかこたえた。おうさまは、ひとをころします。なぜころすのだ。)

低声で、わずか答えた。「王様は、人を殺します。」「なぜ殺すのだ。」

(おしんをいだいているというのですが、だれもそんなおしんをもってはおりませぬ。)

「悪心を抱いているというのですが、誰もそんな悪心を持っては居りませぬ。」

(たくさんのひとをころしたのか。はい、はじめはおうさまのいもうとむこさまを。)

「たくさんの人を殺したのか。」「はい、はじめは王様の妹婿さまを。

(それから、ごじしんのおよつぎを。それから、いもうとさまを。それから、いもうとさまの)

それから、御自身のお世嗣を。それから、妹さまを。それから、妹さまの

(みこさまを。それから、こうごうさまを。それから、けんしんのあれきすさまを。)

御子さまを。それから、皇后さまを。それから、賢臣のアレキス様を。」

(おどろいた。こくおうはらんしんか。いいえ、らんしんではございませぬ。ひとを、)

「おどろいた。国王は乱心か。」「いいえ、乱心ではございませぬ。人を、

(しんずることができぬ、というのです。このごろは、しんかのこころをも、おうたがいになり、)

信ずる事が出来ぬ、というのです。このごろは、臣下の心をも、お疑いになり、

(すこしくはでなくらしをしているものには、ひとじちひとりずつさしだすことをめいじて)

少しく派手な暮しをしている者には、人質ひとりずつ差し出すことを命じて

(おります。ごめいれいをこばめばじゅうじかにかけられて、ころされます。きょうは、)

居ります。御命令を拒めば十字架にかけられて、殺されます。きょうは、

(ろくにんころされました。きいて、めろすはげきどした。あきれたおうだ。いかして)

六人殺されました。」聞いて、メロスは激怒した。「呆れた王だ。生かして

(おけぬ。めろすは、たんじゅんなおとこであった。かいものを、せおったままで、のそのそ)

置けぬ。」メロスは、単純な男であった。買い物を、背負ったままで、のそのそ

(おうじょうにはいっていった。たちまちかれは、じゅんらのけいりにほばくされた。しらべられて、)

王城にはいって行った。たちまち彼は、巡邏の警吏に捕縛された。調べられて、

(めろすのかいちゅうからはたんけんがでてきたので、さわぎがおおきくなってしまった。)

メロスの懐中からは短剣が出て来たので、騒ぎが大きくなってしまった。

(めろすは、おうのまえにひきだされた。このたんとうでなにをするつもりであったか。)

メロスは、王の前に引き出された。「この短刀で何をするつもりであったか。

(いえ!ぼうくんでぃおにすはしずかに、けれどもいげんをもってといつめた。)

言え!」暴君ディオニスは静かに、けれども威厳を以って問いつめた。

(そのおうのかおはそうはくで、みけんのしわは、きざみこまれたようにふかかった。)

その王の顔は蒼白で、眉間の皺は、刻み込まれたように深かった。

(しをぼうくんのてからすくうのだ。とめろすはわるびれずにこたえた。)

「市を暴君の手から救うのだ。」とメロスは悪びれずに答えた。

(おまえがか?おうは、びんしょうした。しかたのないやつじゃ。おまえには、)

「おまえがか?」王は、憫笑した。「仕方の無いやつじゃ。おまえには、

(わしのこどくがわからぬ。いうな!とめろすは、いきりたってはんばくした。)

わしの孤独がわからぬ。」「言うな!」とメロスは、いきり立って反駁した。

(ひとのこころをうたがうのは、もっともはずべきあくとくだ。おうは、たみのちゅうせいをさえうたがって)

「人の心を疑うのは、最も恥ずべき悪徳だ。王は、民の忠誠をさえ疑って

(おられる。うたがうのが、せいとうのこころがまえなのだと、わしにおしえてくれたのは、)

居られる。」「疑うのが、正当の心構えなのだと、わしに教えてくれたのは、

(おまえたちだ。ひとのこころは、あてにならない。にんげんは、もともとしよくのかたまりさ)

おまえたちだ。人の心は、あてにならない。人間は、もともと私慾のかたまりさ

(しんじては、ならぬ。ぼうくんはおちついてつぶやき、ほっとためいきをついた。)

信じては、ならぬ。」暴君は落着いて呟き、ほっと溜息をついた。

(わしだって、へいわをのぞんでいるのだが。なんのためのへいわだ。じぶんのちいを)

「わしだって、平和を望んでいるのだが。」「なんの為の平和だ。自分の地位を

(まもるためか。こんどはめろすがちょうしょうした。つみのないひとをころして、なにがへいわだ。)

守る為か。」今度はメロスが嘲笑した。「罪の無い人を殺して、何が平和だ。」

(だまれ、げせんのもの。おうは、さっとかおをあげてむくいた。くちでは、どんな)

「だまれ、下賤の者。」王は、さっと顔を挙げて報いた。「口では、どんな

(きよらかなことでもいえる。わしには、ひとのはらわたのおくそこがみえすいてならぬ。)

清らかな事でも言える。わしには、人の腹綿の奥底が見え透いてならぬ。

(おまえだって、いまに、はりつけになってから、ないてわびたってきかぬぞ。)

おまえだって、いまに、磔になってから、泣いて詫びたって聞かぬぞ。」

(ああ、おうはりこうだ。うぬぼれているがよい。わたしは、ちゃんとしぬるかくごで)

「ああ、王は悧巧だ。自惚れているがよい。私は、ちゃんと死ぬる覚悟で

(いるのに。いのちごいなどけっしてしない。ただ、といいかけて、めろすは)

居るのに。命乞いなど決してしない。ただ、――」と言いかけて、メロスは

(あしもとにしせんをおとししゅんじためらい、ただ、わたしにじょうをかけたいつもりなら、)

足もとに視線を落し瞬時ためらい、「ただ、私に情をかけたいつもりなら、

(しょけいまでにみっかかんのにちげんをあたえてください。たったひとりのいもうとに、ていしゅをもたせて)

処刑までに三日間の日限を与えて下さい。たった一人の妹に、亭主を持たせて

(やりたいのです。みっかのうちに、わたしはむらでけっこんしきをあげさせ、かならず、ここへ)

やりたいのです。三日のうちに、私は村で結婚式を挙げさせ、必ず、ここへ

(かえってきます。ばかな。とぼうくんは、しわがれたこえでひくくわらった。)

帰って来ます。」「ばかな。」と暴君は、嗄れた声で低く笑った。

(とんでもないうそをいうわい。のがしたことりがかえってくるというのか。)

「とんでもない嘘を言うわい。逃がした小鳥が帰って来るというのか。」

(そうです。かえってくるのです。めろすはひっしでいいはった。わたしはやくそくを)

「そうです。帰って来るのです。」メロスは必死で言い張った。「私は約束を

(まもります。わたしを、みっかかんだけゆるしてください。いもうとが、わたしのかえりをまっているのだ。)

守ります。私を、三日間だけ許して下さい。妹が、私の帰りを待っているのだ。

(そんなにわたしをしんじられないならば、よろしい、このしにせりぬんてぃうすという)

そんなに私を信じられないならば、よろしい、この市にセリヌンティウスという

(いしくがいます。わたしのむにのゆうじんだ。あれを、ひとじちとしてここにおいていこう。)

石工がいます。私の無二の友人だ。あれを、人質としてここに置いて行こう。

(わたしがにげてしまって、みっかめのひぐれまで、ここにかえってこなかったら、)

私が逃げてしまって、三日目の日暮まで、ここに帰って来なかったら、

(あのゆうじんをしめころしてください。たのむ、そうしてください。それをきいておうは、)

あの友人を絞め殺して下さい。たのむ、そうして下さい。」それを聞いて王は、

(ざんぎゃくなきもちで、そっとほくそえんだ。なまいきなことをいうわい。どうせかえって)

残虐な気持で、そっと北叟笑んだ。生意気なことを言うわい。どうせ帰って

(こないにきまっている。このうそつきにだまされたふりして、はなしてやるのもおもしろい)

来ないにきまっている。この嘘つきに騙された振りして、放してやるのも面白い

(そうしてみがわりのおとこを、みっかめにころしてやるのもきみがいい。ひとは、これだから)

そうして身代りの男を、三日目に殺してやるのも気味がいい。人は、これだから

(しんじられぬと、わしはかなしいかおして、そのみがわりのおとこをたっけいにしょしてやるのだ。)

信じられぬと、わしは悲しい顔して、その身代りの男を磔刑に処してやるのだ。

(よのなかの、しょうじきものとかいうやつばらにうんとみせつけてやりたいものさ。)

世の中の、正直者とかいう奴輩にうんと見せつけてやりたいものさ。

(ねがいをきいた。そのみがわりをよぶがよい。みっかめにはにちぼつまでにかえってこい。)

「願いを聞いた。その身代りを呼ぶがよい。三日目には日没までに帰って来い。

(おくれたら、そのみがわりを、きっところすぞ。ちょっとおくれてくるがいい。)

おくれたら、その身代りを、きっと殺すぞ。ちょっとおくれて来るがいい。

(おまえのつみは、えいえんにゆるしてやろうぞ。なに、なにをおっしゃる。)

おまえの罪は、永遠にゆるしてやろうぞ。」 「なに、何をおっしゃる。」

(はは。いのちがだいじだったらおくれてこい。おまえのこころはわかっているぞ。)

「はは。いのちが大事だったらおくれて来い。おまえの心はわかっているぞ。」

(めろすはくちおしく、じだんだふんだ。ものもいいたくなくなった。)

メロスは口惜しく、地団駄踏んだ。ものも言いたくなくなった。

(ちくばのとも、せりぬんてぃうすは、しんや、おうじょうにめされた。ぼうくんでぃおにすの)

竹馬の友、セリヌンティウスは、深夜、王城に召された。暴君ディオニスの

(めんぜんで、よきともとよきともは、にねんぶりであいあうた。めろすは、ともにいっさいのじじょうを)

面前で、佳き友と佳き友は、二年ぶりで相逢うた。メロスは、友に一切の事情を

(かたった。せりぬんてぃうすはむごんでうなずき、めろすをひしとだきしめた。)

語った。セリヌンティウスは無言で首肯き、メロスをひしと抱きしめた。

(ともととものあいだは、それでよかった。せりぬんてぃうすは、なわうたれた。めろすは、)

友と友の間は、それでよかった。セリヌンティウスは、縄打たれた。メロスは、

(すぐにしゅっぱつした。しょか、まんてんのほしである。めろすはそのよる、いっすいもせずじゅうりの)

すぐに出発した。初夏、満天の星である。メロスはその夜、一睡もせず十里の

(みちをいそぎにいそいで、むらへとうちゃくしたのは、あくるひのごぜん、ひはすでにたかくのぼって、)

路を急ぎに急いで、村へ到着したのは、翌る日の午前、陽は既に高く昇って、

(むらびとたちはのにでてしごとをはじめていた。めろすのじゅうろくのいもうとも、きょうはあにの)

村人たちは野に出て仕事をはじめていた。メロスの十六の妹も、きょうは兄の

(かわりにひつじぐんのばんをしていた。よろめいてあるいてくるあにの、ひろうこんぱいのすがたを)

代りに羊群の番をしていた。よろめいて歩いて来る兄の、疲労困憊の姿を

(みつけておどろいた。そうして、うるさくあににしつもんをあびせた。なんでもない。)

見つけて驚いた。そうして、うるさく兄に質問を浴びせた。「なんでも無い。」

(めろすはむりにわらおうとつとめた。しにようじをのこしてきた。またすぐしに)

メロスは無理に笑おうと努めた。「市に用事を残して来た。またすぐ市に

(いかなければならぬ。あす、おまえのけっこんしきをあげる。はやいほうがよかろう。)

行かなければならぬ。あす、おまえの結婚式を挙げる。早いほうがよかろう。」

(いもうとはほおをあからめた。うれしいか。きれいないしょうもかってきた。さあ、)

妹は頬をあからめた。「うれしいか。綺麗な衣裳も買って来た。さあ、

(これからいって、むらのひとたちにしらせてこい。けっこんしきは、あすだと。めろすは)

これから行って、村の人たちに知らせて来い。結婚式は、あすだと。」メロスは

(また、よろよろとあるきだし、いえへかえってかみがみのさいだんをかざり、しゅくえんのせきをととのえ、)

また、よろよろと歩き出し、家へ帰って神々の祭壇を飾り、祝宴の席を調え、

(まもなくゆかにたおれふし、こきゅうもせぬくらいのふかいねむりにおちてしまった。)

間もなく床に倒れ伏し、呼吸もせぬくらいの深い眠りに落ちてしまった。

(めがさめたのはよるだった。めろすはおきてすぐ、はなむこのいえをおとずれた。)

眼が覚めたのは夜だった。メロスは起きてすぐ、花婿の家を訪れた。

(そうして、すこしじじょうがあるから、けっこんしきをあしたにしてくれ、とたのんだ。むこの)

そうして、少し事情があるから、結婚式を明日にしてくれ、と頼んだ。婿の

(ぼくじんはおどろき、それはいけない、こちらにはまだなんのしたくもできていない、)

牧人は驚き、それはいけない、こちらには未だ何の仕度も出来ていない、

(ぶどうのきせつまでまってくれ、とこたえた。めろすは、まつことはできぬ、)

葡萄の季節まで待ってくれ、と答えた。メロスは、待つことは出来ぬ、

(どうかあしたにしてくれたまえ、とさらにおしてたのんだ。むこのぼくじんもがんきょうであった。)

どうか明日にしてくれ給え、と更に押してたのんだ。婿の牧人も頑強であった。

(なかなかしょうだくしてくれない。よあけまでぎろんをつづけて、)

なかなか承諾してくれない。夜明けまで議論をつづけて、

(やっと、どうにかむこをなだめ、すかして、ときふせた。)

やっと、どうにか婿をなだめ、すかして、説き伏せた。

(けっこんしきは、まひるにおこなわれた。しんろうしんぷの、かみがみへのせんせいがすんだころ、)

結婚式は、真昼に行われた。新郎新婦の、神々への宣誓が済んだころ、

(こくうんがそらをおおい、ぽつりぽつりあめがふりだし、やがてしゃじくをながすような)

黒雲が空を覆い、ぽつりぽつり雨が降り出し、やがて車軸を流すような

(おおあめとなった。しゅくえんにれっせきしていたむらびとたちは、なにかふきつなものをかんじたが、)

大雨となった。祝宴に列席していた村人たちは、何か不吉なものを感じたが、

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