春待ち息吹は君恋し

(はじまりのかぜにしゅくふくされて)

はじまりの風に祝福されて

(そだったきぎのすきまから)

育った木々の隙間から

(なかなかみわたせないそらは)

なかなか見渡せない空は

(いつもよりあおくてとおい)

いつもより青くて遠い

(ざっとうもなくだれにもきづかれないまま)

雑踏もなく 誰にも気付かれないまま

(めをとじていたわたしに)

目を閉じていた私に

(かっこうわるくけどやさしくてをさしのべた)

恰好悪く けどやさしく手を差し伸べた

(きみのかおがわすれられないんだ)

君の表情が忘れられないんだ

(はるまちいぶきはきみこいし)

春待ち息吹は君恋し

(はなさきみらいにあおられて)

花咲き未来に煽られて

(ゆきどけみどりはたえがたし)

雪どけ緑は耐えがたし

(こがれてめぶいたわかばのひとみ)

焦がれて芽ぶいた若葉の瞳

(きみがきづくまで)

君が気付くまで

(うまくいかないことのほうがおおい)

上手くいかない事の方が多い

(わずかなかぜにゆさぶられ)

わずかな風に揺さぶられ

(ふられてひどくぬれるひびも)

降られてひどく濡れる日々も

(ひとはみてみぬふりじょうず)

人は見て見ぬフリ上手

(とまどいもなくだれにもきづかれないよう)

躊躇いもなく 誰にも気付かれないよう

(せをむけていたわたしは)

背を向けていた私は

(かっこうわるくけどさきほこれるひをまって)

恰好悪く けど咲きほこれる日を待って

(きみをためしたりしてしずむんだ)

君を試したりして沈むんだ

(はるまちいぶきはきみこいし)

春待ち息吹は君恋し

(せつなでおとしたひとしずく)

刹那で落としたひと雫

(くちなしうらやむはなことば)

梔子(くちなし)うらやむ花言葉

(「わたしはしあわせ」くちずさんでも)

｢私は幸せ｣口ずさんでも

(そらにとけていく)

空に溶けていく

(いまだけじゃないよ)

今だけじゃないよ

(はるなつあきふゆいちねんじゅう)

春夏秋冬一年中

(きみのかたわらさいていたいよ)

君の側(かたわ)ら 咲いていたいよ

(はるまちいぶきはきみこいし)

春待ち息吹は君恋し

(はなさきみらいにあおられて)

花咲き未来に煽られて

(ゆきどけみどりはたえがたし)

雪どけ緑は耐えがたし

(こがれてめぶいたわかばのひとみ)

焦がれて芽ぶいた若葉の瞳

(はるまちいぶきはきみこいし)

春待ち息吹は君恋し

(やえざきひらけくちなしのはな)

八重咲き開け梔子(くちなし)の花

(はるまちいぶきはきみこいし)

春待ち息吹は君恋し

(こがれてめぶいたわかばのひとみ)

焦がれて芽ぶいた若葉の瞳

(きみがきづくまで)

君が気付くまで