鏡-3-(完)

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師匠シリーズ
マイタイピングに師匠シリーズが沢山あったと思ったのですが、なくなってまっていたので、作成しました。
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 daifuku 3762 D++ 4.0 94.0% 633.4 2545 162 48 2024/11/06

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問題文

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(するとみかっちさんははなでわらいながらphsをとりだし、)

するとみかっちさんは鼻で笑いながらPHSを取り出し、

(べらんだにでながらどこかにかけはじめた。)

ベランダに出ながらどこかに掛けはじめた。

(いち、にふんのあと、みかっちさんはphsにむかってなにごとかわめきながら)

1、2分の後、みかっちさんはPHSに向かって何事かわめきながら

(べらんだからもどってきて、あわただしくcoloさんのへやをとびだしていった。)

ベランダから戻ってきて、慌しくColoさんの部屋を飛び出していった。

(ぼうぜんとするおれのまえで、coloさんがむひょうじょうのままあくびをひとつした。)

呆然とする俺の前で、Coloさんが無表情のまま欠伸をひとつした。

(けっきょくそのひはいえにちょっきし、なにごともなくいちにちがおわった。)

結局その日は家に直帰し、なにごともなく一日が終わった。

(ごじつ、coloさんのかれしでもあるおかるとどうのししょうのもとへ)

後日、Coloさんの彼氏でもあるオカルト道の師匠のもとへ

(そのできごとのはなしをしにいった。きになってたまらなかったからだ。)

その出来事の話をしに行った。気になってたまらなかったからだ。

(ひととおりはなしをききおえると、ししょうはうなりながら「まきこまれたな」といった。)

一通り話を聞き終えると、師匠は唸りながら「巻き込まれたな」と言った。

(いぜん、ししょうからcoloさんのたいしつについてきいてことがあったが、)

以前、師匠からColoさんの体質について聞いてことがあったが、

(そのとき「ねているところをみせてやりたい。こわいぞ」)

そのとき「寝ているところをみせてやりたい。怖いぞ」

(というようなこといった。まさにその「こわい」げんしょうにまきこまれたのだという。)

というようなこと言った。まさにその「怖い」現象に巻き込まれたのだと言う。

(いわく、coloさんはあさいねむりにはいったときによちむとしかいいようがない)

曰く、Coloさんは浅い眠りに入ったときに予知夢としかいいようがない

(ふしぎなゆめをみる。そのゆめはめがさめたときはおぼえていない。)

不思議な夢を見る。その夢は目が覚めたときは覚えていない。

(ただ、ときどきにちじょうせいかつのなかで、それを「おもいだす」のだそうだ。)

ただ、ときどき日常生活の中で、それを「思い出す」のだそうだ。

(それも、まだおこっていないみらいを、おもいだすのだ。)

それも、まだ起こっていない未来を、思い出すのだ。

(むりにおもいだそうしてもおもいだせない。)

無理に思い出そうしても思い出せない。

(どういうきじゅんでおもいだせるのかもよくわからない。)

どういう基準で思い出せるのかもよくわからない。

(しかも、まれにのいずとでもいうべきはずれがそんざいする。)

しかも、まれにノイズとでもいうべきハズレが存在する。

(そのげんいんもわからない。)

その原因もわからない。

など

(ししょうはcoloさんといっしょにねているとき、そのcoloさんのみるよちむを)

師匠はColoさんと一緒に寝ているとき、そのColoさんの見る予知夢を

(どうじたいけんしてしまったことがあるという。)

同時体験してしまったことがあるという。

(じぶんがよちむのとうじょうじんぶつになってしこうし、こうどうし、そのたいけんが)

自分が予知夢の登場人物になって思考し、行動し、その体験が

(めざめたあともじぶんのいしきにそのままつながっていた。)

目覚めたあとも自分の意識にそのまま繋がっていた。

(そしてそのないようをcoloさんはおぼえていない。おなじだった。)

そしてその内容をColoさんは覚えていない。同じだった。

(こんかいのおれのたいけんと。「まきこまれた」とはそういうことなのだ。)

今回の俺の体験と。「巻き込まれた」とはそういうことなのだ。

(ししょうがみたゆめのことはくわしくおしえてくれなかったが、)

師匠が見た夢のことは詳しく教えてくれなかったが、

(「くちにしたくないほどおそろしかった」そうだ。)

「口にしたくないほど恐ろしかった」そうだ。

(「ぼくいがいで、まきこまれたひとははじめてかもしれない」)

「僕以外で、巻き込まれた人ははじめてかもしれない」

(ししょうはへんなことにかんしんしている。)

師匠は変なことに感心している。

(「それにしてもおもしろいな。「こんなんのしょうたいがうつるかがみ」をみにいって、)

「それにしても面白いな。『困難の正体が映る鏡』を見に行って、

(いつのまにかじぶんじしんがかがみのなかにいたっていうのか」)

いつのまにか自分自身が鏡の中にいたっていうのか」

(あれはふしぎなかんかくだった。)

あれは不思議な感覚だった。

(よちむだかなんだかしらないが、そんなことはありえないとおもう。)

予知夢だかなんだか知らないが、そんなことはありえないと思う。

(あるいは、たまにはずれるという「のいず」にあたるぶぶんなのかもしれない。)

あるいは、たまに外れるという『ノイズ』にあたる部分なのかも知れない。

(「1.かがみのむこうのおれにきけんなひとかげがせまっている)

「1.鏡の向こうの俺に危険な人影が迫っている

(2.こちらがわにはそのひとかげはそんざいしない)

2.こちらがわにはその人影は存在しない

(3.いましこうしているおれはかがみのなかのじんぶつである)

3.今思考している俺は鏡の中の人物である

(4.かがみのむこうがほんとうのせかいである」)

4.鏡の向こうが本当の世界である」

(ししょうはぼそぼそとそうつぶやいた。)

師匠はボソボソとそう呟いた。

(「つまり、「いないはずのひとかげがかがみのなかにだけうつっている」という)

「つまり、『いないはずの人影が鏡の中にだけ映っている』という

(さいしょのきょうふは、さっきあげたきみのよっつのにんしきによって、)

最初の恐怖は、さっき挙げた君の4つの認識によって、

(「いるはずのひとかげがかがみのなかにうつっていない」とへんかんされたわけだ。)

『いるはずの人影が鏡の中に映っていない』と変換されたわけだ。

(ゆめのなかでじぶんがかがみのなかにいるというじかくが、いったいなにをしょうちょうしているのか、)

夢の中で自分が鏡の中にいるという自覚が、いったい何を象徴しているのか、

(ふろいとせんせいならなにかおもしろいかいしゃくをしてくれるかもしれないが。)

フロイト先生なら何か面白い解釈をしてくれるかも知れないが。

(ともあれすくなくともここには、あるひじょうにきょうみぶかいあんじがふくまれている」)

ともあれ少なくともここには、ある非常に興味深い暗示が含まれている」

(ししょうはにやにやしながら、「こんなことばをしっているか」といってつづけた。)

師匠はニヤニヤしながら、「こんな言葉をしっているか」と言って続けた。

(きゅうけつきは、かがみにうつらない。)

吸血鬼は、鏡に映らない。

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