怪物 「起」-4-

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師匠シリーズ
マイタイピングに師匠シリーズが沢山あったと思ったのですが、なくなってまっていたので、作成しました。

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問題文

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(でもこうろではなかったはず。)

でも航路ではなかったはず。

(なによりひこうきにあんないしなんてつんだりするものだろうか。)

なにより飛行機にあんな石なんて積んだりするものだろうか。

(ましてそれをおっことすなんて。ひこうきぐもものこっていなかったし。)

ましてそれを落っことすなんて。飛行機雲も残っていなかったし。

(「・・・・・・」しゅうちゅうしすぎていきすぎてしまったのでばっくする。)

「……」集中しすぎて行き過ぎてしまったのでバックする。

(そのめだたないぶんぼうぐやには、なぜかはさみがなかった。)

その目立たない文房具屋には、何故か鋏がなかった。

(みせのおばさんにきくと「うりきれ」とのこと。)

店のオバサンに聞くと「売り切れ」とのこと。

(「まゆげきるほそいのならあるよ」というもうしでをていちょうにことわり、みせをでる。)

「眉毛切る細いのならあるよ」という申し出を丁重に断り、店を出る。

(ちかくにあったもうひとつのちいさなぶんぼうぐやでもはさみはおいてなかった。)

近くにあったもう一つの小さな文房具屋でも鋏は置いてなかった。

(というか、ほかのきゃくもいなければ、てんいんもいなかった。)

というか、他の客もいなければ、店員もいなかった。

(なにかまんびきでもしてやろうかとおもったあと、やっぱりやめておくことにする。)

何か万引きでもしてやろうかと思った後、やっぱりやめておくことにする。

(そんなにさしせまってほしかったつもりもないが、)

そんなに差し迫って欲しかったつもりもないが、

(はさみごときがてにはいらないとなるとなんだかむかついてくる。)

鋏ごときが手に入らないとなるとなんだかムカついてくる。

(ちょっととおいがでぱーとまであしをのばすことにした。)

ちょっと遠いがデパートまで足を伸ばすことにした。

(さいわいにしてそろそろがっこうもひるやすみになるじかんだ。)

幸いにしてそろそろ学校も昼休みになる時間だ。

(おせっかいなひとにみつかってもいいわけのしようがある。)

お節介な人に見つかっても言い訳のしようがある。

(おおどおりをぬけてでぱーとにつくと、さっそくざっかのこーなーにむかう。)

大通りを抜けてデパートに着くと、さっそく雑貨のコーナーに向かう。

(おもったよりかずがすくなくてあまりえらべなかったが、)

思ったより数が少なくてあまり選べなかったが、

(なかでもおおきめのつかいやすそうなものをこうにゅうした。)

中でも大きめの使いやすそうなものを購入した。

(なにかたべていこうかとおもいながら、とおりがかったふろあないのほんやによりみちする。)

何か食べて行こうかと思いながら、通りがかったフロア内の本屋に寄り道する。

(とくにさがしているほんがあったわけではなかったが、てきとうにじゅんかいしていると)

特に探している本があったわけではなかったが、適当に巡回していると

など

(そのせびょうしをみたしゅんかんにおもわずたなからぬきだしててにとった。)

その背表紙を見た瞬間に思わず棚から抜き出して手に取った。

(「せかいのかいきげんしょうふぁいる」)

『世界の怪奇現象ファイル』

(はれたひにそらからふしぎなものがふってくるというげんしょうは)

晴れた日に空から不思議なものが降ってくるという現象は

(どこかできいたことがあった。ぱらぱらとぺーじをめくっていると、)

どこかで聞いたことがあった。パラパラと頁をめくっていると、

(こんなたいとるのしょうがあった。)

こんなタイトルの章があった。

(<そらからのらっかぶつ>そのわだいにおもったよりぺーじをさいていて、ぼりゅーむがある。)

≪空からの落下物≫その話題に思ったより頁を割いていて、ボリュームがある。

(ほんをひっくりかえしてねだんをかくにんしたあとれじにむかった。)

本をひっくり返して値段を確認した後レジに向かった。

(ひるごはんはぬくことになった。)

昼ご飯は抜くことになった。

(そのひのよる、ばんごはんをたべながらゆうかんをよんでいるとははおやにこごとをいわれた。)

その日の夜、晩御飯を食べながら夕刊を読んでいると母親に小言を言われた。

(「まるでおとうさんね」たいはんはききながしたが、このひとことがいちばんきいた。)

「まるでお父さんね」大半は聞き流したが、この一言が一番効いた。

(いつもはたべながらしんぶんをよむなんてことはしないのだけれど、)

いつもは食べながら新聞を読むなんてことはしないのだけれど、

(きょうはどうしてもきになることがあったのだ。なのにこのいわれようはなんだ。)

今日はどうしても気になることがあったのだ。なのにこの言われようはなんだ。

(「こんどおとうさんがたべながらよんでたら、)

「こんどお父さんが食べながら読んでたら、

(まるでちひろねっていってあげれば」とはんげきしたが、)

まるでちひろねって言ってあげれば」と反撃したが、

(さんばいくらいにしていいかえされたので、もうだまる。)

3倍くらいにして言い返されたので、もう黙る。

(「まひるのちんじ?いしのあめ」)

『真昼の椿事? 石の雨』

(ほかのろーかるきじにうずもれていたが、そんなこみだしをようやくみつけた。)

他のローカル記事に埋もれていたが、そんな小見出しをようやく見つけた。

(ごぜんちゅうのことだったから、やはりゆうかんにまにあったらしい。)

午前中のことだったから、やはり夕刊に間に合ったらしい。

(それはみじかいきじだったがあのろじにふったいしのあめのことをとりあげていた。)

それは短い記事だったがあの路地に降った石の雨のことを取り上げていた。

(けいしょうしゃよんめい。ひがいにあったたてものは13むね。きゅうきゅうしゃにのったひとも)

軽傷者4名。被害にあった建物は13棟。救急車に乗った人も

(たいしたけがではなかったらしい。もくげきしゃのだんわがのっていた。)

大した怪我ではなかったらしい。目撃者の談話が載っていた。

((ばりばりというおおきなおとのあと、きゅうにそらからいしがばらばらとふってきた。)

(バリバリという大きな音のあと、急に空から石がバラバラと降って来た。

(さいしょはひょうかとおもった)おとか。)

最初は雹かと思った)音か。

(わたしがきいたきがしたのは、そのおとだったのだろうか。)

私が聞いた気がしたのは、その音だったのだろうか。

((じゅうみんもくびをひねっている)そんなことばでそのきじはしめくくられ、)

(住民も首を捻っている)そんな言葉でその記事は締めくくられ、

(けっきょくいしのあめのしょうたいはわからないままだ。「ごちそうさま」といってせきをたつ。)

結局石の雨の正体はわからないままだ。「ごちそうさま」と言って席を立つ。

(のこしたりょうりのことについてははおやにこごとをいわれることはめにみえていたので)

残した料理のことについて母親に小言を言われることは目に見えていたので

(はやあしでだいにんぐをでると、せなかをおいかけてくることばをむしして)

早足でダイニングを出ると、背中を追いかけてくる言葉を無視して

(にかいのじぶんのへやににげこむ。どあをうしろででしめると)

2階の自分の部屋に逃げ込む。ドアを後ろ手で閉めると

(てーぶるのうえにおいたままのかみぶくろをてにとって、)

テーブルの上に置いたままの紙袋を手にとって、

(「せかいのかいきげんしょうふぁいる」をとりだし、ごろんとじゅうたんにねころんだ。)

『世界の怪奇現象ファイル』を取り出し、ゴロンと絨毯に寝転んだ。

(つけておいたおりめをめじるしに、めあてのぺーじをすぐにさがしあてる。)

つけておいた折り目を目印に、目当ての頁をすぐに探し当てる。

(<そらからのらっかぶつ>のしょうにはこうある。)

<空からの落下物>の章にはこうある。

(「にわかにはしんじられないはなしだが、このよにはそらからあめいがいの)

「にわかには信じられない話だが、この世には空から雨以外の

(きみょうなものがふってくくるというげんしょうがある。)

奇妙なものが降ってく来るという現象がある。

(それはぎょかいるいやかえる、こおりやいし、それににくやちやきんぞくやこくもつ、)

それは魚介類やカエル、氷や石、それに肉や血や金属や穀物、

(そしてしへいなどじつにたしゅたようなものだ。)

そして紙幣など実に多種多様なものだ。

(それらはきげんぜんのむかしよりせかいじゅうでおおくのひとにもくげきされており、)

それらは紀元前の昔より世界中で多くの人に目撃されており、

(このげんしょうにきょうみをもったちょうじょうげんしょうけんきゅうかちゃーるずふぉーとにより)

この現象に興味を持った超常現象研究家チャールズ・フォートにより

(「ふぁふろつきーず(fallsfromtheskies)」)

『ファフロツキーズ(FAllS FROM THE SKIES)』

(とめいめいされた・・・・・・」そんなせつめいにつづいて、ぐたいてきなじれいがあがっている。)

と命名された……」そんな説明に続いて、具体的な事例があがっている。

(かえるやさかながふったというけーすがおおいようだ。)

カエルや魚が降ったというケースが多いようだ。

(1954ねんいぎりす、ばーみんがむのさとんぱーくでは)

1954年イギリス、バーミンガムのサトンパークでは

(かいぐんのせれもにーのさいちゅう、あめとともに)

海軍のセレモニーの最中、雨とともに

(なんびゃっぴき、なんぜんびきというかえるがそらからふってきてけんぶつにんたちのかさにぶつかり、)

何百匹、何千匹というカエルが空から降って来て見物人たちの傘にぶつかり、

(じめんにおちたあともぴょんぴょんととびはねていたという。)

地面に落ちたあともピョンピョンと飛び跳ねていたという。

(1922ねんふらんすのしゃろん=しゅる=そーぬでは、)

1922年フランスのシャロン=シュル=ソーヌでは、

(ふつかかんにもわたってかえるのあめがふりつづいたととうじのしんぶんがつたえている。)

二日間にも渡ってカエルの雨が降り続いたと当時の新聞が伝えている。

(きんねんのれいでは1989ねんおーすとらりあのくぃーんずらんどしゅうで)

近年の例では1989年オーストラリアのクィーンズランド州で

(みんかのにわに1000ひきのいわしがふったとされる。)

民家の庭に1000匹のイワシが降ったとされる。

(わたしはそんなぼうだいなじれいのなかから、いしがふったというきろくをさがしだしていった。)

私はそんな膨大な事例の中から、石が降ったという記録を探し出していった。

(1968ねんみやざきけんのはさまちょうで、あるやっきょくにこいしにあめがふり、)

1968年宮崎県の迫町で、ある薬局に小石に雨が降り、

(それがだれのいたずらともはんめいしないままはんとしかんもつづいたというじれい。)

それが誰の悪戯とも判明しないまま半年間も続いたという事例。

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