高い塀

(あのときにみあげたあおいそらにうかぶくも)

あの時に見上げた青い空に浮かぶ雲

(ひこうきぐもをながめた)

飛行機雲を眺めた

(わたしをのせてつれていってほしいと)

私を乗せて連れて行って欲しいと

(てをあわせてはなみだをながし)

手を合わせては涙を流し

(またさぎょうがはじまる)

また作業が始まる

(ひとつひとつのすべてが)

ひとつひとつのすべてが

(ほんとうにありがたく)

本当に有り難く

(あたたかいしょくじやふとんやいるい・・・)

温かい食事や布団や衣類・・・

(いっさつのほんをやぶけるくらいになんどもくりかえしよむ)

一冊の本を破けるくらいに何度も繰り返し読む

(しっとやみえやじまんやえご)

嫉妬や見栄や自慢やエゴ

(だましいためつけあざわらうそのものも)

騙し痛めつけあざ笑うその者も

(こころのなかはなみだであふれていた)

心の中は涙で溢れていた

(いきじごくでしかないそのばしょで)

生き地獄でしかないその場所で

(あたりまえだったことによろこびかんきのこえをあげ)

当たり前だったことに喜び歓喜の声を上げ

(いのりながらねむりにつく)

祈りながら眠りに就く

(いまはあたりまえにあたたかいごはん)

今は当たり前に温かいご飯

(だんぼうやれいぼう)

暖房や冷房

(でんきもすいどうもあたたかいゆ)

電気も水道も温かい湯

(しはいしたいがためにいかりをまきちらし)

支配したいがために怒りを巻きちらし

(さつがとんでいく)

札が飛んでいく

(ごうまんなじぶんにあいそがことごとく)

傲慢な自分に愛想が尽く

(おかねをいただくことのじゅうだいさ)

お金を頂くことの重大さ

(かんしゃしなければいけないはずなのに)

感謝しなければいけないはずなのに

(それをとうぜんのようにもっともっととよくばる)

それを当然のようにもっともっとと欲張る

(みっかももたないふひつようなものをかいこんではしまいこみ)

三日も持たない不必要なものを買い込んではしまい込み

(がらくたのやまになってゆく)

ガラクタの山になってゆく

(そろそろきめようよ)

そろそろ決めようよ

(いぞんせずにはいきられないと)

依存せずには生きられないと

(じぶんにいいわけをしてにげてかくれて)

自分に言い訳をして逃げて隠れて