怪人二十面相41

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(「ああ、またにげられてしまった・・・・・・。こまりますねえ、そんなにつりの)

「ああ、また逃げられてしまった……。こまりますねえ、そんなに釣りの

(じゃまをなすっちゃ。てがみですって?いったいそのてがみが、ぼくに)

じゃまをなすっちゃ。手紙ですって?いったいその手紙が、ぼくに

(どんなかんけいがあるとおっしゃるのです。」)

どんな関係があるとおっしゃるのです。」

(あけちはあくまでぶあいそうです。)

明智はあくまでぶあいそうです。

(「せんせいはにじゅうめんそうとよばれているぞくをごぞんじないのですかな。」)

「先生は二十面相と呼ばれている賊をごぞんじないのですかな。」

(さもんろうじんは、しょうしょうむかっぱらをたてて、するどくいいはなちました。)

左門老人は、少々むかっ腹をたてて、するどくいいはなちました。

(「ほう、にじゅうめんそうですか。にじゅうめんそうがてがみをよこしたと)

「ホウ、二十面相ですか。二十面相が手紙をよこしたと

(おっしゃるのですか。」)

おっしゃるのですか。」

(めいたんていはいっこうおどろくようすもなく、あいかわらずつりざおの)

名探偵はいっこうおどろくようすもなく、あいかわらず釣りざおの

(さきをみつめているのです。)

先を見つめているのです。

(そこで、ろうじんはしかたなく、かいとうのよこくじょうを、じぶんでよみあげ、)

そこで、老人はしかたなく、怪盗の予告状を、自分で読みあげ、

(くさかべけの「おしろ」にどのようなたからものがひぞうされているかを、)

日下部家の「お城」にどのような宝物が秘蔵されているかを、

(くわしくものがたりました。)

くわしく物語りました。

(「ああ、あなたが、あのきみょうなおしろのごしゅじんでしたか。」)

「ああ、あなたが、あの奇妙なお城のご主人でしたか。」

(あけちはやっときょうみをひかれたらしく、ろうじんのほうへむきなおりました。)

明智はやっと興味をひかれたらしく、老人のほうへ向きなおりました。

(「はい、そうです。あのふるめいがるいは、わしのいのちにもかえがたいたからものです。)

「はい、そうです。あの古名画類は、わしの命にもかえがたい宝物です。

(あけちせんせい、どうかろうじんをたすけてください。おねがいです。」)

明智先生、どうか老人を助けてください。おねがいです。」

(「で、ぼくにどうしろとおっしゃるのですか。」)

「で、ぼくにどうしろとおっしゃるのですか。」

(「すぐに、わたしのたくまでおこしねがいたいのです。そして、わしのたからものを)

「すぐに、わたしの宅までおこしねがいたいのです。そして、わしの宝物を

(まもっていただきたいのです。」)

守っていただきたいのです。」

など

(「けいさつにおとどけになりましたか。ぼくなんかにおはなしなさるよりも、)

「警察におとどけになりましたか。ぼくなんかにお話なさるよりも、

(まず、けいさつのほごをねがうのがじゅんじょだとおもいますが。」)

まず、警察の保護をねがうのが順序だと思いますが。」

(「いや、それがでして、こうもうしちゃなんだが、わしはけいさつよりも)

「いや、それがでして、こう申しちゃなんだが、わしは警察よりも

(せんせいをたよりにしておるのです。にじゅうめんそうをむこうにまわして、)

先生をたよりにしておるのです。二十面相を向こうにまわして、

(ひけをとらぬたんていさんは、せんせいのほかにないということを、わしは)

ひけをとらぬ探偵さんは、先生のほかにないということを、わしは

(しんじておるのです。)

信じておるのです。

(それに、ここにはちいさいけいさつぶんしょしかありませんから、うでききの)

それに、ここには小さい警察分署しかありませんから、腕ききの

(けいじをよぶにしたって、じかんがかかるのです。なにしろにじゅうめんそうは、)

刑事を呼ぶにしたって、時間がかかるのです。なにしろ二十面相は、

(こんやわしのところをおそうというのですからね。ゆっくりは)

今夜わしのところをおそうというのですからね。ゆっくりは

(しておられません。)

しておられません。

(ちょうどそのひに、せんせいがこのおんせんにきておられるなんて、まったく)

ちょうどその日に、先生がこの温泉に来ておられるなんて、まったく

(かみさまのおひきあわせともうすものです。せんせい、ろうじんがいっしょうの)

神さまのおひきあわせと申すものです。先生、老人が一生の

(おねがいです。どうかわしをたすけてください。」)

おねがいです。どうかわしを助けてください。」

(さもんろうじんは、てをあわさんばかりにして、かきくどくのです。)

左門老人は、手をあわさんばかりにして、かきくどくのです。

(「それほどにおっしゃるなら、ともかくおひきうけしましょう。)

「それほどにおっしゃるなら、ともかくおひきうけしましょう。

(にじゅうめんそうはぼくにとってもてきです。はやくあらわれてくれるのを、)

二十面相はぼくにとっても敵です。早くあらわれてくれるのを、

(まちかねていたほどです。)

待ちかねていたほどです。

(では、ごいっしょにまいりましょうか、そのまえに、いちおうは)

では、ごいっしょにまいりましょうか、そのまえに、いちおうは

(けいさつともうちあわせをしておかなければなりません。やどへかえって)

警察とも打ちあわせをしておかなければなりません。宿へ帰って

(ぼくからでんわをかけましょう。そして、まんいちのよういに、に、さんにん)

ぼくから電話をかけましょう。そして、まんいちの用意に、二、三人

(けいじのおうえんをたのむことにしましょう。あなたはひとあしさきへおかえり)

刑事の応援をたのむことにしましょう。あなたは一足先へお帰り

(ください。ぼくはけいじといっしょに、すぐかけつけます。」)

ください。ぼくは刑事といっしょに、すぐかけつけます。」

(あけちのくちょうは、にわかにねつをおびてきました。もうつりざおなんか)

明智の口調は、にわかに熱をおびてきました。もう釣りざおなんか

(みむきもしないのです。)

見向きもしないのです。

(「ありがとう、ありがとう。これでわしもひゃくまんのみかたをえたおもいです。」)

「ありがとう、ありがとう。これでわしも百万の味方をえた思いです。」

(ろうじんはむねをなでおろしながら、くりかえしくりかえし、おれいを)

老人は胸をなでおろしながら、くりかえしくりかえし、お礼を

(いうのでした。)

いうのでした。

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