怪人二十面相70

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問題文

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(こじきにばけたおとこは、あけちたんていゆうかいのしだいと、あかいとらぞうをみかたに)

乞食に化けた男は、明智探偵誘かいのしだいと、赤井寅三を味方に

(ひきいれたりゆうを、くわしくほうこくしました。)

ひきいれた理由を、くわしく報告しました。

(「うん、よくやった。あかいくんは、なかなかやくにたちそうなじんぶつだ。)

「ウン、よくやった。赤井君は、なかなか役にたちそうな人物だ。

(それに、あけちにふかいうらみをもっているのがなによりきにいったよ。」)

それに、明智に深いうらみを持っているのが何より気にいったよ。」

(にじゅうめんそうは、めいたんていをとりこにしたうれしさに、なにもかもじょうきげんです。)

二十面相は、名探偵をとりこにしたうれしさに、何もかも上きげんです。

(そこであかいはあらためて、でしいりのおごそかなちかいを)

そこで赤井はあらためて、弟子入りのおごそかな誓いを

(たてさせられましたが、それがすむと、このふろうにんはさいぜんから、)

たてさせられましたが、それがすむと、この浮浪人はさいぜんから、

(ふしぎでたまらなかったことを、さっそくたずねたものです。)

ふしぎでたまらなかったことを、さっそくたずねたものです。

(「このうちのしかけにはおどろきましたぜ。これならけいさつなんか)

「このうちのしかけにはおどろきましたぜ。これなら警察なんか

(こわくないはずですねえ。だが、どうもまだふにおちねえことがある。)

こわくないはずですねえ。だが、どうもまだふにおちねえことがある。

(さっきげんかんへきたばっかりのときに、どうして、おかしらにあっしの)

さっき玄関へきたばっかりのときに、どうして、おかしらにあっしの

(すがたがみえたんですかい。」)

姿が見えたんですかい。」

(「ははは・・・・・・、それかい。それはね。ほら、ここをのぞいてみたまえ。」)

「ハハハ……、それかい。それはね。ほら、ここをのぞいてみたまえ。」

(しゅりょうはてんじょうのいちぐうからさがっているすとーぶのえんとつみたいな)

首領は天井の一隅からさがっているストーブのえんとつみたいな

(ものをゆびさしました。)

物を指さしました。

(のぞいてみよといわれるものですから、あかいはそこへいって、)

のぞいてみよといわれるものですから、赤井はそこへ行って、

(えんとつのしたのはしらがかぎのてにまがっているつつぐちへ、めを)

えんとつの下のはしらがかぎの手に曲がっている筒口へ、目を

(あててみました。)

あててみました。

(すると、これはどうでしょう。そのつつのなかに、このいえのげんかんから)

すると、これはどうでしょう。その筒の中に、この家の玄関から

(もんにかけてのけしきが、かわいらしくしゅくしょうされてうつっているでは)

門にかけての景色が、かわいらしく縮小されて写っているでは

など

(ありませんか。さいぜんのもんばんのおとこが、ちゅうじつにもんのうちがわに)

ありませんか。さいぜんの門番の男が、忠実に門の内がわに

(たっているのもはっきりみえます。)

立っているのもハッキリ見えます。

(「せんすいかんにつかうせんぼうきょうとおなじしかけなんだよ。あれよりも、もっと)

「潜水艦に使う潜望鏡と同じしかけなんだよ。あれよりも、もっと

(ふくざつにおれまがっているけれどね。」)

複雑に折れまがっているけれどね。」

(どうりで、あんなにひかりのつよいでんとうがひつようだったのです。)

どうりで、あんなに光のつよい電燈が必要だったのです。

(「だが、きみがいままでみたのは、このいえのきかいじかけのはんぶんにも)

「だが、きみが今まで見たのは、この家の機械じかけの半分にも

(たりないのだよ。そのなかには、ぼくのほかはだれもしらないしかけもある。)

たりないのだよ。その中には、ぼくのほかはだれも知らないしかけもある。

(なにしろ、これがぼくのほんとうのねじろだからね。ここのほかにも、)

なにしろ、これがぼくのほんとうの根城だからね。ここのほかにも、

(いくつかのかくれががあるけれど、それらは、てきをあざむくほんの)

いくつかのかくれががあるけれど、それらは、敵をあざむくほんの

(かりずまいにすぎないのさ。」)

仮住まいにすぎないのさ。」

(すると、いつかこばやししょうねんがくるしめられたとやまがはらのあばらやも、)

すると、いつか小林少年が苦しめられた戸山ヶ原のあばらやも、

(そのかりのかくれがのいっけんだったのでしょうか。)

そのかりのかくれがの一軒だったのでしょうか。

(「いずれきみにもみせるがね、このおくにぼくのびじゅつしつがあるんだよ。」)

「いずれきみにも見せるがね、この奥にぼくの美術室があるんだよ。」

(にじゅうめんそうは、あいかわらずじょうきげんで、しゃべりすぎるほど)

二十面相は、あいかわらず上きげんで、しゃべりすぎるほど

(しゃべるのです。みればかれのあんらくいすのうしろに、だいぎんこうのきんこのような、)

しゃべるのです。見れば彼の安楽イスのうしろに、大銀行の金庫のような、

(ふくざつなきかいじかけのおおきなてつのとびらが、げんじゅうにしめきってあります。)

複雑な機械じかけの大きな鉄のとびらが、げんじゅうにしめきってあります。

(「このおくにいくつもへやがあるんだよ。ははは・・・・・・、おどろいているね。)

「この奥にいくつも部屋があるんだよ。ハハハ……、おどろいているね。

(このちかしつは、じめんにたっているいえよりもずっとひろいのさ。そして、)

この地下室は、地面に建っている家よりもずっと広いのさ。そして、

(そのへやべやに、ぼくのしょうがいのせんりひんが、ちゃんとぶんるいしてちんれつしてある)

その部屋部屋に、ぼくの生涯の戦利品が、ちゃんと分類して陳列してある

(ってわけだよ。そのうちみせてあげるよ。)

ってわけだよ。そのうち見せてあげるよ。

(まだなにもちんれつしていない、からっぽのへやもある。そこへはね、ごく)

まだ何も陳列していない、からっぽの部屋もある。そこへはね、ごく

(きんじつどっさりこくほうがはいることになっているんだ。きみのしんぶんでよんで)

近日どっさり国宝がはいることになっているんだ。きみの新聞で読んで

(いるだろう。れいのこくりつはくぶつかんのたくさんのたからものさ。ははは・・・・・・。」)

いるだろう。例の国立博物館のたくさんの宝物さ。ハハハ……。」

(もうあけちというたいてきをのぞいてしまったものだから、それらのびじゅつひんは)

もう明智という大敵をのぞいてしまったものだから、それらの美術品は

(てにはいれたもどうぜんだとばかり、にじゅうめんそうはさもここちよげに、からからと)

手に入れたも同然だとばかり、二十面相はさも心地よげに、カラカラと

(わらうのでした。)

笑うのでした。

(しょうねんたんていだん)

少年探偵団

(よくあさになってもあけちたんていがきたくしないものですから、るすたくは)

翌朝になっても明智探偵が帰宅しないものですから、るす宅は

(おおさわぎになりました。)

大さわぎになりました。

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