太宰治 「桜桃」 2
タグ小説引用
太宰治「桜桃」より引用
全15問。
「英数字」「アルファベット」無し。
セリフ文の「?」は省略するか「。」にします。
No.1 言葉制限の関係上、本文では「お●ぱい」ですが、問題文では「乳房(ちぶさ)」に変更しています。
No。15 三点リーダー(…)は打ち込む必要はありません。
「英数字」「アルファベット」無し。
セリフ文の「?」は省略するか「。」にします。
No.1 言葉制限の関係上、本文では「お●ぱい」ですが、問題文では「乳房(ちぶさ)」に変更しています。
No。15 三点リーダー(…)は打ち込む必要はありません。
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問題文
ふりがな非表示
ふりがな表示
(ははは、いっさいのじじょにちぶさをふくませながら、)
母は、一歳の次女に乳房を含ませながら、
(そうして、おとうさんとちょうじょとちょうなんのおきゅうじをするやら、)
そうして、お父さんと長女と長男のお給仕をするやら、
(こどもたちのこぼしたものをふくやら、ひろうやら、はなをかんでやるやら、)
子供たちのこぼしたものを拭くやら、拾うやら、鼻をかんでやるやら、
(はちめんろっぴのすさまじいはたらきをして、)
八面六臂のすさまじい働きをして、
(「おとうさんは、おはなにいちばんあせをおかきになるようね。)
「お父さんは、お鼻に一ばん汗をおかきになるようね。
(いつも、せわしなくおはなをふいていらっしゃる」)
いつも、せわしなくお鼻を拭いていらっしゃる」
(ちちはくしょうして、)
父は苦笑して、
(「それじゃ、おまえはどこだ。うちまたかね」)
「それじゃ、お前はどこだ。内股かね」
(「おじょうひんなおとうさんですこと」)
「お上品なお父さんですこと」
(「いや、なにもおまえ、いがくてきなはなしじゃないか。じょうひんもげひんもない」)
「いや、何もお前、医学的な話じゃないか。上品も下品も無い」
(「わたしはね」)
「私はね」
(とはははすこしまじめなかおになり、)
と母は少し真面目な顔になり、
(「この、おちちとおちちのあいだに、なみだのたに、」)
「この、お乳とお乳のあいだに、……涙の谷、……」
(なみだのたに。)
涙の谷。
(ちちはもくして、しょくじをつづけた。)
父は黙して、食事をつづけた。