楠山正雄「ジャックと豆の木」1/8

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(むかしむかし、いぎりすのおおむかし、あるふれっどだいおうのみよのことでございます。)

むかしむかし、イギリスの大昔、アルフレッド大王の御代のことでございます。

(ろんどんのみやこからとおくはなれたいなかのこやに、やもめのおんなのひとが、)

ロンドンの都からとおくはなれたいなかのこやに、やもめの女のひとが、

(ちいさいむすこのじゃっくをあいてに、さびしくくらしていました。かけがえの)

ちいさいむすこのジャックをあいてに、さびしくくらしていました。かけがえの

(ないひとりむすこですし、それに、ずいぶんのんきで、ずぼらで、なまけもの)

ないひとりむすこですし、それに、ずいぶんのんきで、ずぼらで、なまけもの

(でしたが、ほんとうはきだてのやさしいこでしたから、ははおやは、あけても)

でしたが、ほんとうは気だてのやさしい子でしたから、母親は、あけても

(くれても、じゃっく、じゃっくといって、それこそめのなかにでもいれて)

くれても、ジャック、ジャックといって、それこそ目の中にでも入れて

(しまいたいくらいにかわいがって、なんにもしごとはさせず、ただあそばせて)

しまいたいくらいにかわいがって、なんにもしごとはさせず、ただ遊ばせて

(おきました。こんなふうで、のらくらむすこをかかえたうえに、このやもめのひとは)

おきました。こんなふうで、のらくらむすこをかかえた上に、このやもめの人は

(どういうものかうんがわるくて、ねんねんものがたりなくなるばかり、あるとしのふゆには)

どういうものか運がわるくて、年々ものが足りなくなるばかり、ある年の冬には

(もうてまわりのどうぐやいるいまでうって、てにいれたおかねも、てないしょくなんかして)

もう手まわりの道具や衣類まで売って、手に入れたおかねも、手内職なんかして

(わずかばかりかせぎためたおかねも、きれいにつかってしまって、とうとう、)

わずかばかりかせぎためたおかねも、きれいにつかってしまって、とうとう、

(うちのなかで、どうにかおかねになるものといっては、たったいっぴきのこっためうし)

うちの中で、どうにかおかねになるものといっては、たった一ぴきのこった牝牛

(だけになってしまいました。そこで、あるひ、ははおやは、じゃっくをよんで、)

だけになってしまいました。そこで、ある日、母親は、ジャックをよんで、

(「ほんとうに、おかあさんは、じぶんのからだをはんぶんもっていかれるほど)

「ほんとうに、おかあさんは、自分のからだを半分もって行かれるほど

(つらいけれど、いよいよ、あのめうしを、てばなさなければならないことに)

つらいけれど、いよいよ、あの牝牛を、手ばなさなければならないことに

(なったのだよ。おまえ、ごくろうだけれど、いちばまでうしをつれていって、)

なったのだよ。おまえ、ごくろうだけれど、市場まで牛をつれて行って、

(いいひとをみつけて、なるたけたかくうってきておくれな。」といいました。)

いいひとをみつけて、なるたけたかく売って来ておくれな。」といいました。

(そこで、じゃっくは、うしをひっぱってでかけました。)

そこで、ジャックは、牛をひっぱって出かけました。

(しばらくあるいていくと、むこうから、にくやのおやかたがやってきました。)

しばらくあるいて行くと、むこうから、肉屋の親方がやって来ました。

(「これこれぼうや、めうしなんかひっぱって、どこへいくのだい。」と、おやかたはこえを)

「これこれ坊や、牝牛なんかひっぱって、どこへ行くのだい。」と、親方は声を

など

(かけました。「うりにいくんだよ。」と、じゃっくはこたえました。)

かけました。「売りに行くんだよ。」と、ジャックはこたえました。

(「ふうん。」と、おやかたはいいながら、かたてにもったぼうしをふってみせました。)

「ふうん。」と、親方はいいながら、片手にもった帽子をふってみせました。

(がさがさおとがするので、きがついて、じゃっくが、ぼうしのなかを、ふとのぞいて)

がさがさ音がするので、気がついて、ジャックが、帽子のなかを、ふとのぞいて

(みますと、きみょうなかたちをしたまめが、ふくろのなかから、ちらちらみえました。)

みますと、きみょうな形をした豆が、袋の中から、ちらちらみえました。

(「やあ、きれいなまめだなあ。」そうじゃっくはおもって、なんだか、むやみと)

「やあ、きれいな豆だなあ。」そうジャックはおもって、なんだか、むやみと

(それがほしくなりました。そのようすを、あいてのおとこは、すぐとみつけてしまい)

それがほしくなりました。そのようすを、相手の男は、すぐと見つけてしまい

(ました。そして、このすこしたりないこどもを、うまくひっかけてやろうと)

ました。そして、このすこしたりないこどもを、うまくひっかけてやろうと

(おもって、わざとふくろのくちをあけてみせて、「ぼうや、これがほしいんだろう。」)

おもって、わざと袋の口をあけてみせて、「坊や、これがほしいんだろう。」

(といいました。じゃっくは、そういわれて、にこにこになると、おやかたは)

といいました。ジャックは、そういわれて、にこにこになると、親方は

(もったいらしくくびをふって、「いけない、いけない、こりゃあふしぎな、まほうの)

もったいらしく首をふって、「いけない、いけない、こりゃあふしぎな、魔法の

(まめさ。どうして、ただではあげられない。どうだ、そのめうしと、とりかえっこ)

豆さ。どうして、ただではあげられない。どうだ、その牝牛と、とりかえっこ

(しようかね。」といいました。)

しようかね。」といいました。

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