河童 14.15 芥川龍之介

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芥川龍之介の名作

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(ぼくはこのおしえにしたがわなかったとっくのさいごをあわれみましたから、ちょうろうのことばを)

僕はこの教えに従わなかったトックの最後を憐れみましたから、長老の言葉を

(さえぎるようにとっくのことをはなしだしました。「ああ、あのきのどくなしじんですね」)

遮るようにトックのことを話し出しました。「ああ、あの気の毒な詩人ですね」

(ちょうろうはぼくのはなしをきき、ふかいいきをもらしました。「われわれのうんめいをさだめるものは)

長老は僕の話を聞き、深い息をもらしました。「我々の運命を定めるものは

(しんこうときょうぐうとぐうぜんとだけです。(もっともあなたがたはそのほかにいでんをおかぞえに)

信仰と境遇と偶然とだけです。(もっともあなた方はその他に遺伝をお数えに

(なさるでしょう。)とっくさんはふこうにもしんこうをおもちにならなかったのです」)

なさるでしょう。)トックさんは不幸にも信仰をお持ちにならなかったのです」

(「とっくはあなたをうらやんでいたでしょう。いや、ぼくもうらやんでいます。)

「トックはあなたをうらやんでいたでしょう。いや、僕もうらやんでいます。

(らっぷくんなどはとしもわかいし・・・」「ぼくもくちばしさえちゃんとしていればあるいは)

ラップ君などは年も若いし・・・」「僕も嘴さえちゃんとしていればあるいは

(らくてんてきだったかもしれません。」ちょうろうはぼくらにこういわれると、もういちどふかい)

楽天的だったかもしれません。」長老は僕らにこう言われると、もう一度深い

(いきをもらしました。しかもそのめはなみだぐんだまま、じっとくろいヴぇぬすを)

息をもらしました。しかもその目は涙ぐんだまま、じっと黒いヴェヌスを

(みつめているのです。「わたしもじつは、ーーこれはわたしのひみつですから、)

見つめているのです。「わたしも実は、ーーこれはわたしの秘密ですから、

(どうかだれにもおっしゃらずにください。ーーわたしもじつはわれわれのかみをしんずる)

どうかだれにもおっしゃらずにください。ーーわたしも実は我々の神を信ずる

(わけにはいかないのです。しかしわたしのきとうは、ーー」ちょうどちょうろうの)

わけにはいかないのです。しかしわたしの祈祷は、ーー」ちょうど長老の

(こういったときです。とつぜんへやのとがあいたとおもうと、おおきいめすのかっぱがいっぴき)

こう言った時です。突然部屋の戸があいたと思うと、大きい雌の河童が一匹

(いきなりちょうろうへとびかかりました。ぼくらがこのめすのかっぱをだきとめようと)

いきなり長老へ飛びかかりました。僕らがこの雌の河童を抱きとめようと

(したのはもちろんです。が、めすのかっぱはとっさのあいだにゆかのうえへちょうろうをなげ)

したのはもちろんです。が、雌の河童はとっさの間に床の上へ長老を投げ

(たおしました。「このおやじめ!きょうもまたわたしのさいふからいっぱいやるかねをぬすんで)

倒しました。「この爺め!今日もまたわたしの財布から一杯やる金を盗んで

(いったな!」じゅっぷんばかりたったのち、ぼくらはじっさいにげださないばかりにちょうろうふうふ)

いったな!」十分ばかりたった後、僕らは実際逃げ出さないばかりに長老夫婦

(をあとにのこし、だいじいんのげんかんへくおりていきました。「あれではあのちょうろうも)

をあとに残し、大寺院の玄関へ下りていきました。「あれではあの長老も

(「せいめいのき」をしんじないはずですね。」しばらくだまってあるいたのち、らっぷはぼくに)

『生命の樹』を信じないはずですね。」しばらく黙って歩いた後、ラップは僕に

(こういいました。が、ぼくはへんじをするよりもおもわずだいじいんをふりかえりました。)

こう言いました。が、僕は返事をするよりも思わず大寺院を振り返りました。

など

(だいじいんはどんよりくもったそらにやはりたかいとうやまるやねをむすうのしょくしゅのように)

大寺院はどんより曇った空にやはり高い塔や円屋根を無数の触手のように

(のばしています。なにかさばくのそらにみえるしんきろうのぶきみさをただよわせたまま。)

伸ばしています。なにか砂漠の空に見える蜃気楼の無気味さを漂わせたまま。

(じゅうご それからかれこれいっしゅうかんののち、ぼくはふといしゃのちゃっくにめずらしいはなしを)

15 それからかれこれ一週間の後、僕はふと医者のチャックに珍しい話を

(ききました。というのはあのとっくのうちにゆうれいのでるというはなしなのです。)

聞きました。というのはあのトックの家に幽霊の出るという話なのです。

(そのころにはもうめすのかっぱはどこかほかへいってしまい、ぼくらともだちのしじんのうちも)

そのころにはもう雌の河童はどこかほかへ行ってしまい、僕ら友達の詩人の家も

(しゃしんしのすてゅでぃおにかわっていました。なんでもちゃっくのはなしによれば、)

写真師のステュディオに変わっていました。なんでもチャックの話によれば、

(このすてゅでぃおではしゃしんをとると、とっくのすがたがいつのまにかかならずもうろうときゃくの)

このステュディオでは写真を撮ると、トックの姿がいつの間にか必ず朦朧と客の

(うしろにうつっているとかいうことです。もっともちゃっくはぶっしつしゅぎしゃですから、)

後ろに映っているとかいうことです。もっともチャックは物質主義者ですから、

(しごのせいめいなどしんじていません。げんにそのはなしをしたときにもあくいのあるびしょうを)

死後の生命など信じていません。現にその話をした時にも悪意のある微笑を

(うかべながら、「やはりれいこんというものもぶっしつてきそんざいとみえますね」などと)

浮かべながら、「やはり霊魂というものも物質的存在とみえますね」などと

(ちゅうしゃくめいたことをつけくわえていました。ぼくもゆうれいをしんじないことはちゃっくと)

註釈めいたことをつけ加えていました。僕も幽霊を信じない事はチャックと

(あまりかわりません。けれどもしじんのとっくにはしたしみをかんじていましたから、)

あまり変わりません。けれども詩人のトックには親しみを感じていましたから、

(さっそくほんやのみせへかけつけ、とっくのゆうれいにかんするきじやとっくのゆうれいのしゃしん)

さっそく本屋の店へ駆けつけ、トックの幽霊に関する記事やトックの幽霊の写真

(のでているしんぶんやざっしをかってきました。なるほどそれらのしゃしんをみると、)

の出ている新聞や雑誌を買ってきました。なるほどそれらの写真を見ると、

(どこかとっくらしいかっぱがいっぴき、ろうにゃくなんにょのかっぱのうしろにぼんやりとすがたをあらわして)

どこかトックらしい河童が一匹、老若男女の河童の後ろにぼんやりと姿を現して

(いました。しかしぼくをおどろかせたのはとっくのゆうれいのしゃしんよりもとっくのゆうれいに)

いました。しかし僕を驚かせたのはトックの幽霊の写真よりもトックの幽霊に

(かんするきじ、ーーことにとっくのゆうれいにかんするしんれいがくきょうかいのほうこくです。ぼくは)

関する記事、ーーことにトックの幽霊に関する心霊学協会の報告です。僕は

(かなりちくごてきにそのほうこくをやくしておきましたから、しもにたいりゃくをかかげることに)

かなり逐語的にその報告を訳しておきましたから、下に大略を掲げることに

(しましょう。ただしかっこのなかにあるのはぼくじしんのくわえたちゅうしゃくなのです。ーー)

しましょう。ただし括弧の中にあるのは僕自身の加えた註釈なのです。ーー

(しじんとっくくんのゆうれいにかんするほうこく。(しんれいがくきょうかいざっしだい8245ごうしょさい))

詩人トック君の幽霊に関する報告。(心霊学協会雑誌第八千二百四十五号所載)

(わがしんれいがくきょうかいはせんぱんじさつしたるしじんとっくくんのきゅうきょにしてげんざいはばつしゃしんし)

わが心霊学協会は先般自殺したる詩人トック君の旧居にして現在は××写真師

(のすてゅでぃおなるばつまちだい251ごうにりんじちょうさかいをかいさいせり。れっせきせる)

のステュディオなる××街第二百五十一号に臨時調査会を開催せり。列席せる

(かいいんはしものごとし。しめいをりゃくすわれら17めいのかいいんはしんれいがくきょうかいかいちょうぺっくと)

会員は下のごとし。(氏名を略す)我ら十七名の会員は心霊学協会会長ペックと

(ともにくがつじゅうしちにちごごじゅうじさんじゅっぷん、われらのもっともしんらいするめでぃあむほっぷふじんを)

ともに九月十七日午後十時三十分、我らの最も信頼するメディアムホップ夫人を

(どうはんし、がいすてゅでぃおのいっしつにさんしゅうせり。ほっぷふじんはがいすてゅでぃおに)

同伴し、該ステュディオの一室に参集せり。ホップ夫人は該ステュディオに

(はいるや、すでにしんれいてきくうきをかんじぜんしんにけいれんをもよおしつつおうとすることすうかいに)

はいるや、すでに心霊的空気を感じ全身に痙攣を催しつつ嘔吐すること数回に

(およべり。ふじんのかたるところによればここは、しじんとっくくんのきょうれつなるたばこを)

及べり。夫人の語るところによればここは、詩人トック君の強烈なる煙草を

(あいしたるけっか、そのしんれいてきくうきもまたにこてぃんをがんゆうするためなりという。)

愛したる結果、その心霊的空気もまたニコティンを含有するためなりという。

(われらかいいんはほっぷふじんとともにえんたくをめぐりてもくざしたり。ふじんはさんぷんにじゅうごびょう)

我ら会員はホップ夫人とともに円卓をめぐりて黙坐したり。夫人は三分二十五秒

(のあと、きわめてきゅうげきなるむゆうじょうたいにおちいり、かつしじんとっくくんのひょういするところと)

の後、きわめて急劇なる夢遊状態に陥り、かつ詩人トック君の憑依するところと

(なれり。われらかいいんはねんれいじゅんにしたがい、ふじんにひょういせるとっくくんのしんれいとひだりのごとき)

なれり。我ら会員は年齢順に従い、夫人に憑依せるトック君の心霊と左のごとき

(もんどうをかいししたり。きみはなにゆえにゆうれいにでずるか?)

問答を開始したり。問 君は何ゆえに幽霊に出ずるか?

(しごのめいせいをしらんがためなり。きみーーあるいはしんれいしょくんはしごもなお)

答 死後の名声を知らんがためなり。問 君ーーあるいは心霊諸君は死後もなお

(めいせいをほっするや? すくなくともよはほっせざるあたわず。)

名声を欲するや? 答 少なくとも予は欲せざるあたわず。

(しかれどもよのかいこうしたるにほんのいちしじんのごときはしごのめいせいをけいべつしいたり。)

しかれども予の邂逅したる日本の一詩人のごときは死後の名声を軽蔑しいたり。

(きみはそのしじんのせいめいをしれりや? よはふこうにもわすれたり。ただかれの)

問 君はその詩人の姓名を知れりや?答 予は不幸にも忘れたり。ただ彼の

(このんでつくれる17じしのいっしょうをきおくするのみ。そのしはいかん?)

好んで作れる十七字詩の一章を記憶するのみ。問 その詩は如何?

(「ふるいけやかわずとびこむみずのおと」 きみはそのしをかさくなりとなすや?)

答 「古池や蛙飛び込む水の音」問 君はその詩を佳作なりとなすや?

(よはかならずしもあくさくなりとなさず。ただ「かわず」を「かっぱ」とせんか、)

答 予は必ずしも悪作なりとなさず。ただ「蛙」を「河童」とせんか、

(さらにこうさいりくりたるべし。 しからばそのりゆうはいかん?)

さらに光彩陸離たるべし。 問 しからばその理由は如何?

(われらかっぱはいかなるげいじゅつにもかっぱをもとむることつうせつなればなり。)

答 我ら河童はいかなる芸術にも河童を求むること痛切なればなり。

(かいちょうぺっくしはこのときにあたり、われらじゅうななめいのかいいんにこはしんれいがくきょうかいの)

会長ペック氏はこの時にあたり、我ら十七名の会員にこは心霊学協会の

(りんじちょうさかいにしてがっぴょうかいにあらざるをちゅういしたり。しんれいしょくんのせいかつはいかん?)

臨時調査会にして合評会にあらざるを注意したり。問 心霊諸君の生活は如何?

(しょくんのせいかつとことなることなし。しからばきみはきみじしんのじさつせしをこうかい)

答 諸君の生活と異なることなし。問 しからば君は君自身の自殺せしを後悔

(するや? かならずしもこうかいせず。よはしんれいてきせいかつにうまば、さらにぴすとるを)

するや? 答 必ずしも後悔せず。予は心霊的生活に倦まば、さらにピストルを

(とりてじかつすべし。 じかつするはよういなりやいなや?とりて)

取りて自活すべし。 問 自活するは容易なりや否や?取りて

(とっくくんのしんれいはこのといにこたうるにさらにといをもってしたり。こはとっくくんを)

トック君の心霊はこの問に答うるにさらに問をもってしたり。こはトック君を

(しれるものにはすこぶるしぜんなるおうしゅうなるべし。)

知れるものにはすこぶる自然なる応酬なるべし。

(じさつするはよういなりやいなや? しょくんのせいめいはえいえんなりや?)

問 自殺するは容易なりや否や? 答 諸君の生命は永遠なりや?

(われらのせいめいにかんしてはしょせつふんぷんとしてしんずべからず。さいわいにわれらのあいだにも)

答 我らの生命に関しては諸説紛々として信ずべからず。幸いに我らの間にも

(きりすときょう、ぶっきょう、もはめっときょう、はいかきょうなどのしょしゅうあることをわするるなかれ。)

基督教、仏教、モハメット教、排火教等の諸宗あることを忘るるなかれ。

(きみじしんのしんずるところは? よはつねにかいぎしゅぎしゃなり。)

問 君自身の信ずるところは? 答 予は常に懐疑主義者なり。

(しかれどもきみはすくなくともしんれいのそんざいをうたがわざるべし?)

問 しかれども君は少なくとも心霊の存在を疑わざるべし?

(しょくんのごとくかくしんするあたわず。 きみのこうゆうのたしょうはいかん?)

答 諸君のごとく確信するあたわず。 問 君の交友の多少は如何?

(よのこうゆうはここんとうざいにわたり、さんびゃくにんをくだらざるべし。そのちょめいなるものを)

答 予の交友は古今東西にわたり、三百人を下らざるべし。その著名なるものを

(あぐれば、くらいすと、まいんれんでる、わいにんげる・・・)

あぐれば、クライスト、マインレンデル、ワイニンゲル・・・

(しょおぺんはうえるはけんざいなりや?)

問 ショオペンハウエルは健在なりや?

(かれはもっかしんれいてきえんせいしゅぎをじゅりつし、じかつするかひをろんじつつあり。)

答 彼は目下心霊的厭世主義を樹立し、自活する可否を論じつつあり。

(しかれどもこれらもばいきんびょうなりしをしり、すこぶるあんどせるもののごとし。)

しかれどもコレラも黴菌病なりしを知り、すこぶる安堵せるもののごとし。

(われらかいいんはあいついでなぽれおん、こうし、どすとえふすきい、だあうぃん、)

我ら会員は相次いでナポレオン、孔子、ドストエフスキイ、ダアウィン、

(くれおぱとら、しゃか、でもすてねす、だんて、せんのりきゅうなどのしんれいのしょうそくをしつもん)

クレオパトラ、釈迦、デモステネス、ダンテ、千利休等の心霊の消息を質問

(したり。しかれどもとっくくんはふこうにもしょうさいにこたえうることをなさず。かえって)

したり。しかれどもトック君は不幸にも詳細に答うることをなさず。かえって

(とっくくんじしんにかんするしゅじゅのごしっぷをしつもんしたり。)

トック君自身に関する種々のゴシップを質問したり。

(よのしごのめいせいはいかん? あるひひょうかは「ぐんしょうしじんのひとり」といえり)

問 予の死後の名声は如何? 答 ある批評家は「群小詩人のひとり」と言えり

(かれはよがししゅうをおくらざりしにえんこんをふくめるひとりなるべし。よのぜんしゅうはしゅっぱん)

問 彼は予が詩集を贈らざりしに怨恨を含めるひとりなるべし。予の全集は出版

(せられしや? きみのぜんしゅうはしゅっぱんせられたれども、うれゆきはなはだふるわざる)

せられしや? 答 君の全集は出版せられたれども、売行きはなはだ振わざる

(がごとし。 よのぜんしゅうはさんびゃくねんののち、ーーすなわちちょさくけんのうしなわれたるのち、)

がごとし。 問 予の全集は三百年の後、ーーすなわち著作権の失われたる後、

(ばんにんのあがなうところとなるべし。よのどうせいせるおんなともだちはいかん?)

万人の購うところとなるべし。予の同棲せる女友だちは如何?

(かのじょはしょしらっくくんのふじんとなれり。かのじょはいまだふこうにもらっくの)

答 彼女は書肆ラック君の夫人となれり。問 彼女はいまだ不幸にもラックの

(ぎがんなるをしらざるなるべし。よがこはいかん?こくりつこじいんにありときけり。)

義眼なるを知らざるなるべし。予が子は如何?答 国立孤児院にありと聞けり。

(とっくくんはしばらくちんもくせるあと、あらたにしつもんをかいししたり。)

トック君はしばらく沈黙せる後、新たに質問を開始したり。

(よがいえはいかが? ぼうしゃしんしのすてゅでぃおとなれり。)

問 予が家は如何? 答 某写真師のステュディオとなれり。

(よのつくえはいかになれるか? いかなれるかをしるものなし。)

問 予の机はいかになれるか? 答 いかなれるかを知るものなし。

(よはよのつくえのひきだしによのひぞうせるひとたばのてがみをーーしかれどもこはさいわいにも)

問 予は予の机の抽斗に予の秘蔵せる一束の手紙をーーしかれどもこは幸いにも

(たぼうなるしょくんのかんするところにあらず。いまやわがしんれいかいはおもむろにはくぼに)

多忙なる諸君の関するところにあらず。今やわが心霊界はおもむろに薄暮に

(しずまんとす。よはしょくんとけつべつすべし。さらばしょくん。わがぜんりょうなるしょくん。)

沈まんとす。予は諸君と訣別すべし。さらば諸君。わが善良なる諸君。

(ほっぷふじんはさいごのことばとともにふたたびきゅうげきにかくせいしたり。われら17めいのかいいん)

ホップ夫人は最後の言葉とともにふたたび急劇に覚醒したり。我ら十七名の会員

(はこのもんどうのまことなりしことをじょうてんのかみにちかってほしょうせんとす。(なおまたわれらの)

はこの問答の真なりしことを上天の神に誓って保証せんとす。(なおまた我らの

(しんらいするほっぷふじんにたいするほうしゅうはかつてふじんがじょゆうたりしときのにっとうに)

信頼するホップ夫人に対する報酬はかつて夫人が女優たりし時の日当に

(したがいてしべんしたり。))

従いて支弁したり。)

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