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(みえないよるのきょうかいせんを)

見えない夜の境界線を

(ぬすんでにげたかげぼうし)

盗んで逃げた影法師

(ほたるとんだあさをおいてにげた)

蛍、飛んだ　朝を置いて逃げた

(しばらくつづくあまぞらに)

暫く続く雨空に

(ためいきですこしさからって)

溜め息で少し逆らって

(からっぽののどをしめらせた)

空っぽの喉を湿らせた

(かくれようともせずぽかりうかぶつき)

隠れようともせず　ぽかり　浮かぶ月

(よるはおわったんだって)

夜は終わったんだって

(どうかおもいしらせてくれないか)

どうか思い知らせてくれないか

(それはむりかなあ)

それは無理かなあ

(こいをしたんだこのさきもずっと)

恋をしたんだ　この先もずっと

(つないでつないで)

繋いで、繋いで！

(きれてしまわぬように)

切れてしまわぬ様に！

(かみにふれてくちびるでもっと)

髪に触れて　唇でもっと

(にくらしいあさがきた)

憎らしい朝が来た

(きえないあさのそんざいかんを)

消えない朝の存在感を

(ひたってよごしたかげぼうし)

浸って汚した影法師

(ほたるとんだぼくもそうすべきだ)

蛍飛んだ　僕もそうすべきだ

(みえないおもいのりんかくせんを)

見えない想いの輪郭線を

(よけいにかたどるまちのひを)

余計にかたどる町の灯を

(うらめしげににらみどうなった)

恨めしげに睨み　どうなった？

(ぼくがいないあすあめがあがることを)

僕がいない明日、雨が上がることを

(きみはしっている)

君は知っている

(ぼくがいないあすくもがはれることを)

僕がいない明日、雲が晴れることを

(きみだけがしっている)

君だけが知っている

(こいをしたんだあなたよりもっと)

恋をしたんだ　あなたよりもっと

(ふさいでふさいで)

塞いで、塞いで！

(みえてしまわぬように)

見えてしまわぬ様に！

(かみにふれてそのゆびでもっと)

髪に触れて　その指でもっと

(さようならいえなかった)

さようなら　言えなかった

(きみがてをふるさきには)

君が手を振る先には

(こうかいもないようなあすが)

後悔もないような明日が

(のぞみひとつもかなえられない)

望み一つも叶えられない

(なさけなくたよりないゆめ)

情けなく頼りない夢

(こいをしたんだおもうよりもそっと)

恋をしたんだ　思うよりもそっと

(ねがってかなったのぞんだあすがきた)

願って叶った　望んだ明日が来た？

(ゆびにふれたしたさきでそっと)

指に触れた　舌先でそっと

(あじもないままで)

味も無いままで！

(こいをしたんだこのさきもずっと)

恋をしたんだ　この先もずっと

(つないでつないで)

繋いで、繋いで！

(きれてしまわぬように)

切れてしまわぬ様に！

(かみにふれてくちびるでもっと)

髪に触れて　唇でもっと

(だれもいないきょうがきた)

誰もいない今日が来た

(みえないよるのきょうかいせんを)

見えない夜の境界線を

(ぬすんでにげたかげぼうし)

盗んで逃げた影法師

(ほたるとんだあさをおいてきえた)

蛍飛んだ　朝を置いて消えた