怪盗二十面相_2

投稿者kikiプレイ回数325
難易度(4.5) 2676打 長文

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問題文

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(てつのわな)

鉄のわな

(あさぶの、とあるやしきまちに、ひゃくめーとるしほうもあるようなだいていたくがあります。)

麻布の、とあるやしき町に、百メートル四方もあるような大邸宅があります。

(よんめーとるぐらいもありそうな、たかいたかいこんくりーとべいが、)

四メートルぐらいもありそうな、高い高いコンクリート塀が、

(ずーっとめもはるかにつづいています。)

ズーっと目もはるかに続いています。

(いかめしいてつのとびらのもんをはいると、おおきなそてつが、どっかりとうわっていて、)

いかめしい鉄の扉の門をはいると、大きなソテツが、ドッカリと植わっていて、

(そのしげったはのむこうに、りっぱなげんかんがみえています。)

そのしげった葉の向こうに、りっぱな玄関が見えています。

(いくまともしれぬ、ひろいにほんだてと、きいろいけしょうれんがをはりつめた、)

いく間ともしれぬ、広い日本建てと、黄色い化粧れんがをはりつめた、

(にかいだてのおおきなようかんとが、かぎのてにならんでいて、そのうらには)

二階建ての大きな洋館とが、かぎの手にならんでいて、その裏には

(こうえんのように、ひろくてうつくしいおにわがあるのです。)

公園のように、広くて美しいお庭があるのです。

(これは、じつぎょうかいおおだてもの、はしばそうたろうしのていたくです。)

これは、実業界大立者、羽柴壮太朗氏の邸宅です。

(はしばけには、いまひじょうなよろこびと、ひじょうなきょうふとがおりまざるようにして、)

羽柴家には、今ひじょうな喜びと、ひじょうな恐怖とが織りまざるようにして、

(おそいかかっていました。)

おそいかかっていました。

(よろこびというのは、いまからじゅうねんいぜんにいえでをした、ちょうなんのそういちくんが)

喜びというのは、今から十年以前に家出をした、長男の壮一君が

(なんようぼるねおとうから、ちちにおわびをするためににほんにかえってくることでした。)

南洋ボルネオ島から、父におわびをするために日本に帰ってくることでした。

(そういちくんはせいらいのぼうけんじで、ちゅうがっこうをそつぎょうすると、がくゆうとふたりで、)

壮一君は生来の冒険児で、中学校を卒業すると、学友とふたりで、

(なんようのしんてんちにとこうし、なにかそうかいなじぎょうをおこしたいとねがったのですが、)

南洋の新天地に渡航し、何か壮快な事業をおこしたいと願ったのですが、

(ちちのそうたろうしは、がんとしてそれをゆるさなかったので、とうとう、)

父の壮太朗氏は、がんとしてそれをゆるさなかったので、とうとう、

(むだんでいえをとびだし、ちいさなはんせんにびんじょうして、なんようにわたったのでした。)

むだんで家をとびだし、小さな帆船に便乗して、南洋にわたったのでした。

(それからなにじゅうねん、そういちくんからはまったくなんのたよりもなく、)

それから何十年、壮一君からはまったくなんのたよりもなく、

(ゆくえさえわからなかったのですが、ついさんかげつほどまえ、とつぜん)

ゆくえさえわからなかったのですが、つい三ヵ月ほどまえ、とつぜん

など

(ぼるねおとうのさんだかんからてがみをよこしてやっといちにんまえのおとこになったから、)

ボルネオ島のサンダカンから手紙をよこしてやっと一人まえの男になったから、

(おとうさまにおわびにかえりたい、といってきたのです。)

おとうさまにおわびに帰りたい、といってきたのです。

(そういちくんはげんざいでは、さんだかんふきんにおおきなごむしょくりんをいとなんでいて、)

壮一君は現在では、サンダカン付近に大きなゴム植林をいとなんでいて、

(てがみには、そのごむりんのしゃしんと、そういちくんのさいきんのしゃしんとが、)

手紙には、そのゴム林の写真と、壮一君の最近の写真とが、

(どうふうしてありました。)

同封してありました。

(もうさんじゅっさいです。きどったひげをはやしてりっぱなおとなになっていました。)

もう三十歳です。きどったひげをはやしてりっぱなおとなになっていました

(おとうさまも、おかあさまも、いもうとのさなえさんも、まだしょうがくせいのおとうとの)

おとうさまも、おかあさまも、妹の早苗さんも、まだ小学生の弟の

(そうじくんも、おおよろこびでした。)

壮二君も、大喜びでした。

(しものせきでふねをおりて、ひこうきでかえってくるというので、)

下関で船をおりて、飛行機で帰ってくるというので、

(そのひがまちどおしくてしかたありません。)

その日が待ちどおしくてしかたありません。

(さて、いっぽうはしばけをおそった、ひじょうなきょうふといいますのは、)

さて、いっぽう羽柴家をおそった、ひじょうな恐怖といいますのは、

(ほかならぬ「にじゅうめんそう」のおそろしいよこくじょうです。よこくじょうのぶんめんは、)

ほかならぬ「二十面相」のおそろしい予告状です。予告状の文面は、

(「よがいかなるじんぶつであるかは、きかもしんぶんしじょうにてごしょうちであろう。)

「余がいかなる人物であるかは、貴下も新聞紙上にてご承知であろう。

(きかは、かつてろまのふおうけのほうかんをかざりしだいだいやもんどろっこを、)

貴下は、かつてロマノフ王家の宝冠をかざりし大ダイヤモンド六個を、

(きかのかほうとして、ちんぞうせられるとかくぶんする。)

貴家の家宝として、珍蔵せられると確聞する。

(よはこのたび、みぎろっこのだいやもんどを、きかよりむしょうにてゆずりうける)

余はこのたび、右六個のダイヤモンドを、貴下より無償にてゆずりうける

(けっしんをした。きんじつちゅうにちょうだいにさんじょうするつもりである。)

決心をした。近日中にちょうだいに参上するつもりである。

(せいかくなにちじはおってごつうちする。)

正確な日時はおってご通知する。

(ずいぶんごようじんなさるがよかろう。」)

ずいぶんご用心なさるがよかろう。」

(というので、おわりに、「にじゅうめんそう」としょめいしてありました。)

というので、おわりに、「二十面相」と署名してありました。

(そのだいやもんどというのは、ろしあのていせいぼつらくののち、)

そのダイヤモンドというのは、ロシアの訂正没落ののち、

(あるはっけいろしあじんが、きゅうろまのふけのほうかんをてにはいれて、かざりの)

ある白系ロシア人が、旧ロマノフ家の宝冠を手に入れて、かざりの

(ほうせきだけをとりはずし、それを、ちゅうごくしょうにんにうりわたしたのが、)

宝石だけをとりはずし、それを、中国商人に売り渡したのが、

(まわりまわって、にほんのはしばしにかいとられたもので、あたいにして)

まわりまわって、日本の羽柴氏に買いとられたもので、価にして

(にひゃくまんえんという、きちょうなほうもつでした。)

二百万円という、貴重な宝物でした。

(そのろっこのほうせきは、げんに、そうたろうしのしょさいのきんこのなかに)

その六個の宝石は、げんに、壮太朗氏の書斎の金庫の中に

(おさまっているのですが、かいとうはそのありかまで、ちゃんとしりぬいて)

おさまっているのですが、怪盗はそのありかまで、ちゃんと知りぬいて

(いるようなぶんめんです。)

いるような文面です。

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