山頭火
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問題文
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(わけいってもわけいってもあおいやま)
分け入っても分け入っても青い山
(まっすぐなみちでさみしい)
まっすぐな道でさみしい
(しぐるるやしなないでいる)
しぐるるや死なないでいる
(きのめくさのめあるきつづける)
木の芽草の芽あるきつづける
(どうしようもないわたしがあるいている)
どうしようもないわたしが歩いている
(つきがのぼってなにをまつでもなく)
月が昇って何を待つでもなく
(ひとりのひのもえさかりゆくを)
ひとりの火の燃えさかりゆくを
(なんとかしたいくさのはのそよげども)
何とかしたい草の葉のそよげども
(もうあけさうなまどあけてあおば)
もう明けさうな窓あけて青葉
(けふもいちにちかぜをあるいてきた)
けふもいちにち風をあるいてきた
(うつむいていしころばかり)
うつむいて石ころばかり
(ひとをみおくりひとりでかへるぬかるみ)
人を見送りひとりでかへるぬかるみ
(そらのふかさはおちばしづんでいるみず)
空のふかさは落葉しづんでいる水
(よびかけられてふりかへったがらくようりん)
よびかけられてふりかへったが落葉林
(くもはあみはるわたしはわたしをこうていする)
蜘蛛は網張る私は私を肯定する
(いつとなくさくらがさいてあうてはわかれる)
いつとなくさくらが咲いて逢うてはわかれる
(なにをもとめるかぜのなかゆく)
何を求める風の中ゆく
(あんたがきてくれさうなころのふうりん)
あんたが来てくれさうなころの風鈴
(たたずめばかぜわたるそらのとほくとほく)
たたずめば風わたる空のとほくとほく
(しづけさはしぬるばかりのみずがながれて)
しづけさは死ぬるばかりの水がながれて
など
(わたしとうまれたことがあきふかうなるわたし)
わたしと生まれたことが秋ふかうなるわたし
(ふっとかげがかすめていったかぜ)
ふっと影がかすめていった風
(やっぱりひとりはさみしいかれくさ)
やっぱり一人はさみしい枯草
(おこつこえなくみずのうへをゆく)
お骨声なく水のうへをゆく
(くさのあおさよはだしでもどる)
草の青さよはだしでもどる
(あきかぜ、いきたいほうへいけるところまで)
秋風、行きたい方へ行けるところまで
(からすとんでゆくみずをわたらう)
鴉とんでゆく水をわたらう
(なみおとおだやかなゆめのふるさと)
波音おだやかな夢のふるさと
(ほろほろほろびゆくわたくしのあき)
ほろほろほろびゆくわたくしの秋
(あきかぜあるいてもあるいても)
秋風あるいてもあるいても
(にごれるみずのながれつつすむ)
濁れる水の流れつつ澄む
(ひとりとなればあおがるるそらのあおさかな)
ひとりとなれば仰がるる空の青さかな