竹取物語15
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問題文
(けらいのひとたちはおどろいて、ちかよってちゅうなごんをだきおこした。ちゅうなごんはしろめをむいて)
家来の人たちは驚いて、近寄って中納言を抱き起した。中納言は白目を剥いて
(きぜつし、よこたわっている。けらいたちが、みずをすくってからのませた。)
気絶し、横たわっている。家来たちが、水をすくってから飲ませた。
(ようやくいしきをとりもどしたので、かなえのうえからてをとったりあしをとったりして、)
ようやく意識を取り戻したので、鼎の上から手を取ったり足を取ったりして、
(じめんへとおろした。「ごきぶんはいかがですか。」とたずねると、やっとのことで)
地面へと下ろした。「ご気分はいかがですか。」と尋ねると、やっとのことで
(くるしそうないきをしながら、「いしきはすこしはっきりしてきたが、こしをいためて)
苦しそうな息をしながら、「意識は少しはっきりしてきたが、腰を痛めて
(うごけない。しかし、こやすがいをさっとにぎったので、うれしくおもっているところだ。)
動けない。しかし、子安貝をさっと握ったので、嬉しく思っているところだ。
(まずはあかりをもってこい。こやすがいのかおをみてやる。」といって、)
まずは明かりを持ってこい。子安貝の顔を見てやる。」と言って、
(あたまをもちあげててのひらをひらいた。しかし、こやすがいではなくつばめがたらした)
頭を持ち上げて手のひらを開いた。しかし、子安貝ではなく燕が垂らした
(ふるいふんをにぎっていただけだった。)
古い糞を握っていただけだった。
(それをみて、「ああ、かいがないではないか。」とおっしゃったので、)
それを見て、「ああ、貝がないではないか。」と仰ったので、
(おもっていたこととじっさいがちがうことを、「かいなし」というようになった。)
思っていたことと実際が違うことを、「かいなし」と言うようになった。
(ちゅうなごんはじぶんがにぎっていたものがかいではないことをみてしまったので、)
中納言は自分が握っていた物が貝ではないことを見てしまったので、
(がっかりときおちしてしまい、からだがまがらなくなってたんかになるからびつにふたに)
がっかりと気落ちしてしまい、体が曲がらなくなって担架になる唐櫃に蓋に
(おさめることができなくなり、ついにはこしがおれてしまった。)
収めることができなくなり、遂には腰が折れてしまった。
(ちゅうなごんはこどものようなようちなふるまいをしてこしぼねがおれたことを、)
中納言は子どものような幼稚な振る舞いをして腰骨が折れたことを、
(せけんにしられたくないとおもい、かくそうとしてきづかれしてしまい、)
世間に知られたくないと思い、隠そうとして気疲れしてしまい、
(さらにびょうきがあっかしてよわっていった。ひにちがたつにつれて、)
更に病気が悪化して弱っていった。日にちが経つにつれて、
(こやすがいがとれなかったことよりも、ひとからわらわれることをきにするようになり、)
子安貝が取れなかったことよりも、人から笑われることを気にするようになり、
(ただびょうきでしぬことよりもはずかしいことをしてしまったとおもって)
ただ病気で死ぬことよりも恥ずかしいことをしてしまったと思って
(なやむようになった。これをかぐやひめがきいて、おみまいとしておくったうた、)
悩むようになった。これをかぐや姫が聞いて、お見舞いとして送った歌、
(「ながいあいだ、こちらにたちよってくださっていないですが、なみもたちよらない)
「長い間、こちらに立ち寄って下さっていないですが、波も立ち寄らない
(すみのえのまつではないですが、まつかい(まつ、かい)もないというはなしを)
住吉の松ではないですが、待つ貝(松、甲斐)もないという話を
(ひとづてにきいています。それはほんとうなのでしょうか。」)
人づてに聞いています。それは本当なのでしょうか。」
(このうたをけらいがよんでちゅうなごんにきかせた。ちゅうなごんはとてもよわったこころのまま、)
この歌を家来が読んで中納言に聞かせた。中納言はとても弱った心のまま、
(あたまをもちあげて、ひとにかみをもってこさせて、くるしいいきをしながらなんとか)
頭を持ち上げて、人に紙を持って来させて、苦しい息をしながら何とか
(かえしうたをかいた。)
返歌を書いた。
(「かいはみつかりませんでしたが、ひめからおみまいのうたをいただき、)
「貝は見つかりませんでしたが、姫からお見舞いの歌を頂き、
(かいはありました。しかしそのようなおきもちがあるのに、どうして)
甲斐はありました。しかしそのようなお気持ちがあるのに、どうして
(らくたんとはずかしさでしにそうなわたしのいのちを、ひめはさじですくうように)
落胆と恥ずかしさで死にそうな私の命を、姫は匙で掬うように
(すくってくださらないのですか。」)
救って下さらないのですか。」
(とかきおえると、なくなってしまった。これをきいたかぐやひめは、)
と書き終えると、亡くなってしまった。これを聞いたかぐや姫は、
(「すこしかわいそうだ。」とおもった。)
「少し可哀想だ。」と思った。
(このいつわによってすこしうれしいことを、「かいあり」というようになった。)
この逸話によって少し嬉しいことを、「甲斐あり」と言うようになった。