鍵
師匠シリーズ
マイタイピングに師匠シリーズが沢山あったと思ったのですが、なくなってしまっていたので、作成しました。
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問題文
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(ぼくのおかるとどうのししょうはとうじやちん9000えんのひどいあぱーとにすんでいた。)
僕のオカルト道の師匠は当時家賃9000円の酷いアパートに住んでいた。
(かぎもどらむしきでかけたりかけなかったりだったらしい。)
鍵もドラム式で掛けたり掛けなかったりだったらしい。
(あるあさめがさめるとみしらぬおとこのひとがまくらもとにすわってて)
ある朝目が覚めると見知らぬ男の人が枕元に座ってて
(「おはようございます」というので「おはようございます」とあいさつすると)
「おはようございます」というので「おはようございます」と挨拶すると
(しゅうきょうのかんゆうらしきことをはじめたから「さようなら」といって)
宗教の勧誘らしきことをはじめたから「さようなら」といって
(そのひとおいたままいえをでてきたといういつわがある。)
その人おいたまま家を出てきたという逸話がある。
(ぼうはんいしきかいむのひとで、ぼくがはじめていえによんでもらったときも)
防犯意識皆無の人で、僕がはじめて家に呼んでもらった時も
(とうぜんかぎなんかかけていなかった。)
当然鍵なんか掛けていなかった。
(さけをのんでふたりともでいすいして、きぜつするみたいに)
酒を飲んで2人とも泥酔して、気絶するみたいに
(いつのまにかねむっていた。)
いつのまにか眠っていた。
(ぼくがよなかにみみなりのようなものをかんじてめをさますと、)
僕が夜中に耳鳴りのようなものを感じて目を覚ますと、
(よこにねていたししょうのかおをのぞきこむようにしているおとこのかげがめにはいった。)
横に寝ていた師匠の顔を覗き込むようにしている男の影が目に入った。
(ぼくはどろぼうだとおもい、いっしゅんぱにっくになったがからだがこうちょくして)
僕は泥棒だと思い、一瞬パニックになったが体が硬直して
(こえをあげることもできなかった。)
声をあげることもできなかった。
(ぼくはとりあえずねてるふりをしながら、うすめをあけてそっちをぎょうししていると)
僕はとりあえず寝てる振ふりをしながら、薄目をあけてそっちを凝視していると
(おとこはふらふらしたあしどりでからだをおこすとげんかんのどあのほうへいきはじめた。)
男はふらふらした足取りで体を起こすと玄関のドアのほうへ行きはじめた。
(「いっちまえ。なにもとるもんないだろこのへや」)
『いっちまえ。何も盗るもんないだろこの部屋』
(とひっしでねんじているとおとこはどあをあけた。)
と必死で念じていると男はドアを開けた。
(うすあかりのなかでいっしゅんふりかえってこっちをみたとき、)
薄明かりの中で一瞬振り返ってこっちを見た時、
(みぎほおにひきつりきずのようなものがみえた。)
右頬に引き攣り傷のようなものが見えた。
など
(おとこがいってしまうとぼくはししょうをたたきおこした。)
男が行ってしまうと僕は師匠をたたき起こした。
(「たのむからかぎしましょうよ!」)
「頼むから鍵しましょうよ!」
(もうほとんどはんなき。)
もうほとんど半泣き。
(しかしししょうとぼけていわく)
しかし師匠とぼけて曰く
(「あーこわかったー。でもいまのはかぎしてもむだ」)
「あー怖かったー。でも今のは鍵しても無駄」
(「なにいってるんすか。あふぉですか。ていうかおきてたんすか」)
「なにいってるんすか。アフォですか。ていうか起きてたんすか」
(ぼくがまくしたてるとししょうはにやにやわらいながら)
僕がまくしたてると師匠はニヤニヤ笑いながら
(「さいごかおみただろ」)
「最後顔見ただろ」
(うなずくと、ししょうはじぶんのめをゆびさしてぞっとすることをいった。)
頷くと、師匠は自分の目を指差してぞっとすることを言った。
(「めがね」)
「メガネ」
(それでぼくはすべてをりかいした。)
それで僕はすべてを理解した。
(ぼくはしりょくがわるい。)
僕は視力が悪い。
(めがねがないとほとんどなにもみえない。)
眼鏡が無いとほとんど何も見えない。
(いまもまぢかにあるししょうのかおでさえ、りんかくがぼやけている。)
今も間近にある師匠の顔でさえ、輪郭がぼやけている。
(「めがねなしでみたのははじめてだろ?」)
「眼鏡ナシで見たのは初めてだろ?」
(ぼくはうなずくしかなかった。)
僕は頷くしかなかった。
(そういうものだとはじめてしった。)
そういうものだとはじめて知った。
(けっきょくあれはゆきずりらしい。)
結局あれは行きずりらしい。
(なんどかししょうのへやにとまったがにどとあうことはなかった。)
何度か師匠の部屋に泊まったが2度と会うことはなかった。