怪人二十面相31

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問題文

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(そのぴすとるを、おとなしくこっちへひきわたせば、こっくに)

そのピストルを、おとなしくこっちへひきわたせば、コックに

(いいつけて、さっそくあさごはんをはこばせるんだがねえ。」)

いいつけて、さっそく朝ご飯を運ばせるんだがねえ。」

(ぞくはおおきなことはいうものの、やっぱりぴすとるをきみはわるがって)

賊は大きなことはいうものの、やっぱりピストルをきみは悪がって

(いるのでした。それをしょくじのだいかとしてとりあげるとは、うまいことを)

いるのでした。それを食事の代価としてとりあげるとは、うまいことを

(おもいついたものです。)

思いついたものです。

(こばやししょうねんは、やがてすくいだされることをしんじていましたから、)

小林少年は、やがて救いだされることを信じていましたから、

(それまでしょくじをがまんするのは、なんでもないのですが、あまりへいきな)

それまで食事をがまんするのは、なんでもないのですが、あまり平気な

(かおをしていて、あいてにうたがいをおこさせてはまずいとかんがえました。)

顔をしていて、相手にうたがいをおこさせてはまずいと考えました。

(それに、どうせぴすとるなどに、もうようじはないのです。)

それに、どうせピストルなどに、もう用事はないのです。

(「ざんねんだけれど、きみのもうしでにおうじよう。ほんとうは、おなかが)

「ざんねんだけれど、きみの申し出に応じよう。ほんとうは、おなかが

(ぺこぺこなんだ。」)

ペコペコなんだ。」

(わざと、くやしそうにこたえました。)

わざと、くやしそうに答えました。

(ぞくは、それをおしばいとはこころづかず、けいりゃくがずにあたったとばかり、)

賊は、それをお芝居とは心づかず、計略が図にあたったとばかり、

(とくいになって、)

とくいになって、

(「うふふふ・・・・・・、さすがのしょうねんたんていも、ひもじさにはかなわないと)

「ウフフフ……、さすがの少年探偵も、ひもじさにはかなわないと

(みえるね。よしよし、いますぐにしょくじをおろしてやるからね。」)

みえるね。よしよし、今すぐに食事をおろしてやるからね。」

(といいながら、おとしあなをしめてすがたをけしましたが、やがて、)

といいながら、おとし穴をしめて姿を消しましたが、やがて、

(なにかこっくにめいじているらしいこえが、てんじょうから、かすかにきこえてきました。)

何かコックに命じているらしい声が、天井から、かすかに聞こえてきました。

(あんがいしょくじのよういがてまどって、ふたたびにじゅうめんそうが、おとしあなを)

あんがい食事の用意がてまどって、ふたたび二十面相が、落とし穴を

(ひらいてかおをだしたのは、それからにじゅっぷんもたったころでした。)

ひらいて顔を出したのは、それから二十分もたったころでした。

など

(「さあ、あたたかいごはんをもってきてあげたよ。が、まずだいかのほうを、)

「さあ、あたたかいご飯を持ってきてあげたよ。が、まず代価のほうを、

(さきにちょうだいすることにしよう。さあ、このかごにぴすとるを)

さきにちょうだいすることにしよう。さあ、このかごにピストルを

(いれるんだ。」)

入れるんだ。」

(あみのついたちいさなかごが、するするとおりてきました。こばやししょうねんが、)

網のついた小さなかごが、スルスルとおりてきました。小林少年が、

(いわれるままに、ぴすとるをそのなかへいれますと、かごは、てばやく)

いわれるままに、ピストルをその中へ入れますと、かごは、手ばやく

(てんじょうへたぐりあげられ、それから、もういちどおりてきたときには、)

天井へたぐりあげられ、それから、もう一度おりてきたときには、

(そのなかにゆげのたっているおにぎりがみっつと、はむと、なまたまごと、)

その中に湯気のたっているおにぎりが三つと、ハムと、なま卵と、

(おちゃのびんとが、ならべてありました。とりこのみぶんにしては、)

お茶のびんとが、ならべてありました。とりこの身分にしては、

(なかなかのごちそうです。)

なかなかのごちそうです。

(「さあ、ゆっくりたべてくれたまえ。きみのほうでだいかさえはらってくれたら、)

「さあ、ゆっくりたべてくれたまえ。きみのほうで代価さえはらってくれたら、

(いくらでもごちそうしてあげるよ。おひるのごはんには、)

いくらでもごちそうしてあげるよ。お昼のご飯には、

(こんどはだいやもんどだぜ。せっかくてにはいれたのを、きのどくだけれど、)

こんどはダイヤモンドだぜ。せっかく手に入れたのを、気のどくだけれど、

(ひとつぶずつちょうだいすることにするよ。いくらざんねんだといって、)

一粒ずつちょうだいすることにするよ。いくらざんねんだといって、

(ひもじさにはかえられないからね。つまり、そのだいやもんどを、)

ひもじさにはかえられないからね。つまり、そのダイヤモンドを、

(すっかり、かえしてもらうというわけなんだよ。ひとつぶずつ、ひとつぶずつ、)

すっかり、返してもらうというわけなんだよ。一粒ずつ、一粒ずつ、

(ははは・・・・・・、ほてるのしゅじんも、なかなかたのしみなものだねえ。」)

ハハハ……、ホテルの主人も、なかなかたのしみなものだねえ。」

(にじゅうめんそうは、このきみょうなとりひきが、ゆかいでたまらないようすでした。)

二十面相は、この奇妙な取りひきが、ゆかいでたまらないようすでした。

(しかし、そんなきのながいことをいっていて、ほんとうにだいやもんどが)

しかし、そんな気のながいことをいっていて、ほんとうにダイヤモンドが

(とりかえせるのでしょうか。)

とりかえせるのでしょうか。

(そのまえに、かれじしんがとりこになってしまうようなことはないでしょうか。)

そのまえに、彼自身がとりこになってしまうようなことはないでしょうか。

(こばやししょうねんのしょうり)

小林少年の勝利

(にじゅうめんそうは、おとしどのところにしゃがんだまま、いま、とりあげた)

二十面相は、おとし戸のところにしゃがんだまま、今、とりあげた

(ばかりのぴすとるを、てのひらのうえでぴょいぴょいとはずませながら、)

ばかりのピストルを、手のひらの上でピョイピョイとはずませながら、

(とくいのぜっちょうでした。そして、なおもこばやししょうねんをからかってたのしもうと、)

とくいの絶頂でした。そして、なおも小林少年をからかってたのしもうと、

(なにかいいかけたときでした。)

何かいいかけたときでした。

(ばたばたとにかいからかけおりるおとがして、こっくのきょうふにひきつったかおが)

バタバタと二階からかけおりる音がして、コックの恐怖にひきつった顔が

(あらわれました。)

あらわれました。

(「たいへんです・・・・・・。じどうしゃがさんだい、おまわりがうじゃうじゃ)

「たいへんです……。自動車が三台、おまわりがうじゃうじゃ

(のっているんです・・・・・・。にかいのまどからみていると、もんのそとでとまりました・・・・・・。)

乗っているんです……。二階の窓から見ていると、門の外でとまりました……。

(はやくにげなくっちゃ。」)

早く逃げなくっちゃ。」

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