怪人二十面相65

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問題文

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(「えっ。」)

「エッ。」

(びっくりしてふりむくと、そこにたっているのは、きたならしいこじきです。)

びっくりしてふりむくと、そこに立っているのは、きたならしい乞食です。

(「なんだい、おこもさんか。おらあ、ほどこしをするようなかねもちじゃ)

「なんだい、おこもさんか。おらあ、ほどこしをするような金持じゃ

(ねえよ。」)

ねえよ。」

(ふろうにんはいいすてて、たちさろうとします。)

浮浪人はいいすてて、立ちさろうとします。

(「いや、そんなことじゃない。すこしきみにききたいことがあるんだ。」)

「いや、そんなことじゃない。少しきみにききたいことがあるんだ。」

(「なんだって?」)

「なんだって?」

(こじきのくちのききかたがへんなので、おとこはいぶかしげに、そのかおを)

乞食の口のきき方がへんなので、男はいぶかしげに、その顔を

(のぞきこみました。)

のぞきこみました。

(「おれはこうみえても、ほんもののこじきじゃないんだ。じつは、きみだから)

「おれはこう見えても、ほんものの乞食じゃないんだ。じつは、きみだから

(はなすがね。おれはにじゅうめんそうのてしたのものなんだ。けさっから、あけちの)

話すがね。おれは二十面相の手下のものなんだ。けさっから、明智の

(やろうのみはりをしていたんだよ。だが、きみもあけちには、よっぽど)

野郎の見はりをしていたんだよ。だが、きみも明智には、よっぽど

(うらみがあるらしいようすだね。」)

うらみがあるらしいようすだね。」

(ああ、やっぱり、こじきはにじゅうめんそうのぶかのひとりだったのです。)

ああ、やっぱり、乞食は二十面相の部下のひとりだったのです。

(「うらみがあるどころか、おらあ、あいつのためにけいむしょへぶちこまれた)

「うらみがあるどころか、おらあ、あいつのために刑務所へぶちこまれた

(んだ。どうかして、このうらみをかえしてやりたいとおもっているんだ。」)

んだ。どうかして、このうらみを返してやりたいと思っているんだ。」

(ふろうにんは、またしても、にぎりこぶしをふりまわして、ふんがいするのでした。)

浮浪人は、またしても、にぎりこぶしをふりまわして、憤慨するのでした。

(「なまえはなんていうんだ。」)

「名まえはなんていうんだ。」

(「あかいとらぞうってもんだ。」)

「赤井寅三ってもんだ。」

(「どこのみうちだ。」)

「どこの身うちだ。」

など

(「おやぶんなんてねえ。いっぽんたちよ。」)

「親分なんてねえ。一本立ちよ。」

(「ふん、そうか。」)

「フン、そうか。」

(こじきはしばらくかんがえておりましたが、やがて、なにをおもったか、こんな)

乞食はしばらく考えておりましたが、やがて、何を思ったか、こんな

(ふうにきりだしました。)

ふうに切りだしました。

(「にじゅうめんそうというおやぶんのなまえをしっているか。」)

「二十面相という親分の名まえを知っているか。」

(「そりゃあきいているさ。すげえうでまえだってね。」)

「そりゃあ聞いているさ。すげえ腕まえだってね。」

(「すごいどころか、まるでまほうつかいだよ。こんどなんか、はくぶつかんのこくほうを)

「すごいどころか、まるで魔法使いだよ。こんどなんか、博物館の国宝を

(すっかりぬすみだそうといういきおいだからね・・・・・・。ところで、にじゅうめんそうの)

すっかりぬすみだそうという勢いだからね……。ところで、二十面相の

(おやぶんにとっちゃ、このあけちこごろうってやろうは、てきもどうぜんなんだ。あけちに)

親分にとっちゃ、この明智小五郎って野郎は、敵も同然なんだ。明智に

(うらみのあるきみとは、おなじたちばなんだ。)

うらみのあるきみとは、おなじ立ち場なんだ。

(きみ、にじゅうめんそうのおやぶんのてしたになるきはないか。そうすりゃあ、うんと)

きみ、二十面相の親分の手下になる気はないか。そうすりゃあ、うんと

(うらみがかえせようというもんだぜ。」)

うらみが返せようというもんだぜ。」

(あかいとらぞうは、それをきくと、こじきのかおをまじまじとながめていましたが、)

赤井寅三は、それを聞くと、乞食の顔をまじまじとながめていましたが、

(やがて、はたとてをうって、)

やがて、ハタと手を打って、

(「よし、おらあそれにきめた。あにき、そのにじゅうめんそうのおやぶんに、ひとつ)

「よし、おらあそれにきめた。兄貴、その二十面相の親分に、ひとつ

(ひきあわせてくんねえか。」)

ひきあわせてくんねえか。」

(と、でしいりをしょもうするのでした。)

と、弟子入りを所望するのでした。

(「うん、ひきあわせるとも。あけちにそんなうらみのあるきみなら、おやぶんは)

「ウン、ひきあわせるとも。明智にそんなうらみのあるきみなら、親分は

(きっとよろこぶぜ。だがな、そのまえに、おやぶんへのみやげに、ひとつてがらを)

きっと喜ぶぜ。だがな、その前に、親分へのみやげに、ひとつ手がらを

(たてちゃどうだ。それも、あけちのやろうをひっさらうしごとなんだぜ。」)

たてちゃどうだ。それも、明智の野郎をひっさらう仕事なんだぜ。」

(こじきすがたのにじゅうめんそうのぶかは、あたりをみまわしながら、こえをひくめて)

乞食姿の二十面相の部下は、あたりを見まわしながら、声をひくめて

(いうのでした。)

いうのでした。

(めいたんていのききゅう)

名探偵の危急

(「ええ、なんだって、あのやろうをひっさらうんだって、そいつあおもしれえ。)

「ええ、なんだって、あの野郎をひっさらうんだって、そいつあおもしれえ。

(ねがってもないことだ。てつだわせてくんねえ。ぜひてつだわせて)

ねがってもないことだ。手つだわせてくんねえ。ぜひ手つだわせて

(くんねえ。で、それはいったい、いつのことなんだ。」)

くんねえ。で、それはいったい、いつのことなんだ。」

(あかいとらぞうは、もうむちゅうになってたずねるのです。)

赤井寅三は、もうむちゅうになってたずねるのです。

(「こんやだよ。」)

「今夜だよ。」

(「え、え、こんやだって。そいつあすてきだ。だが、どうやってひっさらおう)

「え、え、今夜だって。そいつあすてきだ。だが、どうやってひっさらおう

(というんだね。」)

というんだね。」

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