怪人二十面相79

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問題文

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(あけちこごろうが、まるでにじゅうめんそうをべんごでもするようにいいました。)

明智小五郎が、まるで二十面相を弁護でもするようにいいました。

(かれはろうかんちょうきたこうじはかせと、さもなかよしのように、ずっと、さいぜんから)

彼は老館長北小路博士と、さも仲よしのように、ずっと、さいぜんから

(てをにぎりあったままなのです。)

手をにぎりあったままなのです。

(「ほう、むいみでなかったって?それはいったい、どういうことなんだね。」)

「ホウ、無意味でなかったって?それはいったい、どういうことなんだね。」

(けいしそうかんが、ふしぎそうにめいたんていのかおをみて、たずねました。)

警視総監が、ふしぎそうに名探偵の顔を見て、たずねました。

(「あれをごらんください。」)

「あれをごらんください。」

(するとあけちはまどにちかづいて、はくぶつかんのうらてのあきちをゆびさしました。)

すると明智は窓に近づいて、博物館の裏手のあき地を指さしました。

(「ぼくがじゅうにがつとおかごろまで、またなければならなかったひみつというのは、)

「ぼくが十二月十日ごろまで、待たなければならなかった秘密というのは、

(あれなのです。」)

あれなのです。」

(そのあきちには、はくぶつかんそうりつとうじからの、ふるいにほんだてのかんいんしゅくちょくしつが)

そのあき地には、博物館創立当時からの、古い日本建ての館員宿直室が

(たっていたのですが、それがふようになって、すうじつまえから、かおくの)

建っていたのですが、それが不用になって、数日前から、家屋の

(とりこわしをはじめ、もうほとんど、とりこわしもおわって、ふるざいもくや、)

とりこわしをはじめ、もうほとんど、とりこわしも終わって、古材木や、

(やねがわらなどが、あっちこっちにつみあげてあるのです。)

屋根がわらなどが、あっちこっちにつみあげてあるのです。

(「ふるやをとりこわしたんだね。しかし、あれとにじゅうめんそうのじけんと、)

「古屋をとりこわしたんだね。しかし、あれと二十面相の事件と、

(いったい、なんのかんけいがあるんです。」)

いったい、なんの関係があるんです。」

(けいじぶちょうは、びっくりしたようにあけちをみました。)

刑事部長は、びっくりしたように明智を見ました。

(「そんなかんけいがあるか、じきわかりますよ・・・・・・。どなたか、おてすうですが、)

「そんな関係があるか、じきわかりますよ……。どなたか、お手数ですが、

(なかにいるなかむらぶちょうに、きょうひるごろうらもんのばんをしていたけいかんをつれて、)

中にいる中村部長に、きょう昼ごろ裏門の番をしていた警官をつれて、

(いそいでここへきてくれるように、おつたえくださいませんか。」)

いそいでここへ来てくれるように、お伝えくださいませんか。」

(あけちのさしずに、かんいんのひとりが、なにかわけがわからぬながら、)

明智のさしずに、館員のひとりが、何かわけがわからぬながら、

など

(おおいそぎでかいかへおりてきましたが、まもなくなかむらそうさかかりちょうとひとりの)

大急ぎで階下へおりてきましたが、まもなく中村捜査係長とひとりの

(けいかんをともなってかえってきました。)

警官をともなって帰ってきました。

(「きみがひるごろうらもんのところにいたかたですか。」)

「きみが昼ごろ裏門のところにいた方ですか。」

(あけちがさっそくたずねますと、けいかんはそうかんのまえだものですから、ひどく)

明智がさっそくたずねますと、警官は総監の前だものですから、ひどく

(あらたまって、ちょくりつふどうのしせいで、「そうです。」とこたえました。)

あらたまって、直立不動の姿勢で、「そうです。」と答えました。

(「では、きょうしょうごから、いちじごろまでのあいだに、とらっくがいちだい、)

「では、きょう正午から、一時ごろまでのあいだに、トラックが一台、

(うらもんをでていくのをみたでしょう。」)

裏門を出ていくのを見たでしょう。」

(「はあ、おたずねになっているのは、あのとりこわしのかおくのふるざいもくを)

「はあ、おたずねになっているのは、あのとりこわしの家屋の古材木を

(つんだとらっくのことではありませんか。」)

つんだトラックのことではありませんか。」

(「そうです。」)

「そうです。」

(「それならば、たしかにとおりました。」)

「それならば、たしかに通りました。」

(けいかんは、あのふるざいもくがどうしたんです、といわぬばかりのかおつきです。)

警官は、あの古材木がどうしたんです、といわぬばかりの顔つきです。

(「みなさんおわかりになりましたか。これがぞくのまほうのたねです。)

「みなさんおわかりになりましたか。これが賊の魔法の種です。

(うわべはふるざいもくばかりのようにみえていて、そのじつ、あのとらっくには、)

うわべは古材木ばかりのように見えていて、そのじつ、あのトラックには、

(とうなんのびじゅつひんがぜんぶつみこんであったのですよ。」)

盗難の美術品がぜんぶつみこんであったのですよ。」

(あけちはいちどうをみまわして、おどろくべきたねあかしをしました。)

明智は一同を見まわして、おどろくべき種明かしをしました。

(「すると、とりこわしのひとのなかにぞくのてしたがまじっていたという)

「すると、とりこわしの人の中に賊の手下がまじっていたという

(のですか。」)

のですか。」

(なかむらかかりちょうは、めをぱちぱちさせてききかえしました。)

中村係長は、目をパチパチさせて聞きかえしました。

(「そうです。まじっていたのではなくて、ひとたちぜんぶがぞくのてしただった)

「そうです。まじっていたのではなくて、人たちぜんぶが賊の手下だった

(のかもしれません。にじゅうめんそうははやくからばんたんのじゅんびをととのえて、)

のかもしれません。二十面相は早くから万端の準備をととのえて、

(このぜっこうのきかいをもっていたのです。かおくのとりこわしは、たしか)

この絶好の機会を持っていたのです。家屋のとりこわしは、たしか

(じゅうにがついつかからはじまったのでしたね。)

十二月五日からはじまったのでしたね。

(そのちゃくしゅきじつは、さんがつもしがつもまえから、かんけいしゃにはわかっていた)

その着手期日は、三月も四月もまえから、関係者にはわかっていた

(はずです。そうすれば、とおかごろはちょうどふるもくざいはこびだしのひに)

はずです。そうすれば、十日ごろはちょうど古材木運びだしの日に

(あたるじゃありませんか。)

あたるじゃありませんか。

(よこくのじゅうにがつとおかというひづけは、こういうところからわりだされた)

予告の十二月十日という日づけは、こういうところから割りだされた

(のです。またごごよじというのは、ほんもののびじゅつひんがちゃんとぞくの)

のです。また午後四時というのは、ほんものの美術品がちゃんと賊の

(そうくつにはこばれてしまって、もうにせものがわかっても)

巣くつに運ばれてしまって、もうにせものがわかっても

(さしつかえないというじかんをいみしたのです。」)

さしつかえないという時間を意味したのです。」

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