田山花袋「少女病」 9

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問題文
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(きょうもそこにきてみみをそばだてたが、でんしゃのきたようなけはいもないので、)
今日もそこに来て耳をそばだてたが、電車の来たような気配もないので、
(おなじほちょうですたすたとあるいていったが、たかいせんろにつきあたってまがるかどで、)
同じ歩調ですたすたと歩いていったが、高い線路に突き当たって曲がる角で、
(ふとくりうめのちりめんのはおりをぞろりときたかっこうのよいひさしがみのおんなのうしろすがたをみた。)
ふと栗梅の縮緬の羽織をぞろりと来た恰好の好い庇髪の女の後ろ姿を見た。
(うぐいすいろのりぼん、しゅちんのはなお、おろしたてのしろたび、それをみると、)
鶯色のリボン、繻珍の鼻緒、おろし立ての白足袋、それを見ると、
(もうそのむねはなんとなくときめいて、)
もうその胸はなんとなくときめいて、
(そのくせどうのこうのというのでもないが、ただうれしく、そわそわして、)
そのくせどうのこうのと言うのでもないが、ただ嬉しく、そわそわして、
(そのさきへおいこすのがなんだかおしいようなきがするようすである。)
その先へ追い越すのがなんだか惜しいような気がする様子である。