江戸川乱歩 赤い部屋⑤

投稿者nyokesiプレイ回数0000順位1338位
難易度(5.0) 1833打 長文 長文モード可タグ長文 小説 文豪 江戸川乱歩
順位 名前 スコア 称号 打鍵/秒 正誤率 時間(秒) 打鍵数 ミス 問題 日付
1 hayao 8486 8.7 97.3% 206.1 1798 49 31 2020/10/28
2 HAKU 7910 8.1 97.3% 224.9 1829 50 31 2020/10/26
3 ぱんこ 7556 7.8 96.4% 229.6 1801 66 31 2020/10/29
4 nao 7275 7.4 97.3% 243.0 1818 50 31 2020/10/27
5 おっ 7240 7.5 96.5% 241.7 1815 65 31 2020/10/26

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問題文

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(「や、おれはたいへんなまちがいをしてしまったぞ」)

「ヤ、俺は大変な間違いをしてしまったぞ」

(わたしはびっくりしました。いくらさけによっていたとはいえ、)

私はびっくりしました。いくら酒に酔っていたとは云え、

(けっしてしょうきをうしなっていたわけではないのに、わたしとしたことが、)

決して正気を失っていた訳ではないのに、私としたことが、

(なんとおもってあのけがにんをmいいんなどへかつぎこませたのでしょう。)

何と思ってあの怪我人をM医院などへ担ぎ込ませたのでしょう。

(「ここをひだりのほうへにちょうばかりいくとひだりがわにあかいけんとうのついたいえがある・・・」)

「ここを左の方へ二町ばかり行くと左側に赤い軒燈の点いた家がある・・・」

(というそのときのことばもすっかりおぼえています。なぜそのかわりに、)

というその時の言葉もすっかり覚えています。なぜその代わりに、

(「ここをみぎのほうへいっちょうばかりいくとkびょういんというげかせんもんのいしゃがある」)

「ここを右の方へ一町ばかり行くとK病院という外科専門の医者がある」

(といわなかったのでしょう。わたしのおしえたmというのはひょうばんのわるいやぶいしゃで、)

と云わなかったのでしょう。私の教えたMというのは評判の悪い藪医者で、

(しかもげかのほうはできるかどうかさえうたがわしかったほどなのです。)

しかも外科の方は出来るかどうかさえ疑わしかった程なのです。

(ところがmとははんたいのほうがくでmよりはもっとちかいところに、)

ところがMとは反対の方角でMよりはもっと近い所に、

(りっぱにせつびのととのったkというげかびょういんがあるではありませんか。)

立派に設備の整ったKという外科病院があるではありませんか。

(むろんわたしはそれをよくしっていたはずなのです。しっていたのになぜ)

無論私はそれをよく知っていた筈なのです。知っていたのに何故

(まちがったことをおしえたか。そのときのふしぎなしんりじょうたいは、いまになってもまだ)

間違ったことを教えたか。その時の不思議な心理状態は、今になってもまだ

(よくわかりませんが、おそらくどうわすれとでもいうのでしょうか。)

よく分りませんが、恐らく胴忘れとでも云うのでしょうか。

(わたしはすこしきがかりになってきたものですから、ばあやにそれとなく)

私は少し気懸りになって来たものですから、婆やにそれとなく

(きんじょのうわさなどをさぐらせてみますと、どうやらけがにんはmびょういんのしんさつしつで)

近所の噂などを探らせて見ますと、どうやら怪我人はM病院の診察室で

(しんだあんばいなのです。どこのいしゃでもそんなけがにんなんかかつぎこまれるのは)

死んだ塩梅なのです。どこの医者でもそんな怪我人なんか担ぎ込まれるのは

(いやがるものです。ましてやはんのいちじというのですから、)

厭がるものです。まして夜半の一時というのですから、

(むりもありませんがmびょういんではいくらとをたたいても、)

無理もありませんがM病院ではいくら戸を叩いても、

(なんのかんのといってなかなかあけてくれなかったらしいのです。)

何のかんのと云ってなかなか開けてくれなかったらしいのです。

など

(さんざんひまどらせたあげくやっとけがにんをかつぎこんだじぶんには、)

さんざん暇取らせた挙句やっと怪我人を担ぎ込んだ時分には、

(もうよほどておくれになっていたにそういありません。)

もう余程手遅れになっていたに相違ありません。

(でも、そのときもしmいいんのあるじが「わたしはせんもんいでないから、)

でも、その時もしM医院の主が「私は専門医でないから、

(きんじょのkびょういんのほうへつれていけ」とでも、さしずをしたなら、)

近所のK病院の方へつれて行け」とでも、指図をしたなら、

(あるいはけがにんはたすかっていたのかもしれませんが、)

或いは怪我人は助かっていたのかも知れませんが、

(なんというむちゃなことでしょう。かれはみずからそのむずかしいかんじゃを)

何という無茶なことでしょう。彼は自らその難しい患者を

(しょりしようとしたらしいのです。そしてしくじったのです。)

処理しようとしたらしいのです。そしてしくじったのです。

(なんでもうわさによりますとmしはうろたえてしまって、ふとうにながいあいだ)

何でも噂によりますとM氏はうろたえてしまって、不当に長い間

(けがにんをいじくりまわしていたとかいうことです。)

怪我人をいじくりまわしていたとかいうことです。

(わたしはそれをきいて、なんだかこうへんなきもちになってしまいました。)

私はそれを聞いて、何だかこう変な気持になってしまいました。

(このばあいかわいそうなろうじんをころしたものははたしてなんぴとでしょうか。)

この場合可哀相な老人を殺したものは果たして何人(なんぴと)でしょうか。

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