卒業6

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タグ小説
自作の小説です。随時アップします。

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問題文

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(いよいよきょうかられんしゅうがはじまる。)

いよいよ今日から練習が始まる。

(きんちょうしてよくねむれなかったわたしは、)

緊張してよく眠れなかった私は、

(がっしゅくじょうらのみずうみにきていた。)

合宿所裏の湖に来ていた。

(こいしをみずうみになげいれながら、わになってはきえていくすいもんを)

小石を湖に投げ入れながら、輪になっては消えていく水紋を

(みつめていた。)

見つめていた。

(がさがさ)

ガサガサ

(うしろをふりむくと、おがさわらさんがたっていた。)

後ろを振り向くと、小笠原さんが立っていた。

(「おはようございます。はやいんですね。」)

「おはようございます。早いんですね。」

(「あなたこそ、こんなところにひとりで、」)

「あなたこそ、こんなところに一人で、」

(「きんちょうしてしまって、ねむれなくて。」)

「緊張してしまって、眠れなくて。」

(「そう、てがみはわたしてくれた?」)

「そう、手紙は渡してくれた?」

(おさむさんにわたしたんだったんだ。)

修さんに渡したんだったんだ。

(おさむさんのことだからきっとわたしてくれてるよね。)

修さんの事だからきっと渡してくれてるよね。

(「はい。」)

「はい。」

(「やましたくんなにかいってなかった?」)

「山下君何か言ってなかった?」

(「いえ、べつに。」)

「いえ、別に。」

(「そう、ならいいわ。あなたもやましたくんのことずきみたいだけど、)

「そう、ならいいわ。あなたも山下君の事好きみたいだけど、

(やましたくんにはあなたよりわたしのほうがにあうとおもうわ。」)

山下君にはあなたより私のほうが似合うと思うわ。」

(わたしはなにもいえなくてずっとみずうみをみていた。)

私は何も言えなくてずっと湖を見ていた。

(「やましたくんがあなたをすきだとはおもえないし、てがみわたしてくれたなら)

「山下君があなたを好きだとは思えないし、手紙渡してくれたなら

など

(ありがとう。」)

ありがとう。」

(おがさわらさんはがっしゅくじょへもどっていった。)

小笠原さんは合宿所へ戻って行った。

(しょくどうにいくと、)

食堂に行くと、

(「おせーぞ!!」)

「おせーぞ!!」

(ぶちょうがわたしのせきをかくほしてまっていた。)

部長が私の席を確保して待っていた。

(「すみません。」)

「すみません。」

(「あんまりしんぱいかけんなよ、へやいっていないからさ、なんかあったのか?」)

「あんまり心配かけんなよ、部屋いっていないからさ、なんかあったのか?」

(「いえ、べつに。」)

「いえ、別に。」

(「いっしょにたべていいですか」)

「一緒に食べていいですか」

(おがさわらさんがわたしのとなりにすわった。)

小笠原さんが私の隣に座った。

(「だれ?」)

「誰?」

(「こばやしさんとおなじへやのなんちゅうのおがさわらみきです。」)

「小林さんと同じ部屋の南中の小笠原美紀です。」

(「あっそ。」)

「あっそ。」

(そういうとぶちょうはぽけっとからてがみをだした。)

そう言うと部長はポケットから手紙を出した。

(「わるいけどこういうのうけとらないから。」)

「悪いけどこういうの受け取らないから。」

(「よまないでかえすのってしつれいだとおもうけど。」)

「読まないで返すのって失礼だと思うけど。」

(「よんだってけっかはおなじだからさ、はい、かえしたから。」)

「読んだって結果は同じだからさ、はい、返したから。」

(「やましたくん、あなたきめたひとがいるっていうけどだれ?」)

「山下君、あなた決めた人がいるって言うけど誰?」

(「あんたにかんけいないよな。」)

「あんたに関係ないよな。」

(「わたしにはしるけんりがあるわ。」)

「私には知る権利があるわ。」

(「あんたにおしえるぎむはない。」)

「あんたに教える義務はない。」

(「・・・。」)

「・・・・。」

(「おい、ちゃんとくわないとれんしゅうにならないぞ。」)

「おい、ちゃんと食わないと練習にならないぞ。」

(そういうとわたしのあたまをぽんとたたいた。)

そう言うと私の頭をポンとたたいた。

(おがさわらさんはくやしそうなかおをしていた。)

小笠原さんは悔しそうな顔をしていた。

(しょくじのあとれんしゅうするへやへむかったわたしたちをまっていたのは、おさむさんだった。)

食事のあと練習する部屋へ向かった私たちを待っていたのは、修さんだった。

(「よーしみんなあつまったな。きょうかられんしゅうをみるおさむせんせいだ。」)

「よーしみんな集まったな。今日から練習を見る修先生だ。」

(「ぜっさんかのじょぼしゅうちゅう~!!」)

「絶賛彼女募集中~!!」

(「やました~!!」)

「山下~!!」

(「ほんとうにー。りっこうほしようかなわたし。」)

「本当にー。立候補しようかな私。」

(「わたしも~!!」)

「私も~!!」

(「はいそこまで!!れんしゅうかいしする、)

「はいそこまで!!練習開始する、

(まずはこのがくふをひとりいちぶとってくれ、)

まずはこの楽譜を一人一部取ってくれ、

(れんしゅうじかんはごぜんちゅう、ごごえんそうてもらう。かくじれんしゅうかいし。」)

練習時間は午前中、午後演奏てもらう。各自練習開始。」

(”ろみおとじゅりえっと”)

”ロミオとジュリエット”

(わたしのすきなきょく。)

私の好きな曲。

(「れんしゅうするぞ。」)

「練習するぞ。」

(「はい。」)

「はい。」

(わたしたちはべらんだへいどうした。)

私たちはベランダへ移動した。

(ぶちょうのれんしゅうにはかっこうのときよりきびしかった。)

部長の練習には格好の時より厳しかった。

(わたしをいっしょにつれていくといったことばは、)

私を一緒に連れていくと言った言葉は、

(ほんしんからのようだった。)

本心からのようだった。

(みっちりれんしゅうをしておなかがぺこぺこになって、)

みっちり練習をしてお腹がペコペコになって、

(おひるをしょくどうへたべにいった。)

お昼を食堂へ食べに行った。

(「きょうのおひるは、みーとそーすとかつどんぶりかー。」)

「今日のお昼は、ミートソースとかつ丼かー。」

(「すみませんわたしみーとそーす。」)

「すみません私ミートソース。」

(「かつどんぶり。」)

「かつ丼。」

(「ぼくもみーとそーす。」)

「僕もミートソース。」

(ぶちょうとわたしはこえのするほうをみるとおさむさんがちゅうもんしていた。)

部長と私は声のする方を見ると修さんが注文していた。

(「めぐみちゃん、いっしょだね。ぼくとたべる?」)

「恵ちゃん、一緒だね。僕と食べる?」

(「はい。」)

「はい。」

(「おれは?」)

「俺は?」

(「きたければこい。」)

「来たければ来い。」

(またぶちょうのほっぺたがふくらんだ。)

また部長のほっぺたが膨らんだ。

(わたしはふたりのやりとりがいやしになっていることにきづきはじめていた。)

私は二人のやり取りが癒しになっていることに気づき始めていた。

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