卒業7

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プレイ回数236難易度(4.4) 2055打 長文
タグ小説
自作の小説です。随時アップします。

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問題文

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(ごごのれんしゅう。)

午後の練習。

(「あつまってるな。ごぜんちゅうのれんしゅうのせいかをみせてもらう、)

「集まってるな。午前中の練習の成果を見せてもらう、

(3めいずつとなりのへやにくるように。」)

3名ずつ隣の部屋に来るように。」

(おさむさんはとなりのへやへいどうした。)

修さんは隣の部屋へ移動した。

(1じかんほどでぜんいんのえんそうがおわった。)

1時間ほどで全員の演奏が終わった。

(おさむさんがへやにもどってきて)

修さんが部屋に戻ってきて

(「いまからなまえをよぶものはとなりのへやへいどう。」)

「今から名前を呼ぶものは隣の部屋へ移動。」

(つぎつぎになまえをよびはじめた。)

次々に名前を呼び始めた。

(「こばやしめぐみ。」)

「小林恵。」

(「・・・。」)

「・・・・。」

(「こばやし!!」)

「小林!!」

(「よばれてるぞ!」)

「呼ばれてるぞ!」

(ぶちょうにかたをたたかれわれにかえった。)

部長に肩をたたかれ我に返った。

(「あ、は、はい!」)

「あ、は、はい!」

(「いじょうはとなりのへやへいどう。」)

「以上は隣の部屋へ移動。」

(「ぼーっとしてるなよ。」)

「ボーっとしてるなよ。」

(「すみません。」)

「すみません。」

(ぶちょうにいわれて、しゅうちゅうしていないじぶんがわかった。)

部長に言われて、集中していない自分がわかった。

(「よし、あつまったな。このめんばーはさっきのえんそうをきいて)

「よし、集まったな。このメンバーはさっきの演奏を聴いて

(おれがわけた。aぐるーぷだ。」)

俺が分けた。Aグループだ。」

など

(aぐるーぷ?)

Aグループ?

(「やました。このふめんをみんなにくばってくれ。」)

「山下。この譜面をみんなに配ってくれ。」

(「はい。」)

「はい。」

(ぶちょうがまえにふめんをとりにいき、みんなにくばっていく。)

部長が前に譜面を取りに行き、みんなに配って行く。

(「むずかしいきょくだな。」)

「難しい曲だな。」

(そういいながらわたしにふめんをわたした。)

そう言いながら私に譜面を渡した。

(”ほるすとわくせい~もくせい”)

”ホルスト惑星~木星”

(「ここみてみろよ。」)

「ここ見てみろよ。」

(ぶちょうのゆびさすしょうせつ。)

部長の指さす小節。

(「8ふんおんぷの13れん。まえにひがしこうのていきえんそうかいできいたけど、)

「8分音符の13連。前に東高の定期演奏会で聞いたけど、

(とらんぺっとのこの13れんのあといちどえんそうがきれて、)

トランペットのこの13連の後一度演奏が切れて、

(きょくのかんじがかわる、じゅうこうになっていくんだ。」)

曲の感じが変わる、重厚になって行くんだ。」

(「むずかしそうですね。」)

「難しそうですね。」

(「みななんだかおがくらいな。たしかにこのきょくはむずかしいきょくだ。)

「皆なんだ顔が暗いな。確かにこの曲は難しい曲だ。

(こうこうのすいそうがくぶがよくたいかいでえらんでいる。)

高校の吹奏楽部が良く大会で選んでいる。

(うちゅうくうかんをひょうげんするきょくだからな。)

宇宙空間を表現する曲だからな。

(ていおんいきのじゅうこうかんともっかんのふるーとのかろやかさがいんしょうてきなきょくだ、)

低音域の重厚感と木管のフルートの軽やかさが印象的な曲だ、

(ちゅうでもとらんぺっとの8ふんおんぷのれんぞくするばしょがある。」)

中でもトランペットの8分音符の連続する場所がある。」

(そういうと、おさむさんはそのかしょをふいてみせた。)

そう言うと、修さんはその箇所を吹いて見せた。

(おんのれんぞくではあるけれどそのなかでてんぽがすこしずつゆっくりと)

音の連続ではあるけれどその中でテンポが少しずつゆっくりと

(へんかして、そのあとのきょくちょうのかわりめにつながっていく、)

変化して、その後の曲調の変わり目に繋がっていく、

(はじまりとおわりではてんぽがかなりげんそくしていく。)

始まりと終わりではテンポがかなり減速していく。

(「すごい、」)

「すごい、」

(わたしはものすごくふあんになっていた。)

私はものすごく不安になっていた。

(ぎじゅつぶそくはかくじつで、みんなについていけるかどうか。)

技術不足は確実で、みんなについて行けるかどうか。

(しらずしらずにためいきがでていた。)

知らず知らずにため息が出ていた。

(「やるまえからあきらめんな!)

「やる前から諦めんな!

(おれもはじめてふくんだ、いっしょにがんばろうぜ。」)

俺も初めて含んだ、一緒に頑張ろうぜ。」

(こじんれんしゅうのじかんをついやしてそのひはおわった。)

個人練習の時間を費やしてその日は終わった。

(むずかしい、むり、できないそんなことしかわたしのなかにうかんでこない。)

難しい、無理、出来ないそんな事しか私の中に浮かんでこない。

(またためいきがでた。)

またため息が出た。

(「きょうのれんしゅうはここまで、これからゆうしょくまではおべんきょうのじかんだ、)

「今日の練習はここまで、これから夕食まではお勉強の時間だ、

(おれがおしえてやるぞ。」)

俺が教えてやるぞ。」

(どこからともなくかんせいがあがった。)

どこからともなく歓声が上がった。

(「やったー!!」)

「やったー!!」

(「ちなみにとくいきょうかはほけんたいいくだ!」)

「ちなみに得意教科は保健体育だ!」

(「やました!!!!」)

「山下!!!!」

(まったくこのふたりは・・・。)

全くこの二人は・・・・。

(あきれながらもえみがこぼれるわたしがいた。)

呆れながらも笑みがこぼれる私がいた。

(1にちめのれんしゅうはぜんとたなんなかんじがしておえた。)

1日目の練習は前途多難な感じがして終えた。

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