卒業26

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プレイ回数184難易度(4.6) 3701打 長文
タグ小説

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問題文

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(わたしがかぜをひかないようにずっととなりでかたをだいてあたためてくれたおさむさん。)

私が風邪をひかないようにずっと隣で肩を抱いて暖めてくれた修さん。

(ほんとうにおにいさんのようだった。)

本当にお兄さんのようだった。

(わたしもこうこう2ねんせいにしんきゅうした。)

私も高校2年生に進級した。

(はやいものでとしひこくんがなくなってから、)

早いもので俊彦君が亡くなってから、

(もうすぐはんとしがたとうとしていた。)

もうすぐ半年がたとうとしていた。

(わたしはまだとしひこくんのおはかまいりにいけていない。)

私はまだ俊彦君のお墓参りに行けていない。

(このころは、としひこくんのことをかんがえこんでしまうことがすくなくなった。)

この頃は、俊彦君の事を考え込んでしまうことが少なくなった。

(こうかんにっきやてがみもみることもすくなくなった。)

交換日記や手紙も見ることも少なくなった。

(としひこくんにあんだせーたーやまふらーは)

俊彦君に編んだセーターやマフラーは

(ふゆもののなかにいっしょにしまいこんである。)

冬物の中に一緒にしまい込んである。

(こう2になってしんろのはなしががっこうでもでている。)

高2になって進路の話が学校でも出ている。

(ことしはしゅうがくりょこうもある。)

今年は修学旅行もある。

(いきさきはほっかいどう。6がつのげじゅんによていされている。)

行先は北海道。6月の下旬に予定されている。

(それがおわればしんろをあるていどけっていしなければならない。)

それが終われば進路をある程度決定しなければならない。

(わたしはしんがくえていない、しゅうしょくしようとおもっている。)

私は進学えていない、就職しようと思っている。

(おさむさんのみせでのあるばいともすっかりなれた。)

修さんの店でのアルバイトもすっかり慣れた。

(がっきのていれしょうひんとがくふやきょうほんのざいこは、わたしのたんとうになっている。)

楽器の手入れ商品と楽譜や教本の在庫は、私の担当になっている。

(あかねさんは4がつにけっこんをした。)

茜さんは4月に結婚をした。

(おなかにこどもができたので、らいねんのよていのきょしきをきゃんせるして)

お腹に子供が出来たので、来年の予定の挙式をキャンセルして

(にゅうせきだけすませた。)

入籍だけ済ませた。

など

(ただいまにんしん8かげつ。)

只今妊娠8か月。

(おなかがおおきくなりはじめてきて、しごとがたいへんになってきたので)

お腹が大きくなり始めてきて、仕事が大変になってきたので

(こんげつでおみせをやめることになっている。)

今月でお店を辞めることになっている。

(「だいぶおおきくなりましたね。」)

「だいぶ大きくなりましたね。」

(「めぐみちゃんもしょうらいこうなるかもね。」)

「恵ちゃんも将来こうなるかもね。」

(「そうぞうできませんよまだ~。」)

「想像できませんよまだ~。」

(そんなかいわもできるようになった。)

そんな会話も出来るようになった。

(「しゅうがくりょこうにいくのでおみやげかってきますね。」)

「修学旅行に行くのでお土産買ってきますね。」

(「ありがとうめぐみちゃんだいすきよ~)

「ありがとう恵ちゃん大好きよ~

(たいきょうにいいものおがんい~」)

胎教にいいものお願い~」

(「あかね~みせいねんにたからないの。」)

「茜~未成年にたからないの。」

(「てんちょうのけち~。」)

「店長のケチ~。」

(にちじょうにもどりつつあった。)

日常に戻りつつあった。

(しゅうがくりょこうではすんだくうきとおいしいたべもの)

修学旅行では澄んだ空気とおいしい食べ物

(こうこうせいかつのさいこうのおもいでになった。)

高校生活の最高の想い出になった。

(なつやすみにはおみせのひとたちときゃんぷにもいった。)

夏休みにはお店の人達とキャンプにも行った。

(はなびをしたり、ばーべきゅーをしたり、すいかわりをしたり)

花火をしたり、バーベキューをしたり、スイカ割をしたり

(みんながわたしをげんきにしようといっしょうけんめいに)

みんなが私を元気にしようと一生懸命に

(たのしもうとしているのがわかった。)

楽しもうとしているのがわかった。

(わたしもふつうにえがおではなせるようになっていた。)

私も普通に笑顔で話せるようになっていた。

(わたしはがっこうへしんがくはしないとていしゅつした。)

私は学校へ進学はしないと提出した。

(4がつからはわたしはこうこう3ねんせいにしんきゅうする。)

4月からは私は高校3年生に進級する。

(はるやすみきょうはしゅうさんのみせはていきゅうび。)

春休み今日は修さんの店は定休日。

(おみせのせいりをしたいというので、てつだいにいった。)

お店の整理をしたいというので、手伝いに行った。

(「おさむさん。こんにちは~めぐみです~。」)

「修さん。こんにちは~恵です~。」

(へんじがない。そうこかな?)

返事がない。倉庫かな?

(そうこのかーてんをあけてなかへはいると、)

倉庫のカーテンを開けて中へ入ると、

(だんぼーるのなかでなにかがうなってうごめいている。)

段ボールの中で何かが唸って蠢いている。

(なかをのぞくと、おさむさんがしりもちをつくかたちで)

中をのぞくと、修さんがしりもちをつく形で

(だんぼーるのなかでふたつおりになっていた。)

段ボールの中で二つ折りになっていた。

(「どうしたんですか?なんでこんなかたちに・・・。」)

「どうしたんですか?何でこんな形に・・・・。」

(わたしはこらえていたけど、ふきだしてしまった。)

私はこらえていたけど、吹き出してしまった。

(「めぐわらってないで、てをかしてくれ!」)

「メグ笑ってないで、手を貸してくれ!」

(「はい、ひっぱりますよ。」)

「はい、引っ張りますよ。」

(わたしはしゅうさんのてをにぎっておもいっきりひっぱった。)

私は修さんの手を握って思いっきり引っ張った。

(おさむさんのちからのほうがつよくてわたしまでだんぼーるのなかにはいってしまった。)

修さんの力の方が強くて私まで段ボールの中に入ってしまった。

(「めぐ、おまえがはいってどうすんの~?」)

「メグ、お前が入ってどうすんの~?」

(「だって~・・・。」)

「だって~・・・。」

(ふたりでおおわらい。)

二人で大笑い。

(「なんとかしてぬけださないとな、)

「何とかして抜け出さないとな、

(このままじゃここでふたりともがしだ。」)

このままじゃここで二人とも餓死だ。」

(「ですね・・・・。あっ!!」)

「ですね‥‥。アッ!!」

(わたしはえぷろんのぽけっとにかったーないふがはいっていたのを)

私はエプロンのポケットにカッターナイフが入っていたのを

(おもいだした。)

思い出した。

(「おさむさんうごかないでくださいね、うごくときっちゃいますよ。」)

「修さん動かないで下さいね、動くと切っちゃいますよ。」

(「こわいな~。」)

「恐いな~。」

(「いきますよ。」)

「いきますよ。」

(わたしはだんぼーるをかったーないふできった。)

私は段ボールをカッターナイフで切った。

(あるていどきってあしでけってやぶいた。)

ある程度切って足でけって破いた。

(「あ~、たすかった~。」)

「あ~、助かった~。」

(「たすかった~じゃないですよ、)

「助かった~じゃないですよ、

(どうすればこうなるんですか?」)

どうすればこうなるんですか?」

(「はなせばながくなる、おちゃのみいこうか。」)

「話せば長くなる、お茶のみ行こうか。」

(「まだ、なににもしてませんけど。」)

「まだ、なににもしてませんけど。」

(「いいの、いくよ。」)

「いいの、行くよ。」

(わたしはためいきをひとつ、しかたないな~とおもいながらかうべるへいった。)

私は溜息を一つ、仕方ないな~と思いながらカウベルへ行った。

(からんからん)

カランカラン

(いつもとかわらないべるのおと)

いつもと変わらないベルの音

(「いらっしゃい。」)

「いらっしゃい。」

(くちひげのますたーのあいさつもいつもとおなじ。)

口髭のマスターのあいさつもいつもと同じ。

(「ますたーきいてくださいよ、おさむさんてね・・・。」)

「マスター聞いてくださいよ、修さんてね・・・・。」

(「めぐぼくのことはいいの、あ、ますたこーひーね。」)

「メグ僕の事はいいの、あ、マスタコーヒーね。」

(「わたしもおなじで。」)

「私も同じで。」

(いつのまにかにがてだったこーひーがのめるようになっていた。)

いつの間にか苦手だったコーヒーが飲めるようになっていた。

(「でも、よかったな、いつものめぐにもどってるね。」)

「でも、良かったな、いつものメグに戻ってるね。」

(そういわれていっしゅんこたえにこまった。)

そう言われて一瞬答えに困った。

(「わらってるかおがいちばんだ。」)

「笑ってる顔が一番だ。」

(こーひーをもてきたますたーも)

コーヒーを持て来たマスターも

(「わらっていれば、しあわせがくるんですよ。」)

「笑っていれば、幸せが来るんですよ。」

(とひとこというとかうんたーへもどっていった。)

と一言言うとカウンターへ戻って行った。

(わたしはこーひーをひとくち。まだこのにがさにはなれないけれど、)

私はコーヒーを一口。まだこの苦さにはなれないけれど、

(なんだかこのにがさのむこうに、ほっとするじぶんがいた。)

なんだかこの苦さの向こうに、ほっとする自分がいた。

(「おさむさん、きょうのゆうがたじかんありますか?」)

「修さん、今日の夕方時間ありますか?」

(「めぐのたのみならなんでもきくよ、じかんもつくるさ。」)

「メグの頼みなら何でも聞くよ、時間も作るさ。」

(「ありがとうございます。つれていってほしいところがあって・・・。」)

「ありがとうございます。連れて行って欲しいところがあって・・・。」

(「どこでもいくよ~。」)

「何処でも行くよ~。」

(「じゃ、としひこくんのおはかにいってもらえますか?」)

「じゃ、俊彦君のお墓に行ってもらえますか?」

(おさむさんのかおがいっしゅんおどろいたひょうじょうになった。)

修さんの顔が一瞬驚いた表情になった。

(「わかった。はやくかたづけをおわらそう。」)

「わかった。早く片づけを終わらそう。」

(わたしはまどのそとのしょうてんがいのひとのながれをみていた。)

私は窓の外の商店街の人の流れを見ていた。

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